学研全訳古語辞典 |
じふ-もんじ 【十文字】
①
「十」の字の形。
②
前後・左右に「十」の字のように、すばやく動き回ること。また、太刀・長刀(なぎなた)などを「十」の字の形に自在に振るうこと。
出典平家物語 四・橋合戦
「蜘蛛手(くもで)・かく縄・じふもんじ・とんばう返り・水車(みづぐるま)、八方すかさず斬(き)ったりけり」
[訳] (太刀を)蜘蛛手・かく縄・十文字・とんぼ返り・水車などの刀さばきで、八方すき間なく斬りまくったのだった。
③
「十文字槍(やり)」の略。穂先の部分に左右に突き出た枝があり、「十」の字の形をした槍。
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