お松:ちょ~っと待ったぁ!タイトルが屋根探検から甕探検に変わっています。
やや: 時間もあまりなかったので、そもそも探検してる場合じゃなかった・・・(←お松:いや、変わった説明にはなっていません)。
え~とぉ。
清水寺の庫裏の脇に伏せてあるのは石見焼のハンド甕(←お松:石州瓦から石見焼への強引な展開!)。石見焼は島根県西部石見地方で石州瓦と共に大量に生産され、日本海沿いの各地に出荷された陶器です。ハンドとは半胴(はんどー)ということらしいので、甕の形や大きさを表す言葉だったようですね。水を溜めたり、肥料を入れたり、漬け物を漬けたり、近代には様々に使われた便利道具。古い町並みであればあちこちで目にしますが、当然隠岐にだって・・・。
菱浦の通りで見つけた様々な大きさの石見焼ハンド甕。なお、一番左はプラスチックの桶です(←お松:知っとるわ!)。
これは・・・。一見すると石見焼のハンド甕に見えますが、なんか違う・・・。唐津の大甕ですね。北前船の寄港する隠岐諸島では、全国各地の様々な産物が集まっているようです。
おまけ
水道や各種容器が普及した現代ではハンド甕は本来の役割を終え、近頃は主にメダカの水槽や傘立て、スイレン鉢に用いられることが増えてきましたが・・・
お松:斬新な使い方です。
隠岐中ノ島。ほんのちょっと行っただけなのに、ずいぶん引っ張りましたが、これで終わりのようです。
やや:また行きたいなぁ。天気のいいときに・・・。
- 2024/02/18(日) 07:19:24|
- 屋根フェチの小部屋
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
保々見の清水寺の縁の下には松江産のいぶし瓦が残されていましたが、現在の清水寺の屋根は石州瓦。中ノ島で見かける古い建物のほとんどが石州瓦の赤い家並みです。石州の赤い釉薬瓦は凍害や塩害に強く、寒くて潮風も吹きつける隠岐の気候には適した瓦です。
松江界隈の古い家なら屋根全体に黒灰色のいぶし瓦を葺いて、棟には来待石の棟押さえが乗っかっている、とっても地味な屋根が普通ですが・・・
中ノ島では棟止めも石州瓦。屋根全体が赤い石州瓦です。
石見地方でもよく見かける立派な棟飾り。清水寺の庫裏ですが、ほぼただの民家!なんだか燃えているような。
なんて立派な棟!石州瓦製の輪違いに雁振り瓦。鬼瓦も細かい造形で、見るからに凶暴そう(←お松:エビっぽい?殻をむいて食べたい。チョンマゲも長~い!)です。
お松:しかし、どこに行っても屋根を見てるんですねぇ。しかもただの民家の屋根?
やや:だって、おもしろいじゃないですか。
お松:なので、まだ続くのだそうです。
- 2024/02/17(土) 07:00:03|
- 屋根フェチの小部屋
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
ざぱ~ん、ざぱ~んのどんぶらこっこでこみ上げてくる熱い胸の(←お松:もうよい!)・・・船酔いで、昼食すらも食べられなかった前日がウソのように穏やかな朝を迎えました。晴天の隠岐、島前中ノ島です。気温はめっちゃ低い!けど、晴れてるんだから気分は上々!
と言う訳で、ちゃっちゃと仕事を片付けて(←お松:大変な船酔いでやっとたどり着いたのに、仕事はちゃっちゃと終ちゃったの?)。帰りのフェリーまでの空いた時間に探検です(←お松:何しに隠岐まで行ったんだか?)。
向かったのは港からひと山越えた東側、保々見弯に面した谷にある清水寺(せいすいじ)です。岩の間から清水が湧き出していて、日本の名水百選に選ばれたとかなんとか説明板がありましたが、そんな事より本堂です。
小さな本堂ですが、何気なくオーラを感じる立派なたたずまい。
このお寺のご本尊はなんと平安時代に作られた聖観音菩薩立像。千年前に作られた観音様です。高さ180cmもある大きな立像で秘仏!(つまり簡単には拝めませんが、以前に古代出雲歴博物館で見ました・・・)。この観音さんは、松江市美保関町の仏谷寺に祀られる伝観音菩薩像とそっくり。おそらく仏谷寺伝観音菩薩像とセットで作られたもので、誰かが海士に運んじゃった?と考えられているようです。その誰かって・・・もしかして、鎌倉時代に隠岐に島流しにされた後鳥羽上皇ってことは・・・。
今は小さなお堂ですが、にじみ出るオーラはもしや観音菩薩の?(←お松:気のせいだと思います)。
さて、
現在の清水寺の屋根は、真っ赤な石州瓦。隠岐では多くの屋根がこの石州瓦を使った赤い屋根ですが、縁の下を覗いてみると
黒いいぶし瓦が集められています。石州瓦が葺き替えられる前はこの瓦だったようです。しかも、この瓦は左桟瓦!松江産の瓦です!
お松:ちょっともうマニアックすぎて、誰もついて来れないと思います。
やや:た、たまらん屋根じゃぁ(←お松:どこの人ですか?)。
- 2024/02/11(日) 17:23:31|
- 屋根フェチの小部屋
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
後に小泉八雲と名乗る、海が大好きでちょっと変な外国人、Lafcadio Hearnは、明治25年(1892)の8月に、妻の小泉セツさんを連れて、長らくあこがれだった隠岐を旅しています。この時の旅の様子を「伯耆から隠岐へ」と言う、長~い、長~い文章に残しています。海が大好きなLafcadio Hearnは、その後も「隠岐に住みた~い」と家族を困らせていたそうですが、この文章で最もおもしろいのは隠岐よりもむしろ境港や隠岐へ向かう船「隠岐丸」の様子です。隠岐へはもちろん船で向かうのですが、出港と共に雨のように降りかかる煤煙。飛んでくる石炭の燃えかす。なんでもかんでもひっくり返り、スイカが一斉に転がりはじめる試練を受けて、Lafcadio Hearnは「悪魔の手によって設計され、建造された船だ」と結論付けています。
その日の天候は雨、そして強風。朝から横殴りの雨の降る中、東へ向かって愛車シャア専用を走らせます。北西の風7mで波高は3.5m!・・・定刻9時に七類港を出港した「フェリーくにが」は、七類湾を出たとたん
ざぱ~ぁん、ざぱ~ぁん!で、どんぶらこ、どんぶらこ・・・。
やばい・・・、こ・こみ上げてくる熱い胸の高鳴りをどうにも押さえることができない・・・(←お松:要するに船酔いです)。
・・・で、なんと4時間以上苦しんで、やっとこさたどり着いたのは島前(どうぜん)中ノ島の菱浦港です。
お松:解説しよう!日本海に浮かぶ隠岐諸島は、北東側に離れた大きな島、島後(どうご)と、南西側の三つの島、島前からなります。その島前にある中ノ島は島全体が海士(あま)町。海士町の入り口に当たるのが菱浦港です。その海士町に行ったんですね。なんでこの真冬に好きこのんで?(←やや:仕事だ、仕事!)
隠岐に行くのが大変なのはわかりましたが、住んでいる方々は本当に大変ですよねぇ。
やや:さて、Lafcadio Hearnです。夫妻は2週間かけて4つの島の全てを巡り、いろいろ書き記しています。西郷の町では、プリミティブなド田舎を求めてきたのに西洋料理が用意できるとか、漂ってくる肥料の臭いが大変だったとか、それなりに悪態もついてますが、隠岐が大変気に入ったのは冒頭に書いたとおりです。中でも菱浦はお気に召したんだそうです。
菱浦港のすぐ近く、海に面した佐渡公園(佐渡は海士町の振興に尽くした人物名)には、Lafcadio Hearn・小泉セツ夫妻とキョエちゃんがいます。
この場所は、Lafcadio Hearn・小泉セツ夫妻が滞在した岡崎旅館の跡地なのだそうで、今もこうして夫妻(とキョエちゃんも)仲良く海を眺めていらっしゃいます。
お松:けど、これ、雨ですよねぇ。けっこう激しく。
やや:朝から横殴りの雨って言ってるじゃん!膝から下はずぶ濡れ。寒い。冷た~い!
お松:でも、ぼちぼち梅も咲き始めていますよ。春はもうすぐ!
- 2024/02/10(土) 09:23:53|
- 小泉さんの散歩道
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
今日は節分なので神魂(かもす)神社へ行ってきました。
お松:節分になにかあるんでしょうか?
やや:い・・・行ったら、たまたま節分でした。節分祭の豆が全部の社殿にお供えされていて、節分を思い出したと・・・(←お松:あぁ、やっぱり・・・)。
さて、神魂神社です。
杵築大社(現在の出雲大社)と深い関わりのあるお社ですが、『出雲国風土記』にも『延喜式』神名帳にも登場しない神社です。御本殿は国宝!出雲大社本殿の半分ほどの規模ですが、それでも十分に巨大です。
御本殿の隣にある貴布祢稲荷両神社も重要文化財です。稲荷社なので、狛キツネさんが護ってます。その床下には、引退した狛キツネさん達が・・・。
この天気で、こんなふうに集まっていると、寒そうですね。
お松:で、そんなところで、お供えされている豆を見て節分を思い出したややさんでした。
ちなみに私はスーパーのお総菜売り場の人だかりを見て思い出しました。恵方巻き!すっごい人だかりでした。
やや:全国での恵方巻きというのは、そもそもセブンイレブンが海苔屋さんとはじめたキャンペーン。これを一生懸命やってる人ってどうよ?恵方巻きという名前自体もセブンイレブンの発明って言うし?ハロウィンとか、クリスマスのチキンとかこのよくわからない習俗って・・・
お松:まぁまぁ。美味しければ何だってよい!ちなみに、ややさんのウチでは「福はぁウチ!鬼もぉウチ!」って豆まきをします。
やや:父親がちょっと変わった人だったので、一軒ぐらいウチに入れてあげれば鬼も悪いことをしなくなるのでは?って、だいぶ変な人でした。
お松:って言うか、博愛主義の立派なお父さんだったのに息子はなんでこんなへそ曲がりに?(←やや:うるせ~!)
おまけ
コン!
- 2024/02/03(土) 17:31:17|
- お松との会話
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2