Mies 1929 Barcelona Pavillion
南東側から見た全景、壁に収まっていると言うルーフドレインが見あたりませんでした。
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当初、壁構造で計画されていたこのパヴィリオン、実施では８本の十字型をした鉄骨柱で支持された、極限にまで切りつめられた空間が出現したのです。一見大理石による壁構造に見えますが、大理石も縞瑪瑙も鉄骨のフレームに貼られた、構造からフリーな不透明な壁として、ガラスの透明な壁、すりガラスの半透明な壁と共に存在しているのです。1929年のバルセロナ万博においては、ジャーナリズムに喧伝されることもなく、F.LL.Wright とPeter Behrens の賞賛に浴しただけで、引き取り手もなく万博終了後取り壊されてしまったのです。幸いなことに1986年に再建され、今日我々の前にその姿を見せてくれています。過剰とも言える豊穣なガウディの建築と、"Less is more" の極致とも言えるミースの建築を、ガウディの地バルセロナにおいて体験できるなんて、素晴らしいことではありませんか。
