学研全訳古語辞典 |
そりすてて…
分類俳句
「剃り捨てて黒髪山(くろかみやま)に衣更(ころもが)へ」
出典奥の細道 日光・曾良(そら)
[訳] 黒髪を剃り捨てて、墨染めの法衣(ほうえ)を着た僧として今度の旅に出たが、この黒髪山に衣更えの日の今日来てみると、剃髪(ていはつ)して僧衣に着替えたころのことが思い出され感慨深い。
鑑賞
日光の黒髪山(=男体山(なんたいざん))を衣更えの日に見て、旅立ちの日のことを思い出し、旅を続けていく決意を新たにした句。「衣更へ」には、季節の衣更えと、着替え(=出家遁世(とんせい))の意をこめる。季語は「衣更へ」で、季は夏。
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