リーマンショック未経験者の投資家
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9月1日の日経新聞朝刊に、『資産下落の耐性高める―リーマン危機10年、次に備え配分を』という記事が掲載されていました。
その中で、リーマンショックを経験した2人の声が紹介されています。
・「評価損で一時資産が半値以下になりうろたえた」。02年から積み立てで国際分散投資してきた会社員でブロガーの水瀬ケンイチ氏は、リーマン危機をこう振り返る。
・京都の上場企業で役員をしていて07年に退職したA氏(73)は「退職金で新興国投信を大量に買ったが、金融危機で6割下落。怖くなって売ってしまい、老後設計が崩れた」と悔やむ。
水瀬さんと言えば、インデックスブロガーの代表。
そんな水瀬さんでも、リーマンショックの時は、うろたえたと言っています。
それでも愚直に投資を継続してきたからこそ、今の利益につながるのですが・・・
後半の方は、怖くなって売ってしまったようです。
しかも、上場企業の元役員をされていた方。
それほど聡明で修羅場をくぐり抜けた人でも、資産の下落と言うのは恐怖を感じるようです。
投資家はザックリと以下の2つに、カテゴライズされると僕は思っています。
投資を始めたのが、リーマン前か?リーマン後か?
そして僕を含めて、リーマン後に投資を始めた人は、所詮投資家としてひよっ子。
市場の暴落により、自分の資産が半値以下になってしまうことを経験していない。
リーマン後にも、東日本大震災、ギリシャショック、チャイナショック、トランプ政権誕生、イギリスのEU離脱等々がありました。
市場を揺るがすような出来事ですが、どれもリーマンショックの暴落には程遠い。
大暴落の時、自分がどういう感情になるのか?
その結果、自分がどういう行動に出るのか?
リーマン未経験者は、本当の意味での自分のリスク許容度が分かっていないのです。
いかに計算して、想定しても机上の空論に過ぎない。
実際どうなるかは、起こってみて初めて分かること。
これは自分への戒めですが。
僕みたいな尻の青い投資家は、特にリスク管理に敏感になる必要があります。
相場が好調で、みんな強気になっていても、必ず無リスク資産を多めに確保します。
リスク資産の中にも、債券を一定割合取り入れます。
少なくともリーマンの級の大暴落を経験するまでは、自分が未熟であることを自覚して、決して株式比率を高めることは行いません。
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