ミソハギ

学名:Lythrum anceps (Koehne) Makino
科名:ミソハギ科
用部:全草
生薬名:千屈菜(せんくつさい)
用途:止瀉、止血
説明文:
 水辺、湿地に自生する多年草。茎は四角で直立し、高さ80㎝程になり、夏に葉の脈に赤紫の5弁花を穂状につける。盆の花として使われるためボンバナ、ボングサともいわれる。名前は禊ぎの萩が詰まってミソハギとなったとされる。
 夏から秋の開花期に全草の地上部を採取して、天日で乾燥させる。これを生薬名、千屈菜(せんくつさい)といい、下痢止めや収斂、止血剤として用いる。

薬草の詩:
「カヤツリ草」と聞くと、なるほどと連想する生活文化の中で私たちは育ちました。今の子供たちには想像もつかない命名が、時折あるはずです。
 ハギは日本の秋を代表する風情をもち、ススキとハギの風景は、しっかりと秋の便りを伝えてくれます。秋の野にすっくと立つ「ミソハギ」は味噌ハギでもなく、溝ハギでもなく、「ミソギ」のハギで、あることを、文献の中で知ることができます。                          (双竜子)

前の記事

ボケ

次の記事

メハジキ