東京五輪エンブレム盗作疑惑ーさらにコピペ疑惑も浮上 | カレイドスコープ

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世界から「パクリの常習犯」のレッテルを貼られた佐野研二郎

答えはもちろん、「盗作の蓋然性は100%に限りなく近い」である。
この事態を収拾するためには、盗用したことを認めて撤回する以外に方法はない。いつまで御託を並べていると確実に国際問題に発展する。またまた私たちの血税で尻拭いだ。

だからといって、世界中のただの一人も彼に同情などしないだろう。彼が盗作の常習犯であることは、本職のデザイナーであれば、瞬間的に分かるからだ。ただ、日本人の情緒性からすれば、彼を若干擁護すべき点もひとつだけある。


どこでも当てはまる無機的な東京五輪のエンブレム

すっきりしないのが、盗作疑惑が沸騰している東京五輪のロゴ(この場合、エンブレム)の開発者である佐野研二郎氏。
8月3日付けで、彼が主宰するデザイン工房「MR_DESIGN」名義で声明を出している。

5日に記者会見を行って、「一切、そのようなことはありません」とだけ弁明した。本来であれば、彼なりの理論を武器に応酬すべきであるところが、彼自身が盗作であることを承知しているので、それができないのだ。


この会見で彼なりに理屈を言っているが、幼稚すぎて話にならない。
ただ、何分、デザインの盗作云々の話は抽象的な世界でのことなので、一般向きに平易な言葉を選んで、慎重に説明はしているようだ。

ここで、すっきりさせたい。

結論から言えば、間違いなく盗作である。
ただし、一般の人が言っている盗作とは、少し意味が違う。それを最後に説明したい。

その前に、みなさんは、このロゴからどんな印象というか、波動を受けますか、と問いたい。(文章の流れに過ぎないので、メールよこさないでね)

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まず、色目が暗い。
それに日の丸の要素が非常に不安定に感じる。

もっとも不自然なのが、Tokyoの「T」をデフォルメしたと佐野氏は説明しているが、どう見てもTokyoの「T」が視覚的に迫って来ない。

良い点を懸命に探そうとしても見つからない。全体的には、非常に暗く不安定な日本の未来を暗示していると言わざるを得ない。
下部の五輪と上部のデザイン部分がミスマッチである。

この人、本当にCIやVI(ビジュアル・アイデンティティー)を勉強したデザイナーでないことは、デザインを少しかじった人であればすぐに分かるはずだ。

私もこうした場に何度か参加した経験があって、どんなプロセスで決定に至るのか知り尽くしている。特にCIの理論はよく勉強した。

ロゴを開発するCIやVIのデザイナーとは、佐野氏のような人ではない。デザイナーでありながら、ブランドのマーケティングをやっているような人は、かなりの理論家で博識の人が多い。まるで数学の研究者のようなCIデザイナーや、探検家のようなのもいる。

私は発注する側の人間だったから、ある段階までは傍観者に徹していたわけだが、そこで見知ったことから、簡単なデザインであれば、プログラム・ソフトを使って自分でやってしまう。だから抽象的な理念を具象化する考え方やプロセスは知っている。

そうした意味で、他のデザイナー(パッケージ・デザイナーやグラフィック・デザイナーなど)とビジュアルのアイデンティティーを開発するデザイナーとは異質である。

CIやVIの開発を担当する司令官であるアート・ディレクターは、たいていの場合、ブランド・マーケィングも統括することになる。

具体的には、ぶ厚い仕様書(バインディングで閉じるようなマニュアル)に基づいて、スタッフのTシャツから選手村のレストランで使う食器類、宿舎のタオルに至るまで、このロゴが印刷されるのである。

また、観客に販売する各種ノベルティーから、案内パンフなどの各種印刷物や無料で配る扇子や団扇などにも、このロゴが印刷されるのである。

テレビのリモコンのスイッチを入れれば、スポーツニュース番組にこのロゴが露出されるし、書店に行って立ち読みしようとすれば、平積みで置かれているスポーツグラフィック誌に、どうしても目が留まるはずだ。そこでも、表紙に掲出されたこのロゴを見せられることになるのだ。

このロゴがどうしても「Tokyo」を表していると言い張るのであれば、どうして、最近よく見かけるデザインであり、流行りのツートンのカラリングにしたのか納得のいく説明をしなければならないところだが、それはできないだろう。

カラーチャート集という見本があるが、このカラリングは、もっともベーシックな色使いであって、今どきのデザイナーなら、こんな色目にはしないはずである。これは過去のものだからである。

はっきり言えば、あまりにもレベルが低いデザインなのである。彼は何も勉強していない。

私がもし、このロゴにキャッチフレーズをつけるとすれば(通常、ロゴにキャッチフレーズを付けることはないが)、「死んだ街・東京」である。あるいは、「静止した街・東京」である。それが外国の人に「成熟した都市」と受け止められることを祈るだろう。

少なくとも、オリンピックの「躍動感」、「はつらつ」、「熱」、「さわやか」といった要素はどこにもない。

ここから放散される要素は、「静止」、「停滞」、「鈍重」といったオリンピックとは正反対の波動である。もっとマシな言葉にしろ、というのなら、「落ち着き」、「老成」といったところだろう。

このエンブレムは、アパレル・ブランドや公共施設のロゴとしては、(それでも、かなり苦しいが)使えるかもしれないが、スポーツの分野では使ってはいけないのである。それを佐野氏は知らない。まったく驚いた。

このロゴには、スポーツの祭典らしく、はつらつとしたイメージはどこにもない。カラリングの全体の基調も暗く、いったい何を訴えようとしているのか、まったく伝わってこない。

試しに、デザイン下部のカラフルな五輪部分を手で隠して見てみれば納得するはずだ。

ロゴとは、大仰に言えば哲学であり共感であり、理念の反映である。抽象的な言い方をすれば、「社会と人間との関係性が交差する焦点」に結ばれる「像」である。それをシンボライズしたものがロゴである。

このデザインを東京五輪のロゴとして採用した審査委員たちは、どれほど感性の鈍い輩なのか見てみたい。
私は、こんな気分の滅入るようなロゴは見たくない。
盗作人間の薄汚い顔が浮かんできてしまうからだ。

ひょっとして、佐野氏は「日本」の心、「東京」の心を知らないのかもしれない。盗作疑惑がなくても、このロゴは使えない。

発注をかける前に、別の案を出させて、もっと感性の豊かな審査員による選定を行うべきである。このロゴは、大きな問題に発展しそうだ。
数十億円の制作作業に入ってしまったら、手遅れになってしまう。

いい加減に血税で尻拭いをさせないでくれ!と言いたい。

理念があれば、すべてが整合するのが不思議なデザインの世界

たとえば、「人にやさしく」・・・これは普遍的なことである。

では、どのように「やさしく」するのか・・・「叱りながら祈る」、「そのまま素直に表現する」、「どんなに辛くても、ニコニコ微笑んでいる」、「自己犠牲の精神にあふれている」、「そっと寄り添う」、「ネコっ可愛がりする」・・・。

時代を異にしても普遍的で変わらない人間の根源からの発露をどう表現するかで、その人の個性が発現される。

ただし、「ぶれない」という個性は、両刃の剣である。

「偏狂で独善的」、「頑固者の狭量」、「志操堅固ではあるが融通が利ない」、「自己肯定的で他の価値観を受け付けない」などなど、ネガティブな面にも通じる。

自分の精神が快適で心地良い状態にあるときだけ「ぶれない」というのでは、その人の精神的な根っこは怪しい。それは「ふり」をしているだけだからである。

そうならないように、時には自分を否定し、内省し、他人を知らずのうちに傷つけていないかチェックすることは必要である。

自分の取った手段が適切だったのか、自己満足ではなかったのか、潜在意識の中で他人と区別したいという願望が働いていないか・・・いろいろチェックするのである。

そのことによって、今日の自分と明日の自分がコロッと変わってしまっても、それは恥ずかしいことではない。事態を良くするためには、恥も外聞もない、という心境になれば、スッと楽になる。葛藤する対象が消えてしまうからだ。

自分の欲望を抑えるのではなく、その欲望を事態の改善に向けることによって、欲望が正しく振り向けられるようになってくる。そうしているうちに、欲望そのものを苦もなくコントロールできるようになってくる・・・

さて、なぜこうした導入を長々と書くのかというと、東京五輪には、この普遍性がないということを指摘したいからである。

唯一の被爆国である日本が、そのまま世界に誇れることは、「戦後70年の間、私たちの税金で国が購入した兵器を持った自衛隊が、ただの一人も殺していない」ということである。

平和を希求し、それを行動で示すことに、どの国の外国人も日本人を疑わない。
彼らは「日本人は、本当に平和を願っている国民だ」と私たちが説明しなくても信じてくれるのである。あのISISでさえそうなのである。これは、物凄いことなのである。

なぜなら、アメリカ人が「切実に平和を求める」と言ったところで、戦争によって飯を食ってきたような国の人間を信じろというほうが土台無理というものだからである。

これこそが日本が世界に発信していくべき世界平和の「標準」なのであり、無形の財産である。そして世界の人々は、その日本の富に羨望のまなざしを送っているのだ。

日本が、それを行動で示せば示すほど、その無形の富は増えていく一方なのである。それが最高の国防になる。これは私の甘い見方ではない。世界中を見渡してみて、初めて分かることなのだ。

この東京五輪のロゴには、その欠片もない。日本のアイデンティティーを発揮するまたとない機会を、みすみす潰しているのである。

前稿で書いたように、なぜ新国立競技場の建設で、こんなトラブルが起きてしまうのかというと、東京五輪には普遍的な理念がないからである。

それは、各国のリーダーが示すべきことであるが、このトラブルによって証明されてしまったことは、日本には真のリーダーがいない、ということである。

真のリーダーは理念から生まれる。
安倍晋三らには、それがないどころか、逆の「悪」があるだけである。だから、東京五輪は開けないか、失敗すると私は断言しているのである。

国としての普遍性から、たった一つの理念が生まれる。(これを、東京五輪の場合に限って、「コンセプト」と言い換えてもいい)
それは「平和」である。

しかし、なんと平和のデストロイヤーが平和を訴えているのがヘンテコリンな国・日本だ。

一つの確固たる理念があれば、不思議なことに、その理念の下に、ロゴも新国立競技場の外観デザインも、すべてのデザインの間に整合性が生まれるのだ。

だから、そもそも、それらの間に不協和音など生じるはずがないし、オリンピックに向かう国民の行動にも矛盾がなくなる。これは、体験した者でなければわからないだろう。

その一つの理念とは、唯一の被爆国である日本の場合は「平和への永遠の希求」である。これ以外の普遍的な理念は存在しないだろう。

だから、おそらく新国立競技場を設計したザハ氏に対するオリエンテーションにおいても、それが伝えられていないから、突拍子もない(気持ちの悪い)受け狙いのデザインが出てくるのである。それを「やけくそ」という。

だから、今回のロゴにしても、安値のデザイナーからテクニック論だけの差別化のない盗作デザインしか出て来ないのである。
オリンピックを推進する人間たちが、安倍晋三を筆頭として、ゼニゲバの好戦的で安値の人間だからである。

そうした社会では、当然、騒々しい「やけくそ」が受けるのである。

いずれにしても、精神的な「核=コア」がない東京五輪である以上、これからも整合性において、何度も分裂し、矛盾が噴出することは避けられない。

「似ていることは認めるが、それでも似ていない」??? 

結論は、「彼はデザインの素人であり、CIもVI(ビジュアル・アイデンティティー)も、その基本的な理論も学んでいない」ということである。これは確信をもって言うことができる。実は、盗作などは二の次の問題なのである。

どうも、佐野氏にとっては、デザイナーは天職ではないようだ。
少なくとも、彼はロゴの開発ができるほど論理的な人間ではない。

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左が、佐野研二郎氏のデザイン。
右が、ベルギー東部リエージュ在住のデザイナー、オリビエ・ドビ氏が開発したベルギーのリエージュ劇場のロゴである。

両者があまりにも酷似しているので、フランスのデザイン会社「Studio Debie」が自社のFacebookで比較画像を公開して指摘したことが発端だ。「Studio Debie」社は、「デザインだけでなく、フォントも似通っている。これは偶然などではない」と主張しているが、これだけは気の毒だ。

デザインによっては、使えるフォントは限られてくる。偶然に同じ書体を使うことは珍しくない。

佐野氏は、5日の記者会見で「ベルギーのロゴを見たこともなく、まったく知らない」と主張。記者からの質疑応答の際に「過去の作品についても似ていると指摘があるが、それについては?」との質問に、「そのような声があるとしたら残念。一切そのようなことはありません」と答えた。

佐野氏の盗作疑惑に対する説明は、ロゴを作成するにあたっての彼の哲学のようなものに話をすり替えていることが分かるはずだ。
だから、彼は、盗作したことを自分から認めてしまっていることに気が付いていない。

なぜだか分かるだろうか。

彼が「ベルギーのロゴを見たことがない」と言ったところで、盗作していないという証拠にはならない。

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「ロゴマークが似ていることについては認める。
しかし、考え方が違うので、まったく似ていないと思った」。

意味不明な弁明。

それに「思った」とは、どういうことなのか。主観を言っているだけである。
どんなマークも「見た目」である。見た目で似ていると認めながら「違う」と言っているのである。論理破綻している。

もし彼が本当に盗作していないのであれば、彼の対応は「すぐにデザインを作り直しますが、どの程度、今のロゴ・デザインをデフォルメすればいいのか、それは私たちのクリエーティブの領域なので口出しないでほしい」と、やんわり相手に念押しするはずなのである。

さらに言えば、盗作していようが、していまいが、それ自体が問題なのではない。「確かに酷似している」という事実が問題なのである。

それを佐野氏は「ベルギーのロゴを見たことがないので模倣ではない」と言っている。

これでは、安倍晋三が、違法献金を受けた閣僚を弁護するときに、「知らなかったのだから違法ではない」と言った理屈と同じである。

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「似ていることは認めるが、ポリシーの違いを説明すれば分かってくれる」・・・はずなどないだろうに。

ポリシーなど、後からいくらでも考え付く。いくらなんでも非常識である。

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彼の発した言葉の一言一句を取り上げ、彼の表情の変化をわざわざ分析したりしなくても、上の記者会見の動画を良く見れば、「私がやりました」と言っていることが分かるはずだ。

分からない人は、彼のロゴ・デザインを採用した審査員ほど鈍感な人である。

これは凄まじい!おそらく、過去に何百件も盗用してきたのだろう

こんなことを言っていると国際問題に発展する。彼は著作権を本当に知っているのだろうかと疑う。

ここで一息。佐野氏の盗作の数々を確かめてください。
佐野研二郎氏については過去の作品にも大量の疑惑が持ち上がっている

なんと、ここにきてコピペ疑惑も浮上。これは序の口である。次から次へと盗作疑惑は出てくるだろう。(下の画像をクリック)

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佐野氏は多摩美の教授だそうだ。教授会の面々の目は節穴だということである。まったく、とんでもない大学だ。
多摩美大はこんな詐欺師、今すぐ解任しろ!

弱小零細デザイン会社にたかる悪徳AE(アカウント・エグゼクティブ)

「結論から言えば、間違いなく盗作である。
ただし、一般の人が言っている盗作とは、少し意味が違う。それを最後に説明したい」と書いた。

また、「ひとつだけ佐野氏を擁護する点がある」とも書いた。

それを説明したいと思う。

まずは、「一般の人が言っている盗作とは、少し意味が違う」という意味についてーーー

「盗作」や「盗用」などは、日常茶飯事である。

作家、ジャーナリスト、クリエーター、ミュージシャン・・・「盗作など今まで一度もしたことがない」と言い切れる有名アーティストは、ほぼいないと言っていい。

私の知り合いの人気作家は、盗作騒ぎに巻き込まれてさんざんな目に遭った。

唐突なたとえだが、「本州でツキノワグマに遭遇しても対処を間違わなければ危険は回避できる。しかし、北海道で人間を恐れないヒグマに出くわしてしまったら、死を覚悟するか戦うかのどちらかを2秒以内で即断しなければならない」と阿仁のマタギたちは言う。

私なら、「ヒグマのいるような地帯に入り込む時点で失格だ」と言う。ヒグマに至近距離で出会うような人間は、そのとき、奇跡が起こって助かったとしても、別の事故で命を落とす。私は出会ってしまったので、以来、「過信は最大の敵」と心得るようにしている。

著作権法違反についても、まったく同じである。

相手の作品の裾を踏まないように、細心の注意を払うことは言うまでもない。相手のテリトリーには、絶対に入り込まないことが重要なのだ。

それでも、「つい、うっかり」の場合もあるということを想定して、「申し開き」できる説得論理を考えながら「流用」することはある。それも、本当に仕方なく、である。

要するに、程度の差はあれ、みんな盗用している。

ただし、それを素材として使用するか、佐野氏のように、原型の名残を留めたまま自分の作品にしてしまうかの差が大きいのである。それを「パクる」というのである。

佐野氏のように多忙であれば、ロゴをいちいち考えている時間などない。ロゴの開発などは時間をかければきりがないから、ある程度、流れ作業で進めなければならない。

そこで、事務所のスタッフか、あるいは「できる外注デザイナー」に、インターネットで世界中から素材を集めさせる。これは、やや高度な検索作業ということになる。同じデザイナーでなければできない。

その中から視覚的に気に入ったものを数案ピックアップする。
「気に入ったもの」という意味は、後で論理構築できそうな「意味性のあるもの」という意味である。

そして、さらに絞り込んで、そのバージョンを作成する。バージョンは、最低でも数十案、多いときは、数百もの案を作成する。

まあ、こういうものである。これを「カンプリヘンシブ」と呼んでいる。
Rを微妙に変えたり、天地×左右の比率を100分の1だけ変えるだけで、印象は変わって来る。

それを何十案も、腹の出たお偉方に提示するのである。
彼らは、デザインなど分かっちゃいないし感性も鈍い。しかし、それでいいのである。デザイン審査会など、単なるセレモニーに過ぎないからである。

訴訟を起こすと言っているベルギー在住のデザイナー、オリビエ・ドビ氏の作品は優れているが、ベルギー語やフランス語でなければ、少々の検索作業ではヒットしない。まず、英語の固有名詞に直してから検索しなければならない。

こうしたすぐれた作品ではあるが、ネットの谷間にひっそり佇んで人目につかない素材を発掘するのが、佐野氏は上手だ。
そして、それを少しだけデフォルメして「自分の作品」だということにしてしまう。

だから、自分の作品を盗まれたクリエータ―が怒り心頭に発するのも無理はないのである。佐野氏のやり口が汚いのである。


最初の素材を他人から盗むのも問題だが、それはある程度容認できる。

というのは、自分で、「ここは、こうしたい」、「あそこのカドカドは、もう少し丸みをつけたい」とやっているうちに、他所から持ってきた素材が、原型の片鱗さえ留めず、まったく別物になってしまうのだ。それは、著作権法違反ではない。

だから、クリエーティブな作業であることには変わりはないのである。もちろん、そのクリエーターの作品だとして法的にも、まったく問題はない。

佐野氏の場合は、「常に」だが、デフォルメの程度が浅すぎるのだ。素材を大していじくっていないので、自分の作品にまでなっていない。

それをクライアント企業の前でプレゼンテーションして、数百万円のデザイン料をせしめてしまうのだから、彼から盗まれたクリエーターすべてが著作権法違反の訴訟を起こせば、少なくとも数十億の損害賠償請求がクライアント企業と盗用されたクリエーターから舞い込むだろう。

なぜ、彼を起用してクライアント企業につないでいる広告代理店のAEは、こんな“デザイン界の自爆テロリスト”を使い続けているのだろうか。

断言するが、その広告代理店のAEは、佐野氏の盗作癖を確実に承知しているハズである。

事実が次々と明るみに出てくると、その広告代理店のAEは詐欺罪で告発されるだろう。著作権法違反の範疇では収まらない可能性がある、ということである。

この問題に関連しているのが、二つ目の、「ひとつだけ佐野氏を擁護する点がある」と書いたことである。

それは、「東京五輪のエンブレムは自分の集大成だ」と言っていることからもわかるように、彼は、本格的なロゴやエンブレムの開発の経験がない。これは同じデザインと言えども、高度な知性が要求される仕事なのである。

なぜ未経験の佐野氏を起用しようとしたのか。
それは、いったい誰なのか。

彼は博報堂の出身である。
私は、弱小のプロダクションにたかるAEを何人も知っている。みんな部長クラスである。

ただし、部長とはいえ、部下が一人もいない部長が広告代理店には何人かいるのだ。つまり、共犯関係にあるのは、そのデザイナーとAEだけだから、社内の他の人間もなかなか尻尾を掴むことができないのである。

下請けの制作会社は、仕事を受注した見返りに、その担当AEに現金を包んで持っていくのである。いわゆるキックバックである。

多い場合は、1000万単位になることもある。これは闇の金である。実質的な損害を被るのはクライアント企業であるが、その発注担当者も広告代理店のAEとグルになっていることがたまにある。

佐野氏のような特別な才能のないアート・ディレクターをわざわざ起用したのは、彼を金づるにしようという広告代理店のAEがバックにいる場合がほとんどである。




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