菅平ジャンボリー
関東協会主催の第13回東日本ジュニアラグビー「菅平ジャンボリー」が長野県菅平で、7月23日(土)24日(日)の2日間にわたって行われ、我らが川越RS中学部も浦和RS,さやまRSの合同チーム、または立教新座中学校のバックアップメンバーとして参加しました。
22日(金)9:00に川越を出発、昼過ぎには毎年の宿舎となっている「リゾートハイランド美やざき」さんに到着、午後からは人工芝と天然芝の2面あるグランドを使って最終の調整練習で翌日からの試合に備えました。今年は例年になく7月に入ってから、合同練習に取り組むことができ、各RSの選手うち解けた雰囲気があり、また個々の選手の中にもフィジカル、スキルに充実した選手も多く、好成績が期待されましたが、U-15は練馬RSをはじめとして、4試合全てが強豪との対戦となり、各試合とも大変緊張感ある戦いとなりました。
U15
1試合目 VS千葉県RS混成B 11:15 サニアパークA
19:17で勝利
川越RSからの出場 FW:亘,海里,一真
BK:悠平,正義,隆貢
千葉県RS混成「B」と銘打たれていながらもしっかりした体格の選手が多く、粘り強いディフェンスでなかなかトライをとらせてくれない好チーム、前半はフッカー、後半はSHにh入る女の子がチームリーダーとなって活躍していました。試合は走力で勝る川越、浦和、さやまRS合同がFW亘の献身的なポイントへの働きかけと職人を思わせるダウンボールで連続してラックを奪取、SH悠平も豊富な運動量で、適確にリズム良くBKにボールを供給しチームを支える、後半にはBKに隆貢、正義を投入し引き離しにかかるが、なかなかゴールラインを割れず、逆に単純なオープン攻撃に対応できず、外勝負で2トライを献上するなど課題の多い試合となった。
この後行われた 立教新座VSワセダクラブ戦に立教の選手として、海里(HO)晨也(SO)大雅(WTB)が出場
2試合目 VS練馬少年RS 14:55 サニアパークA
5:19で敗北
川越RSからの出場 FW:亘,海里,一真
BK:悠平,晨也,正義,大雅,隆貢
昨年の正智深谷高校のSHや流経柏WTBが所属していた言わずと知れた名門RS、今までに何度か対戦したものの、ここ数年は圧倒的にやられてきた相手です。両サイドのWTBとも体は小さいがスピード豊か、FWも高校生にも負けない体の選手がそろっています。それでも今年のチームなら何とかなるのでは、と期待させるようなメンバーがそろいました。圧巻だったのはCTB啓太(浦和RS3年)の、出血による一時退場の代わりに入った隆貢の激しいタックル、押され気味でずるずる行きそうだった雰囲気を一変し、味方を勇気づけるのに十分なビッグプレイでした。そんなプレイもあり前半は一進一退を繰り返し5:5の同点。後半はメンバーの入れ替えもあって押され気味でしたが、CTBの縦攻撃から活路を見いだそうとする相手を隆貢,正義を中心に必死のディフェンスでチャンスを作らせず、チーム全体でもゴール前で粘り強いディフェンスができるようになるなど、相手の反撃を2トライに抑えることができました。激しい試合で後半途中FWの中心、風人(浦和RS2年)を脳震盪退場で失い翌日の試合に不安を残しました。
その後の立教新座VS新発田中学・RSにFWに海里、BKに晨也、正義が出場、海里はそのキャラクターですっかり立教新座チームの人気者となっていました。
3試合目 VSワセダクラブRS・A 8:50 サニアパークC
12:10で勝利
川越RSからの出場 FW:亘,海里,一真
BK:悠平,晨也,正義,大雅,隆貢
名門中の名門と言っていいワセダクラブとの対戦、FWの一列目は中学生とは思えない体つきの選手をそろえ、BKの選手もスピード豊かで、ハンドリングスキルも高い、特にCTBに大きな選手が入る布陣を組んで、FW近くでのクラッシュをねらっているように思われる。当然現段階でのベストの布陣でスタート、SOには途中参加ながら、昨日の戦いぶりからコーチの信頼を得た晨也が入る。FWのブレイクダウンの攻防でワセダが優勢に主導権を握ったかに見えるが、こちらのBKのディフェンスもかたく簡単にはビッグゲインを許さない。FB翔人(浦和RS2年)がBKで練習を重ねてきたサインプレーからトライで先制するものの、PからGOの3連続でラックサイドを突かれ簡単に追いつかれる。後半に入っても緊張感のあるディフェンスで再三ゴールラインを背にして守りきる。この試合FWの2列に入った、亘が獅子奮迅の活躍で、上手に相手ボールに絡み簡単にチャンスを作らせない、攻撃でも豊富な運動量でPKからの突進でチャンスを作るが、相手も必死のディフェンスでゴールを割らせてもらえず、相手3点のリードで迎えた残り1分で得たPKからFWの突進、再び翔人のブラインド攻撃で、何とかトライをとりきり1ゴール差での勝利のノーサイドを迎えた。ビッグクラブからの勝ち星にベンチは歓喜の瞬間であった。
4試合目 VS新発田中学・RS 14:00 サニアパークC
7:32で敗戦
川越RSからの出場 FW:亘,海里,一真
BK:悠平,晨也,正義,大雅,隆貢
新潟国体の時に、ラグビーの会場となった新発田市に作られた施設を有効利用しようと、
スタジアムにほど近い中学校に設置された拠点校中学校部活動のチームで、新発田市内のどの中学校からも入部でき、生徒は放課後スタジアムに集まって毎日練習することができる。川越市も見習いたい仕組みである。毎日練習しているだけあって、攻撃を仕掛ける、守るといった場面での意思統一がしっかりできている。与えたトライの大半が見事にボールをつながれた結果のものであった。FWの中心。FWの中心4番とバックスの中心10番は体格、フィットネス、スキルどれをとっても中学最高レベルといえるプレイヤーであった。その二人の単純な突進については対応できていたので、ディフェンスについてはFWに水石を入れたこともあってか、全体的にレベルアップを図れたことがわかったものの、相手FWの圧力をもろに受けてブレイクダウンではなすすべがなかった。新発田中学のチームは部活動らしく試合後も大変まとまっていて、あっという間にひとかたまりで会場を後にしていったのが印象的だった。
U13(中1)
1試合目 VS千葉日大一中 12:35 サニアパークA
88:0で勝利
川越RSからの出場 聖(HO)、杏虎(FW2)、陽衣(SH)
相手は毎日練習できる中学校チームながら、RS出身者で固めたチームにはまだ今の時期は刃が立たない、立教新座中学も今年の1年生は例年になく元気が良くフィジカルの強い選手が目立つ。タックルの強い杏虎を2列目に配置したため、BKにタックルミスがあってもディフェンスが安定している。聖、陽衣の2人も、スローインやパスなど専門性の強いポジションを難なくこなすことができた。全ての面で相手を圧倒し勝利を収めたが、この関係が2年後に対戦があったとき、どのようになるか注目したい。
練習試合
24日(日)の午前中 VS静岡県R・
JrユースU-13
川越RSからの出場 聖(HO)
陽衣(SH)
浦和RS、さやまRS、立教との合同チームもだいぶ板についてきたようで、練習の雰囲気も良く、試合に入ってもそれぞれの持ち味を発揮している。立教の子達も負けず嫌いで力強い。
2試合目 VS藤沢(田園)RS 12:10 市営第2グランド
トライ数 1本:3本
川越RSからの出場 聖(HO)、陽衣(SH)
神奈川ナンバー1の呼び声高いビッグクラブとの対戦となりました。FWのまとまりがよく複数で圧力をかけてきます。ボールを奪おうとするプレーも1年生とは思えない、ぎりぎりのところをよくわきまえています。SH陽衣はどのコーチからも評価の高かった安定したパスで良くBKを走らせ、自らも判断良くサイドを突くなどプレーの質の高まりを見せることができました。HO聖も安定したスローインに加えて、この試合では体を強くぶつけるディフェンスで、ライン際を走る相手をタッチに押し出すなど身を挺して味方のピンチを防ぐプレーができるようになりました。王者と言っていい藤沢RSと互角に戦えたことは、かけがえのない経験となったことでしょう。
最後に
今年のU-15,U-13のチームともある程度ディフェンスができ、相手の個人的な突破では簡単にゴールラインを割らせることは少なかったので、どの試合も引き締まった試合で、選手達も参加した充実感を感じられたようでした。川越RSの選手はチーム内でもタックルの評価の高い選手が多く、コーチとして安心して試合に出せるようでした。また1年生は3名と参加が少なかったですが、それぞれ積極的にプレーする姿勢があったので、チームに良くうち解けて、立教新座中へ助っ人参加を含めて、どのチーム編成でも例年にない一体感がありました。強豪との対戦も多く忙しい二日間でしたが、選手それぞれ大きなものを持ち帰ることのできた、菅平ジャンボリーになったと思います。
(文責 下山)