御苗場 Vol.8 in CP+2011 に出展して
CP+(シーピープラス)とは、国内外の写真映像に関わる企業が集まり、カメラ・レンズをはじめフォトプリンター、フォトアクセサリー、望遠鏡、その他写真関連機材など、多岐に渡る写真映像関連商品や最新技術を紹介する場であり、“撮る・見る・つながる”をキーワードに、あらゆるセミナーやイベントを通してより楽しく豊かなフォトライフを提案する、カメラと写真映像の情報発信イベントです。
2回目に当たる今回は“ワールドプレミア ここからはじまるフォトイメージング”とテーマを掲げ、より国際的に、カメラおよび写真映像文化の最先端の情報を発信していきます。と、主催者は、HPに記述しています。
http://www.cpplus.jp/index.html
その同じ会場内では、参加型写真展 「御苗場」が同時開催されました。「御苗場」とは自分の未来を創造するためのアクションの場となる日本最大級の参加型写真イベントです。多くの人に写真を見てもらい、自分を知ってもらい、人生を変える出合いを得る・・・。
実際に、その出合いから過去にも多くの出展者が、広告や雑誌の撮影、 海外メディアでの紹介、画廊での作品販売と言ったチャンスを掴んできました。
「御苗場」を通じた出展者同士の出合い。
「御苗場」の出展者の中からは、 写真新世紀などのコンテスト入賞作家も生まれており、そう言った作家達と出合い、刺激を受け、交流を広げて行く事も、他では得る事が出来ない経験です。
"打席に立たなければヒットは打てない!"とは、「御苗場」出展者に言い続けている言葉です。 ぜひ「御苗場」に出展し新たなチャンスや素晴らしい「出合い」を掴んで下さい。 皆様の出展をお待ちしています。
と、されています。詳しくは下記より
http://www.onaeba.com/index.html
CP+は、2月12日に、無事に終了いたしましたが、今年は、開催中の休日が悪天候となってしまったにもかかわらず、連日大勢の人が会場に来られていました。事務局の速報値では、初日が、8,835名、2日目以降は、12,409名、15,252名、12,865名 計49,368名と本当にたくさんの来場がありました。
それだけ大勢の皆様が、会場の各社ブースへ押しかけ話題の新製品のコーナーは長蛇の列ができていました。そして、有名写真家の方々が各メーカーのブースで、製品紹介をする時間帯は、人・人・人って感じで、歩くスペースもないほどでした。
あわせて、開催されている、参加型写真展「御苗場」ブースにも、波のようにたくさんの人が来てくれました。私たち二人はその『御苗場』に昨年より共同出展を始め、今回で、2回目の出展です。
昨年は、初参加ということで、全く勝手がわからず、現場で悪戦苦闘を教訓にして、本年は、事前に出来るだけの準備をしての設営開始です。会場内は、騒然としていて各メーカブースと御苗場参加者の設営で、ごった返していました。しかし、意外にスムーズに作業が進み、1時間半ぐらいで設営終了しました。
ここで、サプライズなことがありました。ニコンの神様と言われている、ニコンフェローの後藤哲朗さんが、通りかかりました。聞くと、今回は、CP+の事務局の役を受けているそうで、会場内を見回っているところだったようです。何はともあれ、ニコン信者の憧れの後藤さんに作品を見ていただけたのは、幸運でした。
そして、後藤さんと、別れた後、周りを見回してみると、まだ、全く設営をしていないブースもあれば、既に終了して人影もないブースもありましたが、大半は、ドタバタとしていました。我々は、ある程度の目途がたったので他のブースをチラ見したところ、各ブース工夫を凝らした展示をしていました。
で、私どもブースに戻ると、設営に使った道具の一部がなくなっていました。道具を忘れてしまったので、止む終えなく持っていったのでしょうが、結局その道具は、戻ってきませんでした。なお、結果的には、この事だけが、今回の中で、唯一の残念な事柄になってしまいました。が、仕方なく帰路へ・・・
なお、今回の展示を行うにあたって、掲げたテーマは、
『Wild Bird Photo 〜光と影〜』
です。
そして、向かえた開幕日。
はじめの2時間は、プレミアム・タイムとして、関係招待客・報道関係者・プレミアム招待者等のみの、限定公開時間です。当然のように、話題の新製品や、参考出品には、多くの人が群がっていますが、『御苗場』には、ほとんど客足は、向きません。
が、我がブースの最初のお客は、なんと、土屋勝義さんと、清水哲朗さんでした。
CP+内で、オリンパスブースで数多くのステージを予定していて、お忙しい中、わざわざ来ていただきました。
感想につきましては、厳しいお言葉の中にも、参考となるご意見をいただきました。
その後、しばらくブース前にいたのですが、あまりにも、人が来ないので、痺れを切らしたので、会場内をブラブラ・・・
各社ブースでは、既にセミナーを開始していました。その中に、私たちのインストラクター講師である、秦達夫さんが、タムロンブースで新製品の高倍率ズームレンズについて熱く語っていました。が、会場内がまだ熱気を帯びていないせいか?または、ウォーミングアップなのかはわかりませんが、今ひとつな状態でした。そこで私は、秦さんに誘われるがまま、前に出て、新レンズを触って「これスゲッ」って感じで、いわゆる桜を演じました。
講演終了後、秦さんいわく、「最初で緊張したし、知っている顔があって安心した。」と、仰っていました。あれだけの、経験を持っている人でも、はじめはやっぱり緊張するのですね。
で、同じタムロンブースでは、魚住誠一さんのセミナーも開始され、いよいよ熱くなってきました。このあたりで、約1時間が経過していたので、御苗場ブースに戻ると、ボチボチと客足が向くようになってきました。
私たちのブースNo.010『Wild Bird Photo 〜光と影〜』は、001の向かいということもあり、最初から見ようとする人が、続々と来ていただけました。これも、几帳面な日本人気質なのですね。
そんなこんなで、しばらくすると、あのトンボ日記の田中さんが、御苗場ブース前の写真を撮ろうとしていたので、我がブースに招きいれ、お話をしていると、これまた、人気の写真家である、萩原史郎さん・俊哉さんが偶然通りかかったので、田中さんによる記念撮影。
http://www.tombo-tanaka.com/diary1102.html
(2011/2/9記事 63番に掲載)
その後も、大勢の方々が、足を運んでくれていました。中には、プリントの神である平林さんもお越しいただけました。気がつけば、初日終了です。しかし、残念なのは、秦達夫さんとブース前でお話が出来なかったことでしょうか。
2日目は、まずまずのお天気でした。
初日は、プレミアム・タイムがあった関係でしょうか、今ひとつな客の出足でしたが、この日は絶好調で、朝から、物凄い人の波がやってきました。一般の見学者に混じって、CAPA編集長・石田立雄さん、デジスコ・コム代表石丸義晴さんなどの有名人も多数、我々の作品を見ていただけることが出来ました。さらに、タムロンの千代田さんもお越しいただきました。そして、慌しいまま、18時の閉会時間です。
3日目は、朝から雪混じりの冷たいものが降っていました。
しかし、そんな天気を吹き飛ばす勢いの、お客さんが会場に来てくれました。結果的には、4日間の会期中一番の人出となり、10時開場から18時閉会まで、全く人の波が切れる事が無く、我々の写真を見ていただけることが出来ました。
この日は、会場内で何度かお会いして、見に来てくださいとお願いしていた、写真家の岡嶋和幸さん、川合麻紀さん、吉田繁さん、魚住誠一さん、桃井一至さんにブース前にお越しいただき、作品を見ていただくことが出来ました。更に、偶然通りかかった、写真家の中井精也さん、豊田直之さん、合地清晃さんにも半ば強引に声をかけブース前にお越しいただきました。それに、キヤノンの越山さん、ベルボンの金子さんもお越しいただけました。この日は、入り口に行列ができるなど、本当にたくさんの人たちに見ていただけました。
そして運命の4日目・最終日は、曇りで、時折雨の降る寒い日になりました。
この日も、朝から大勢の人が押し寄せる状況は変わりませんでした。
CP+事務局の方が足を止め「素敵な写真ですね!」と声をかけ下さいました。またベルボンの元木さんがプライベートでお越しくださいました。
そんな中、一つの事件が、起きました。
それは、この『御苗場』の主催者であり、写真家のテラウチマサトさんが、我がブースに立ち寄ったのです。何故事件か?前回・今回ともに、主催者側の写真家さん達が我がブース前を通ることがあっても、立ち止まって見るということは、ありませんでした。先に記載した写真家の皆様は、基本的に他の場所で私達が何らかかの関わりがあったので、来ていただけていると思っていますが、残念ながら、野鳥写真は、主催者側の求めているモノとは、明らかに違っていると私どもも感じていましたので、実際、前回と合わせて、計8日間で、立ち止まって見ていただけたのは今回が始めてです。
テラウチマサトさんには、「おはようございます」と挨拶をしただけで、恐れ多いいというか、緊張してしまい他に言葉がでませんでした。
まさか、立ち止まって私たちの写真を見て下さるとは思いもしませんでした。
今、思えば、見て頂いている時にきちんと作品の説明をするべきだったと後悔しています。
ともあれ、あの主催者をブース前に止めたというのは、なんともいえない気持になりました。
そんな事がありながら、あっという間に時間が過ぎていきました。
私達は、4日間展示ブースの前に立ち皆様に、説明などをしていました。そのときの皆様からのご意見や感想は、ブログなどとは、違い本当に生を聞けるので、勉強になりました。
そして、最終日の15時半からは、御苗場の表彰式が始まりました。まずは、審査員によるレビュアー賞の発表です。
7名のレビュアーによる審査の結果、我がブースは、ノミネートすらなしで、受賞できず。
次に、オーディエンス賞の発表です。オーディエンス賞とは、来場された皆さんの投票により、アンケート形式で気に入った作品(作家)を3つ選び、投票して、その投票数によって選ばれる賞です。
私たちは昨年、オーディエンス賞10位だったので、今年は少しでも上位入賞できれば良いなぁと思っていました。
そして、司会者の説明の後、正面の画面が切り替わり、オーディエンス賞4位から10位までの発表が一気にありました。
010はない・・・なので、今回は圏外か?または、まさかの上位入りか?
ですが、鳥撮りの仲間である、デジスコ倶楽部が4位入賞で、良かったと思っていた直後に、と、期待と不安の中(少しがっかりしかけた所で)、ベスト3の発表です。
オーディエンス賞3位は、010『Wild Bird Photo 〜光と影〜』 佐々木 一弘さん、 吉田 巧さん
と呼ばれました!
もしかしたら、上位に入賞があるかもしれないなんて期待はしていましたが、まさかベスト3に入るとは想像もしていませんでしたので、驚きと喜びで思わず大きな声をあげてしまいました。
3位入賞は思いもよらない、高位だったので、二人で大喜びをしました!
表彰式では、なんと壇上でスピーチ、壇上から見る景色は、なんとも言えないものでした。とても心地よい瞬間でした。そして、表彰式終了後には、たくさんの方々から、お祝いの言葉をいただきました。
主催者であるテラウチマサトさんから「おめでとう!良かったね!」と握手をして頂きました。
また御苗場の表彰式をずっと隅から見ていらっしゃった、ニコンフェローの後藤哲朗さんが私たち二人のもとに来られ「おめでとう!」と声をかけて下さりました。
有名なお二人に声をかけて頂き本当に嬉しいかぎりです!
その後は、とってもすごい人や、有名人、写真家の皆様と、本当にうれしい時間を過ごすことができました。まさに夢のようです。
これも、コツコツと、地道に鳥撮りの世界を作ってきた成果だと思います。今回のこの結果は、私たち二人にとって、今後の写真活動に大きな影響と変化を与えてくれるに違いないと思っています。今回、私たちのブース010『Wild Bird Photo 〜光と影〜』に足を運んでいただいた皆様にとても感謝しています。
そして投票して下さった皆様本当にありがとうございました。
御苗場に出展することは、写真を見せることだけではなく、会場で同じ時間をともにすることで、来場者、出展者とたくさんの方々と出会うきっかけとなります。
色々なお話やつながりが出来ることも御苗場での楽しみでもあります。
御苗場での『出会い』はとても素晴らしいものです!出展して初めてその素晴らしさが実感できるものです。この『出会い』をとても大切にしたいと思います。私たち二人にとっての素晴らしい財産です。
今回の、御苗場は、いい結果で終われました。しかし、今日から来年の御苗場に向けてのスタートとなります。
来年も、皆様に楽しんでもらえるように、がんばっていきたいと思います。この度は、本当にありがとうございました。
最後に、私たち二人の展示に際するメッセージです。
『Wild Bird Photo 〜光と影〜』
光と影をテーマにした野鳥たちの写真です。
私たちは、写真を撮るのではなく、撮らせて頂いていると思っています。野鳥や自然に感謝や謙虚な気持ちで接しています。また、自然環境だけではなく周囲の人たちにも気を配らなくてはいけません。
これは、撮影者として大切な事です。撮影者である前に、一人の人間として考え行動する事が重要だと考えています。
自分だけ良ければ、あとはお構いなし、とういう考えで撮影しても良い作品にはならないと思います。
たとえ凄い写真が撮れたとしても、周りに迷惑をかけて撮った写真は、優れた作品には値しません。
自然にも人にも配慮する『心』を持って下さい。撮影技術より大切なものなのです。その『心』で撮る、そうすれば必ず優れた作品が撮れるとはずだと私たちは信じています。
そんな思いを込めた撮影してきた作品20作品展示しています。
私たちが『心』で写した野鳥たちを心で感じて頂けたらと思います。
佐々木 一弘 ・ 吉田 巧
# by kazu-3498 | 2011-02-23 22:30 | GR DIGITAL