ソテツ
学名:Cycas revoluta Thunb.
科名:ソテツ科
用部:種子
用途:鎮咳、通経
生薬名:蘇鉄実(そてつじつ)
説明:
九州南部、沖縄に自生し、公園や庭にもよく植栽される。常緑性の小高木で雌雄異株。樹形からはヤシ類のように見えるが、裸子植物でイチョウやスギの仲間。枯れかけた時、鉄くずを根元に与えたり、幹に鉄クギを打ち込んだりすると蘇るので「蘇鉄」の名がある。夏頃に雄花は幹の先端に松カサ状の長い円柱花序をつけ、雌花は茎頂に丸く集まる。種子は長さ約3㎝の扁卵円形で朱赤色に熟す。ソテツの種子は生薬名を蘇鉄実といい、良質のデンプンを含んでいるが、ホルマリンも含み、有毒。秋に種子を集め、風通しの良い所で陰干しにし、煎じて服用。鎮咳、通経に民間薬としての利用があるが、中毒事故が多く、今日では利用されない。