志木市下宗岡の新田圦樋(いりひ)と篭嶌門樋(かごしまもんぴ)を見学。
新田圦樋
篭嶌門樋
江戸時代の絵図にも記され、『武蔵国郡村誌』(明治8年刊)には「籠嶋圦樋(かごしまいりひ)」と記載されていた木製の樋門が、明治28年(1895)5月に、石積みで建造されたアーチ型樋門です。アーチの石組みは、五角形の切石積みであり、西洋の石造り建築に顕著な方式で、日本古来のアーチとは異なっています。入間郡宗岡村が埼玉県の補助を得て建設したもので、当時は、木製の観音開きの戸が取り付られており、戸の上の石の面壁に「篭嶌門樋」と刻まれています。
新河岸川の旧堤防に造られており、通常は用水の落し水などを川へ流し、川の水かかさが増すと観音扉が水圧で自然に閉まり、堤内への浸水を防いでいました。
篭嶌門樋は、現存する石造りのアーチ型樋門としては県内唯一のものです。
令和3年4月27日指定