ノダケ

学名:Angelica decursiva (Miq.) Franch. et Sav.
科名:セリ科シシウド属
用部:根
生薬名:前胡(ぜんこ)
用途:頭痛、気管支炎
代表的な漢方薬:参蘇飲、荊防敗毒湯、蘇子降気湯
説明文:
本州関東地方以西、四国、九州および朝鮮、中国に分布し、丘陵地や林内、草地などに普通に生える多年草。茎は高さ約1メートルで、紫色を帯びる。葉は深く切れ込んだ羽状で縁にギザギザがある。秋に茎の先端に暗紫色 (まれに白や緑)の小花を密生する。ゴボウのような乾燥根を薄く切って 乾燥したものを生薬の前胡(ぜんこ)と言い、せき止めや痰切りに用いられる。茎や節が竹のように見え、さらに葉の根元のサヤが竹の子の皮のように見 えるので野竹と言い、難読漢字で土当帰をノダケと読む。
薬草の詩:
最近まで、ノダケを知りませんでした。薬草の森の現地調査を進めているころ、オウレンを植えてある25 年生の杉木立の土手に、スックと伸びていたのが、ノダケでした。
その後、注意していると、畑の土手によく見かけます。高千穂峡から阿蘇へ抜ける高原の道路ぞい、あそこはノダケの群生地です。夏から秋にかけて、陽あたりのよい土手にスックと立ってゆれています。                  (竜)

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