天王寺から五月山へやってきてくれたチョコ(左)と、元から五月山にいたカノン(右)です。

最初は警戒していたチョコちゃんに、好奇心旺盛なカノンちゃんが積極的にアプローチを繰り返して、チョコちゃんも群れにすっかりなじんでくれました。
この2頭、並んでみると身体の色がはっきり違います。天王寺から来てくれた3頭はみな灰色、元から五月山にいた個たちは赤みがあります。血統的な違いなのか、亜種が違うのか?
カンガルーの仲間であるワラビーには30種くらいがありますが、従来からの五月山の資料では種に言及せず単にワラビーと呼んでいるものが結構あります。また現地の種別表示は「ベネットアカクビワラビー」と表記されています。
しかし、昨年11月に天王寺から3頭のワラビーが移動してきた時(
天王寺、
五月山 )から、アカクビワラビーという表記
が出てきました。興味があってその呼び分けを調べてみました。
日動水の飼育動物検索では、アカクビワラビーに統一されて登録されています。
つまり基本的に同じ種ですが、園によって呼び方がばらばらです。
分類学的には、
・アカクビワラビー:オーストラリア大陸に生息する亜種
・ベネットワラビー:タスマニア島に生息する亜種
ということですが、この2種を厳密に区別して飼育していなかったり交雑があるのでしょう。
ベネットアカクビワラビーの名もその経緯から発生したのかも。
五月山関連では、実はこれら4種類の呼び方が資料や掲示に存在します。
園に問い合わせたところ、
五月山の歴史ではローセストン市からベネットワラビーが寄贈されたとありますが、
その当時でも純粋なタスマニア亜種だったかはもうわからないそうです。
今後は各種掲示を更新する機会があれば、アカクビワラビーに統一していく方針とのことでした。
純粋な亜種ではないので、ベネットアカクビワラビーの呼び方はある意味便利だったのですが、
難しいですね。
※本ブログで記事につけている動物種のタグは、過去の記事や他園との関係上
ベネットアカクビワラビーをそのまま使い続ける方針です。また今後投稿する記事では
アカクビワラビー・ベネットアカクビワラビーを併記する予定です。