ゲームの企画・開発を手がける「Cygames(サイゲームス)」(東京都渋谷区)が10月2日~6日、金沢美術工芸大学(金沢市石引2)で「Cygames背景美術展」を開催した。
展示したのは同社の「グランブルーファンタジー」「シャドウバース」「ウマ娘 プリティーダービー」など5つのゲームに使われた背景画。200枚以上のパネルなどを校内のオープンスペースに貼り出した。
同社によると、コンピューターゲームは背景画の上に登場人物などのキャラクター、操作ボタンなどのUI(ユーザー・インターフェース)を重ねて表示しており、一つのゲームに背景画だけでも1000点以上を制作することがあり、300人以上のクリエーターが在籍するイラストチームから多い時には十数人が関わるという。
会場には背景画のほか、スケッチから最終作品に至るクリエーターの作業プロセスを解説したパネルや、タブレットなどのデジタル機材を使った制作現場を再現した「クリエーターズデスク」、タッチパネルを操作して描かれた背景画の時間や天候の設定を変えて見られるインタラクティブな展示なども用意した。中には、同展のため制作したという、背景画を元にして立体的に再現したジオラマも。
同展は全国の美術系大学6校を巡回するイベントの一環。同社担当者は「背景画はゲームの世界観を表現するのに必要不可欠。美術やデザインを学ぶ学生には背景画という世界があることを知ってほしい」と話す。展示は一般にも公開し、「ゲームのファンや、絵を学んでいなくても背景画に関心がある人にも楽しんでもらえるようにした」という。