学研全訳古語辞典 |
こころ-に-し・む 【心に染む】
分類連語
①
〔「染む」が自動詞四段活用の場合〕心にしみ込む。深く心にとめる。
出典万葉集 五六九
「こころにしみて思ほゆるかな」
[訳] 心にしみついて(君が懐かしく)思われることですよ。
②
〔「染む」が他動詞下二段活用の場合〕心に深く思い込む。
出典更級日記 物語
「物語のことをのみこころにしめて」
[訳] 物語のことばかりを思いつめて。
こころ-に-そ・む 【心に染む】
分類連語
①
〔「染む」が自動詞四段活用の場合〕気に入る。好みにあう。
出典好色一代男 浮世・西鶴
「さて、こころにそまぬ人にあふ夜は」
[訳] さて、好みにあわない人に会う夜は。
②
〔「染む」が他動詞下二段活用の場合〕心に深く留める。心に深く刻む。
出典千載集 春上
「みな人のこころにそむる桜花」
[訳] だれもがみな、心に深く刻む桜の花。
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