概要
タイトル:会社人生を後悔しない40代からの仕事術
著者:石山恒貴
パーソル総合研究所
「人材マネジメント」や「人材育成」「越境的学習」を研究している著者が、40代の社会人に起こる停滞感について、現代日本の構造的な問題に焦点を当てて原因を述べています。
残りの会社生活を後悔ないように変えていくヒントについて語られています。
社会人になってから20年以上が経過し、”モヤモヤ”や”停滞感”を抱いているミドル・シニア期の人たちが、会社人生に「再入門」するための仕事術を1冊にまとめました。
(中略)
私たちは、「これらの仕事術を駆使して、”生産性”の高い人材になろう!」などとみなさんを駆り立てる意図もありません。生産性はあくまでも結果であって、目的でないからです。
(PROLOGUE「でも・・・私の会社人生、これでいいのだろうか?」(p008~019)
構成
PROLOGUE 「でも・・・私の会社人生、これでいいのだろうか?」
CHAPTER0 ミドル・シニアの憂鬱
CHAPTER1 まずやってみる
CHAPTER2 仕事を意味づける
CHAPTER3 年下とうまくやる
CHAPTER4 居場所をつくる
CHAPTER5 学びを活かす
CHAPTER6 「リアル」を見通す
EPIKOGUE 「会社人生、これでよかった」と言えるために
本のデータについて
注
執筆メンバー略歴
ポイント
本書では、ミドル・シニア世代において停滞を避けて仕事を行くために以下が重要であると述べています。
①まず、やってみる [Proactivate] →フットワークを軽く新しいことに取り組む
②仕事を意味づける [Explore] →変わる労働条件で働く意味を見出せるか
③年下と上手くやる [Diversity] →上司・部下の関係逆転
④居場所をつくる [Associate] →役職がなくなった時のふるまい
⑤学びを活かす [Learn] →学習機会をどう活かしていくか
上記PEDALが大切であり、その妨げとなる原因に対してアドバイスが語られています。
また、パフォーマンスの下がる理由として、キャリアに対しての見通しが欠落している点をあげています。
会社に所属している中で大きなキャリアの変化は以下があります。
①ポストオフ(役職定年)
②定年後再雇用
上記2点についてつまずくと、満足度が大いに下がっていくと述べられています。
ただ、かなりの割合の人が楽観的な予想をしたまま無策のまま向き合うことになってしまっています。
確かに、ポストオフや定年後再雇用についてあることは知られていますが、具体的な話を聞くことはなく、選択肢があるようでない状態に囲い込まれている感はあると思います。
感想
ミドル・シニアの難関を読んでいて、気が滅入ってしまうような思いになりました。
しかしながら、知っていると知らないとでは心構えにおいて大きく違うと思います。
全て上手く対処することは難しくとも、少しでもいい方向へ向かうように手を打っておくことが会社人生を生き延びるうえで役立つと思います。
難しいですが「会社人生、これでよかった」と思えるよう対処していきたいです。
ご一読ありがとうございます。