飛騨市・飛騨の森でクマは踊る・ツバメアーキテクツと前田建設の4者で「飛騨市の森林資源を活かす建築物木材利用促進協定」を締結しました | 木で建ててみよう | 前田建設×木 記事

飛騨市・飛騨の森でクマは踊る・ツバメアーキテクツと前田建設の4者で「飛騨市の森林資源を活かす建築物木材利用促進協定」を締結しました

2024年10月16日に、飛騨市、飛騨の森でクマは踊る(以下、ヒダクマ)、ツバメアーキテクツと前田建設の4者で「飛騨市の森林資源を活かす建築物木材利用促進協定」を、広葉樹をふんだんにあしらった飛騨市役所応接室にて締結しました。

▲左からヒダクマ 岩岡代表、飛騨市 都竹市長、前田建設 脇屋本部長、ツバメアーキテクツ千葉代表

8月9日に締結した「飛騨市と前田建設の地域資源の活用による持続可能なまちづくりに関する連携協定」は、地域固有資源の活用、地域文化の尊重や街並み保全、環境共生社会にむけたまちづくり、地域づくりを牽引する人材の育成、賑わいの創出、そして子育て支援について、飛騨市と前田建設が連携して推進することを目指すものでした。
そして今回の、「飛騨市の森林資源を活かす建築物木材利用促進協定」では、地域資源の中でも特に森林・木材の活用に焦点をあて、飛騨市と前田建設に加え、設計や商品開発に携わるツバメアーキテクツ、そして木材供給・木製品加工販売など広葉樹全般に携わるヒダクマをパートナーとして迎え、「飛騨市の森林資源を活かす建築物木材利用促進構想」に基づく取り組みを推進し、その達成に寄与することを目的としています。

▲飛騨の広葉樹を使った盾をヒダクマさんが作成してくださいました。

協定書への署名後4者の代表者より、それぞれこの協定に対する思いや意気込みが語られました。

前田建設 脇屋本部長のコメント
4者で建築物木材利用促進協定を締結できたことをうれしく思っています。今回の協定は、8月に締結した地域連携協定の中の木材利用にフォーカスしたものです。7割が広葉樹、3割が針葉樹の豊かな飛騨の森林を具体的にどう活用していくのかについて、ツバメアーキテクツやヒダクマはすでに多くの知見をお持ちだと思いますが、当社としても家具や建材・建築物に活用していくことで、ネイチャーポジティブやカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーといった環境共生社会の実現に寄与出来ればと考えています。

ツバメアーキテクツ 千葉代表のコメント
飛騨に関わるようになったのは、2017年に広葉樹の活用について一緒に考える機会を頂いたことがきっかけです。今の建築は産業化が進みすぎてしまって、地域とかけ離れているように感じる側面もあります。そんな中、ヒダクマの取り組みに共感して色々なプロジェクトを一緒に取り組んできました。前田建設とは別のプロジェクトでご一緒したことから関係が始まりましたが、社会の制度の壁を超えるような取り組みを一緒にできればと思っていて、今回こういった場につなげることが出来て非常にうれしく思っています。

ヒダクマ 岩岡代表のコメント
4者揃って協定が結べたこと、本当にうれしく思います。ツバメアーキテクツが前田建設の施設を設計したことがきっかけとなり、今日この場につながったと思っています。千葉さんには改めて感謝をお伝えしたいです。飛騨市が広葉樹のまちづくりを掲げて、ヒダクマを立ち上げてから10年近く経ちました。広葉樹はたくさんの魅力や活用すべき資源が眠っている宝の山です。広葉樹の活用は進んでいるものの、もう少しスケールを広げて建築分野にも、ということで、今回のチームは実験的かつ実践的に広葉樹の未来を描きながら、小さなことから一緒に取り組んでいきたいと思っています。

飛騨市 都竹市長のコメント
本日は建築物木材利用促進協定締結ありがとうございます。8月に前田建設とまちづくりに関する連携協定を結んで、そこからさらにツバメアーキテクツの千葉さんとヒダクマの岩岡さんにも今回加わってもらって、つながりが目に見える形になって良かったです。飛騨市の特徴は、どこの山にどのように生えていた広葉樹か分かること、そこに建築のプロたちが関わって具体的な形にしていくこと、そしてそれをお客様に体感して使っていただくことです。これら全てを実現するためには、建築や施工を含めた全体でチームになることが必要不可欠です。今日はそのような意味で、非常に大きく前進するきっかけとなる日だと考えています。

≪構想の主な内容≫
(1) 循環型社会の形成に向けた連携
カーボンニュートラル、ネイチャーポジティブの実現に向けた持続可能な循環型社会形成を目指し、飛騨市の木材の利用促進と、森林・林業地域のパートナーとの連携による産業の活性化及び、その資源を生み出す森林の多面的機能の保全に努めるとともに、その普及に尽力する。

(2) 技術開発、商品開発による価値の創出及び見える化
4者の連携により飛騨市の木を活かした商品の開発、その環境効果を定性化・定量化することで、その価値を見える化し利用者への訴求を図る。

(3) 合法性確認木材の積極的な利用
合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(平成28年法律第48号)に基づき、合法性が確認できた木材等を利用することを促進する。

▲協定締結式が終わった後は全員で飛騨の森を視察

前田建設はこの協定をきっかけとして、サプライチェーン全体でのサステナビリティの実現と付加価値創造を目指しながら、本業を通じた循環型社会への貢献を目指します。