ゆるめのフォロワーシップ実践方法 - Konifar's ZATSU

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私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

ゆるめのフォロワーシップ実践方法

誰かがリードしている時に、それを支え、あと押しするような振る舞いをフォロワーシップと呼ぶ。

フォロワーシップについては、Derek Sivers の TEDトーク How to start a movement や あんちぽさんのやっていき、のっていき が自分は好き。研究でいうとロバート・ケリー教授の The Power of Followership の5つの分類が有名。

難しそうに感じるかもしれないが、実はフォロワーシップの実践というのはもっとゆるいところにも現れるものだと思う。自分のまわりの人たちがおそらく無意識的に実践しているように見えることを雑に書きだしてみる。

1. 反応を返す

  • 誰かが発言したり何かを書いたりしたことに対してわかりやすく"反応を返す"という振る舞いは、意外と皆ができていなかったりする
  • ミーティングで最初の挨拶に対して挨拶を返したり、「何か質問や意見ありますか?」という質問に対して「自分は大丈夫です」と返したりとか。Slack にリアクションやコメントを残すとかもそう
  • なんなら相槌を打ったりつられて笑ったりするくらいでもめちゃくちゃ助かると思う
  • 何かしら反応を返してくれるだけで、リードする立場の人はかなりやりやすくなる。これは何かをリードした経験がある人は多かれ少なかれ皆感じることだと思う
  • 常にポジティブに反応する必要はないが、問題ない依頼なら"快諾"するような反応だと非常に嬉しくやりやすい。自分は元同僚のインターンだった David の 「もちろんできるけど、やり方はわからない!」 という反応にかなり影響を受けている

2. 自分の立場で意見を言う

  • 明確なリードではない立場の方が率直な意見を言いやすいことがある
  • たとえば何か新しい取り組みを始める時、リードが「やっていきましょう!おー!」みたいな勢いのある発言って少し言いにくいこともある。リードする立場の人が言うと白けるんじゃないかと不安になるのだ
  • 新卒だからこそ言えることもあったりする。自分にしかできない役割として、臆せず無邪気に意見を言っていった方がいい
  • ポジティブなことだけではなく、嫌なことは嫌と言い、わからないことはわからないと言うのも大事。拙くとも自分の目線で見て感じていることを伝えるのも大事なフォロワーシップ

3. 期待を伝える

  • リードしている人はたいてい不安を抱えている。リーダーを孤立させないひとつの方法として、あなたがリーダーにどう動いてほしいかをフィードバックしてあげるとよい
  • たとえば、「なんでこうしないんだろう?」と思ったらそのまま伝えてみるのもフィードバックのひとつ。特に、目的がわからない時はすぐに伝えるべき
  • 「相手に期待しない」というスタンスの人もいるかもしれない。まあわかる。"相手に期待を明確に伝える"のと"相手がそのとおりに動いてくれることは期待しない"ってのは分けて考えるといいと思う。フィードバックの練習にもなるのでオススメ

4. 手を挙げる

  • これはあまりゆるくないかもしれないが、「これ誰かやってくれませんか?」となった時に思い切って手を挙げてみるのはかなり助かる振る舞いである
  • できないかもと不安になるかもしれないけれど、実際に任せる意思決定をするのはリーダーやマネージャーなので気にしすぎる必要はない。まずは手を挙げてくれるだけでありがたいものなのだ
  • そんなことしてると自分の仕事がどんどん増えていくやろと思う人もいるかもしれない。それはそう。しかし中長期的に見れば、そういう振る舞いをしている人は結果的に色々次につながっていることが多いように見える。強制はしないがそこまで悪いことにはならないと思う
  • リーダーに「もっと委譲すればいいのに」と思っている人は、自分から「これ巻き取りましょうか」と提案するような手の挙げ方もめちゃくちゃ助けられると思う

5. 自分の状況や考え方を伝える

  • 自分の状況や考え方を知ってもらうように動くのは、実はかなりフォローになる。報連相や言語化の練習にもなるのでオススメ
  • 日報や週報があるならちゃんと書くとか。しっかり書いてくれるとリーダーはとてもやりやすい。自分は新卒の時にめちゃくちゃ適当に書いていたが、もっとちゃんと書くべきだったと思う
  • リーダーシップとフォロワーシップの話とは少しズレるかもしれないが、評価時に自己評価をちゃんと書くのも大事。 正しく評価される自己評価の書き方 - るさんちまん がとても参考になる

ざっと書き出してみると、1. 反応を返す 以外はあまりゆるくなかったかもしれない。全部をやれという話ではない。相手によってはやりにくいこともあると思う。

何かしらリーダーシップを発揮したことがある人は、こういったフォロワーシップも自然と実践できているように思う。おそらく自身のリード経験からこういうふうに振る舞ってくれるとやりやすいと"心"で理解できているのかもしれない。こういうのは完全に想像力のみでやっていくのは難しいので実践あるのみ。そう考えると、 4. 手を挙げる で経験を重ねるのが結構大事なのかもしれない。

正直自分は "フォロワーシップを磨く" みたいなことはあまり必要ないと感じるというか、ピンとこない。リーダーシップを発揮する経験を積み重ねていけば、自然とリードを支える立場になった時のフォロワーシップも身に染み付いてくると思う。高いレベルのフォロワーシップはリーダーシップとあまり変わらない。大事なのはリーダーシップの実践。ちなみに自分の考えるリーダーシップの定義は、書籍 採用基準 にわりと影響を受けている。