馬医(バイ) – 田代親世の韓国エンタメナビゲート

ドラマ解説

ドラマ解説一覧に戻る

タイトル 馬医(バイ)
韓国放送年 2012~2013年 全50話
演出 イ・ビョンフン チェ・ジョンギュ
脚本 キム・イヨン
出演 チョ・スンウ イ・ヨウォン イ・サンウ ユソン ソン・チャンミン キム・ソウン

【 ドラマ紹介 】

『馬医(バイ)』は、朝鮮時代後期、馬を扱う獣医から始まり、朝鮮初の外科医として王の主治医にまで上り詰めた実在の医者ペク・グァンヒョンの波乱に満ちた人生をドラマチックに描いていくエンターテインメント時代劇です。

このドラマはズバリ、『宮廷女官チャングムの誓い』や『イ・サン』『トンイ』『ホジュン』といった日本でも大人気だった時代劇を作ってきたイ・ビョンフン監督の作品だということがすでに大きな見どころ。

今回のドラマでは、生まれ落ちてすぐに命を守るためにすり替えられ、運命を共有することになった男女の、互いにそうとは知らずに始まっていく運命の恋や、偏見や苦難に負けずに卑屈になることなく努力を続け、卑しい身分から王の主治医という最高の位にまで上がっていくサクセスストーリーのヒューマンな感動。そして王女と繰り広げるコミカルな恋もよう。奮い立つ感動と志が感じられるメッセージ。などなど、監督が信条としている‘面白くてためになる’イ・ビョンフンワールドは今回も健在です。

主役は、デビュー以来、映画、ミュージカルで圧倒的なスター力を誇っていたチョ・スンウ。ドラマは撮影スケジュールが大変だからとこれまでドラマを敬遠してきた彼が、イ・ビョンフン監督の作品ならばということで、デビュー13年目にして初めてドラマに挑んでいるのですが、このチョ・スンウが実に魅力的。一見地味な顔立ちですが、確かな演技力の中に華があって、笑顔が素敵で隠し切れない男の色気がにじみます。

明るくユーモアがあって、物怖じせずに少々図々しさも持ち合わせた人好きのする真っ直ぐな青年を、とっても魅力的に体現していて、また動物に相対する時の眼差しは限りなく優しく真摯で、このあたりが女心をときめかします。その多彩な表情は韓国では「魔性の男の魅力」などとも評され、MBC演技大賞でも最高栄誉の大賞を受賞しました。ドラマファンにとって、これまで馴染みのなかったチョ・スンウという俳優の魅力を知る絶好の機会になるでしょう。

他に、イ・ヨウォンが、自らの意志で選択し、生きていく芯の強いヒロインを演じ、そんな彼女を間に挟んでペク・グァンヒョンとライバル関係になっていく両班を、時代劇初挑戦の貴公子イ・サンウが、これまた涼やかに麗しく演じています。

獣医を扱っているだけに、動物も人間も治療し、感情のあるすべてのものを癒していこうとする主人公の温かなヒューマニティーが光ります。

この作品が気に入った人は

・時代劇で医師を描いた作品
…『ホジュン~宮廷医官への道~』『ホジュン~伝説の心医~』
宮廷女官チャングムの誓い』『済衆院/チェ・ジュンウォン』
『太陽人イ・ジェマ~韓国医学の父~』

・時代が重なる作品なら
…『花たちの戦い―宮廷残酷史-』『必殺!最強チル
チャン・オクチョン』『名家<ミョンガ>』