インターネッツ社会を生きていくには "想像力" と "説明能力" と "美学" の3つが重要というか全てだと思っていて、その話を雑に書いておきたい。
想像力
- 自分以外の誰かの考え方や状況に対して、想像を広げて考えられる能力
- 実際に想像しきることはできないんだけれど、「こうかもしれない」という仮定の数を増やして考えることが大事。深く想像しても数が少ないと偏りのある "妄想" になるので注意
- 自分の方が優れていると捉えず情報が足りないと考えるとか、自分の想像力が足りないんじゃないかと考えてみるとか
- 想像力は経験と疑似体験によって育まれるので、色々体験しつつ人の話を聞き本を読んでインプットを増やすこと
- 義憤に駆られると視野が狭まって想像力が低下するので注意。また、想像力は余裕がないと働かないので余裕を持つのも大事
説明能力
- 想像したうえで自分の考えを正しく伝えられる能力
- 自分以外の誰かにどう見られるか、どう受け取られるか、受け入れやすいかという観点がベースになるので、あくまで想像力が前提ではある
- 相手が受け入れやすい言葉を選んだり伝えるタイミングを考えたり、枕詞のレパートリーを増やしたりといった感じで想像力とは分けて磨くことができる能力
美学
- 想像したうえで何を言うか/言わないかというところに "美学" が出る
- 特にインターネッツ上だと "言及しない" という判断にその人の美学が色濃く出ている気がする
- どういう発言をかっこいいと感じるかとか、どういう振る舞いを美しいと思うかとか、そういう感覚を自分の中で咀嚼して考えてみるのが大事
- 人によっては、「自分の親や子どもに見せられる姿か」みたいな感じで想像してみるといいかもしれない
インターネッツ上の揉め事も社内でのオイオイと感じる行動や発言も、だいたいこの3つのどれかが起因している。
想像力が足りなくてバッと強い言葉で攻撃してしまっているのかもしれないし、そんな意図はないのに説明能力が足りないせいで攻撃と捉えられてしまっているのかもしれない。あるいは、そもそも自分の美学に照らして落ち着いて考えれば言及しなければよいだけということもありうる。
想像力が他2つのベースになっているので、結局想像力が全てと言ってもいいかもしれない。そういう意味だと、映画を見たり小説を読んだりといった余暇の活動もすべて血肉となってくる。息子氏と散歩して休日を楽しもう。