中国主導の多国籍銀行を舞台にした東西二つの新世界秩序 | カレイドスコープ

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www.huffingtonpost.jp/2014/07/17/brics_n_5594075.htmlmag20150319-1.jpg
2014年10月24日、北京で覚書を交わす式典が行われた

アジアのインフラ需要に雪崩を打ったように突進する国々。ここでは、東西・二つの新世界秩序が互いに浸食し合っている。
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とても長い記事なので、要点だけ掲載します。

・・・ウォールストリートジャーナルに、今までの予想を裏切る記事が経済されました。
ヨーロッパは、中国主導の投資銀行に加わるために米国を無視する」という記事です。
(トップページに飛ばされた場合は、「Asian Infrastructure Investment Bank」で検索してください)

アジアインフラ投資銀行(AIIB 資本金約12兆円 本部は上海に置く 建物は今夏に完成予定)は、交通、エネルギー、テレコミュニケーション、および 他のインフラストラクチャーにおいて、アジアでの投資に拍車をかけるため、2014年、北京から船出しました。(トップ画像)

AIIBは、西側に支配された世界銀行と、日米が主導するアジア開発銀行にとって、潜在的な競争相手として喧伝されています。

中国は、2015年早々に、26ヵ国すべてが創立メンバー(ほとんどが、アジアと中東の国々)に加えられたと述べています。
年末までに、合意・契約を完了する運びで計画が進められています。


この中国の新しい国際的な投資銀行に、米国の制止も聞かず、最強の同盟国である英国をはじめ、ヨーロッパの国々が次々と雪崩を打ったように参加しているのです。

人民元の国際化を手助けするアジアと欧州


このウォールストリートジャーナルの記事が発信源となって、間髪おかず他の欧米メディアが次々と取り上げています。
以下はウォールストリートジャーナルの記事の全文訳です。

ヨーロッパ当局によると、フランス、イタリア、ドイツの3ヵ国が、英国に続いて中国主導の国際的な開発銀行への参加において一致したとのことである。

米国は、中国の新しい組織に西側諸国が加わらないよう努力を続けてきたが、このことは米国を痛打する出来事になった。

先週、世界銀行の潜在的な競争相手となる500億ドル(約6兆650億円)規模のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、英国が加わることが発表されたが、それに続いて、このヨーロッパ3ヵ国の政府による決定が発表された。

オーストラリアは、このアジアの新しい投資銀行に加わらないように米国から圧力をかけられているアジア太平洋地域における米国の重要な同盟国であるが、この国もまた、立場を考え直すだろうと言っている。

このヨーロッパの国々の決定は、オバマ政権にとっての重大な妨げになることを示している。

オバマ政権は、ヨーロッパが米国とともに新しい投資銀行に加わらず、より高い貸出し基準を推し進めれば、西側諸国は、アジアインフラ投資銀行の業務に、さらに大きな影響を与えることができる、と主張していた。

昨年、中国国家主席・習近平によって正式にスタートしたAIIBは、中国の国際的な影響力を増大させる新しい金融・経済組織を創設して、中国の幅広い推進力となる一つの要素である。

それは、今後、数十年以上にわたって、アジアにおける経済と貿易ルールを定めようとしている中国と米国との間の競争における中心的な問題となった。

英国が、先週、AIIBへの参加を決定したことを発表したときには、オバマ政権は、フィナンシャル・タイムズに、「これは、中国のロンドンによるコンスタントな貸し付けの拡大戦略の一環だ」と語っていた。

英国の当局は、去年、香港で起きた民主化デモの対処においても、中国批判を相対的に抑制していた。
英国が、先週、他のG7メンバーに先駆けて創立間もない中国の投資銀行に署名したのは、“先発者としての優位性”を獲得しようとしたためである。

英国政府は、5月7日の総選挙が差し迫っていたため、迅速に動く必要があったと主張した。財務大臣のジョージ・オズボーンの動きは、北京の喝采を浴びた。

英国は、中国の投資のための一里塚として位置付けようとしており、英国当局は後戻りすることはないだろう。

「たとえ米国がAIIBに参加したかったとしても、議会の承認を得ることができなかっただろう」という英国のホワイトハウスに向けての批評は、負け惜しみのケースだろう。

米財務省は、月曜日の夜、世界の至るところで、インフラ投資の需要があることを認識していると述べた。

しかし、米財務省は、「どんな新しい組織でも、国際的な共同体が集合的に築き上げた高い標準を採用するべきで、AIIBの新しい参加メンバーについても、これらの同じ高い標準の採用を要求するべきである」と語っている。

非公式ではあるが、米国とオーストラリア当局は、「列を乱しながらも、この銀行に加わるという英国の決定は、商業的な配慮によるもので、アジア太平洋地域における、より広い地政学意味に盲目的になっている」と暗に示唆している。

韓国メディアは、ソウルも、一度はAIIBに参加しないことを決めたものの、その決定を考え直すかもしれない、と報じている。

しかし、中国の成長力によってもっとも悩まされている米国の同盟国である日本がAIIBのメンバーになることはないだろう

日本については、英紙ガーディアンがスペースを割いて、以下のように書いています。

・・・日本、オーストラリア、韓国は、それぞれの地域を代表する国であるが、今のところ態度を保留している。

オーストラリアの首相、トニー・アボットは、今週末にAIIBに参加するかどうかの最終的な判断を下すことになっている。

韓国のほうは、参加するかしないかについて、中国と他の国々と議論を続けているとのことである。

地域での中国の主要なライバル、日本は米国と同じく、アジア開発銀行(ADB)最大の持ち株を維持しており、このフィリピンのマニラにある本部は、会議によって日本が主導している。

日本が、中国をバックにした銀行に加わる可能性はなさそうだが、アジア開発銀行総裁の中尾武彦氏は、ニッケイ・アジアレビューに、「二つの組織は議論を続けており、協力していくことができそうだ」と語った。

「我々は、それぞれの経験とノウハウを共有し始めている」との中尾氏の発言が引用されている。
「ひとたびAIIBが確立されれば、我々は協力することもやぶさかでない」。

中国は、3月31日までならAIIBの創立メンバーとして加わることができると他の国々にも呼びかけており、日本も、その招待を受けている。

創立時の参加加盟国になると、その国のGDPに応じて投票権(株式)配分を受けることができ、一定の発言権を確保できます。

2015年早々に、26ヵ国すべてが創立メンバーに加えられた後、残るは韓国ですが、米国の強い牽制があるため、未だに逡巡しています。

最新のニュースによれば、今日現在で参加国は28ヵ国。
東南アジア21ヵ国の他、英国をはじめとするフランス、ドイツ、イタリアのほか、スイス、ルクセンブルクなどの欧州各国、中東ではサウジアラビア、他の地 域ではニュージーランドと、中国主導の銀行は想像以上の参加国を集めて、早くも、多国籍銀行へと地歩を固めつつあります。

つまり、これらの参加国は、ドルと円以外の選択肢として「人民元」を選んだということです。

すでに、中国の中央銀行である中国人民銀行と、欧州中央銀行(ECB)とは、2013年10月に通貨スワップ協定を結んでいるので、欧州各国がアジアインフラ投資銀行の創立メンバーになることは予想どおりの結果と言えます。

それでも、人民元は基軸通貨に成ろうとしない


・・・
端的に言って、米国が主張している「世界一の金の貯蔵量」は、嘘であるということです。

中国は、人民元を地球の隅々まで行き渡らせたいと考えていますが、基軸通貨にしようとは考えていません。基軸通貨の発行権を手に入れた国家は、例外なく衰退することを知っているからです。

英国のポンドから米国のドルへ。今度は、人民元が米国を通貨破綻に導くかもしれません。

・・・欧州が狙っているのは、アジアの発展途上国に対する強いプレゼンスです。平たく言えば、中国ブランドを通じて資金を提供し、「出世払い」でもいいから、「唾をつけておきたい」と考えているのです。

中国は、西欧の新世界秩序に一部、身売りをしてもいいから、人民元の国際化を進める方が得策だと踏んだのです。

米国の企業メディアは、オバマにとって、英国のAIIBへの参加が、まるで寝耳に水であったかのように書いています。まさか、オバマが知らなかったはずがないのです。

上海租界よ再び-英国王室が30年ぶりに中国の国家主席に会った目的


英国王室のウィリアム王子が、2月26日、初来日。津波被害に遭った三陸や原発事故の福島などの被災地を中心に視察し、被災地に1泊しました。

そして、その足で3月1日から3日間、中国を訪問し、習近平にエリザベス女王の親書を手渡しました。実に英国王室としては30年ぶりの訪中。

これでも、「オバマは、英国が中国のアジアインフラ投資銀行に加わることを事前に知らされていなかった」などと平然と書ける米国メディアの記者は、読売新聞や産経新聞からスカウトされるかもしれません。

ウィリアムズ王子が被災地を中心に回ったのは、2020年の東京オリンピックに選手団を送り込むかどうか判断するためです。

正確に言えば、彼自身がそれを判断できるというわけではなく、「ヨーロッパ各国は、英国王室を筆頭として、安倍さん、あなたが我々に約束したように、本当に2020年までに福島第一原発の放射能災害を完全収束できるのか、非常な関心を持っているのだよ」と、直接、シグナルを送りに来たのです。

少なくとも、メルケル首相は2005年の首相就任以来、ほとんど毎年のように中国まで来ていながら、日本はなんと7年ぶり、とのことですから、ドイツだけではなく、欧州を代表する「何か」があったから来日したのです。

目的は明らかです。
福島原発事故が、果たして安倍首相が言っているように、本当に収束するのかどうか見極めに来たのです。

おそらく、福島の現状を肌で感じたメルケル首相は、ドイツの選手団をオリンピックに・・・・

そして、米原子力規制委員会(NRC)のスティーブン・バーンズ委員長は、日本を来月4月6日から10日に訪問し、東京電力福島第一原子力発電所(福島県)と関西電力高浜原発(福井県)を視察、日本の原子力規制委員会委員や政府関係者と意見交換すると発表しました。(読売)  すべて、スケジュールどおりに運んでいるようです。

さて、重要なのは、ウィリアム王子が王室としては30年ぶりに中国を訪れたことです。

アジアインフラ投資銀行は、上海に本部が置かれます。(→間違い:本部は北京に置かれます)
上海は、かつて英国の租界でした。
上海にはユダヤ難民が押し掛け、多くのユダヤ人のゲットーがありました。ユダヤ人も上海では比較的、自由に商業活動を営むことができたのです。

すでに多くの人が知っているように、上海は、かつて「東洋のフリーメーソンの本拠地」と言われていた場所です。

中国(そのときは、「支那」)は、南京条約(1842年)を結ばされたことによって、ユニオンジャックの下で、ユダヤ人が活動できる都市として上海租界を提供したのです。
現在では、「東洋のパリ」と呼ばれていますが、今でもユダヤ財閥が大きな勢力となっています。

中国共産党と英国王室は、かなり前から国際金融センターをニューヨークから上海に引越しさせようと計画していたのでしょう。

実は、ニューヨークも上海と同じくアメリカにある「租界」なのです。ニューヨークは、現在も「アメリカに非ず」と言われている都市です。

簡潔に言えば、「ニューヨークとは、アメリカという広大な土地の中にあるユダヤ人のための都市国家」です。アメリカのスタンダートは、すべてここから生まれる・・・

ニューヨークの国際的なニックネームは、「ジューヨーク」です。
「ジュー」とは、「Jew(ジュー)」のことです。もちろんユダヤ人が多く住んでいるからです。

アメリカの政治・経済の掲示板を見ると、ときたま、JewSAと書くアメリカ人がいます。USAのことです。

ちなみに、「ニュースペーパー」は、「ジューズペーパー」です。「ニューヨークタイムズ」は、「ジューヨークタイムズ」となります。

また、米国のジャーナリズムはニューヨークで発展しました。ですから「ジャーナリズム」とは、「ジューナリズム」となります。

「ジャーナリズム」の本質は反体制です。
ジャーナリズムこそがユダヤ人を守ってくれる「公器」だったのです。だから、米国のメディアがユダヤ寄り(当時は、「左寄り」)なのは当然です。

そもそもが、新聞はユダヤ人が発明したのです。しっかり記憶しておいてください。

だから、どんなマスコミも《ユダヤ人体質》なのです。

日本人は、「新聞は左寄り」と言っていますが、馬鹿なことです。「ユダヤ寄り」というのが正しい。(もっとも、今の日本のメディアは、安倍寄り・・か(笑)

しかし、本人は自覚せずとも、安倍晋三自身が「シオニズム・ユダヤ寄り」に引きずり込まれているので、日本のマスコミが「安倍寄り」というのは、遠回しに「ユダヤ寄り」となっているのと同じです。だから、これはこれで必然と言えるのかも知れません。

その後、周知のように、新聞はメディア・コングロマリットを形成していきました。産業になったのです。

ただし、今は、シオニスト・ユダヤに完全に乗っ取られてしまいました。

ほんのわずかなジューの資本家と、おそらく20人程度の有名“ジューナリスト”、そして金で雇われた有象無象のジューズ・キャスターによって、アメリカの“ジューナリズム”は形成されているのです。

後は、数億人の愚かな視聴者がいれば、世界中で、いつでも好きな時に戦争を引き起こして大儲けできます。
アメリカの歴史は、“ジューナリズム”が編み出した「血塗られた歴史」です。

二つの新世界秩序がぶつかる舞台


中国は、ロシアと手を組んで、中国他4ヵ国(BRICS)と新開発銀行を設立、西側陣営の国際通貨基金(IMF)と正面対決と相成っています。中国・ロシア主導で、東の新世界秩序を構築しようとしているのです。


西側の金融システムの両輪となっている「国際通貨基金」と「世界銀行」は、新世界秩序(NWO)の実行部隊です。

これに対抗すべく、中国とロシアは、「新開発銀行」と「アジアインフラ投資銀行」を設立して、人民元とルーブルによって東側の新世界秩序を打ち立てようとしているのです。

しかし、欧米の新世界秩序(NWO)は、もう一度、東西を戦わせて両者を疲弊させようとしています。それが、これから始まるドルと元との真っ向勝負です。

ここでも、ヘーゲル弁証法の「正・反・合」が使われているのです。

国連も国際通貨基金(IMF)も、知る限りでは(ですから、もっと昔から計画があった)、「国際通貨のリセット」を実行することなく持続可能な経済はあり得ない、と言っています。
今、「国際通貨のリセット」の姿が見えているのは、「SDR」か「金本位制」です。

SDRは、通貨バスケットとして再定義されており、米ドル・ユーロ・日本円・ 英ポンドの4種類の通貨から構成されていますが、この通貨を根本的に見直そうというのが「国際通貨のリセット」です。

・・・国際通貨基金(IMF)の専務理事であるクリスティーヌ・ラガルド(グローバル・エリートのエージェント)が、「ドルは通貨リセットの対象になっていない」(→つまり、ドルは残す)と言明していることは、メルマガで何度か書いてきました。

さて、少し遠い先ですが、何が起こるのかということです。

中国は西側の新世界秩序(NWO)に、今回のように片腕をもがれても人民元を国際化して金の裏付けを強化することによって、最終的には、いつでも欧州を追い出すことができると考えています。

欧州は中国と組みながら、アジアの新植民地化を模索するのです。その過程でロシアをさらに弱体化しようとするでしょう。

中国は、ロシアと同盟関係にあるので、ロシアの弱体化は本意ではありませんが、そこは、実利に長けている中国のこと、銀行の運営が安定するまで、しばらくは欧州勢の意向を受け入れるでしょう。

欧州勢は創立メンバーとして数ヵ国でまとまって、アジアインフラ投資銀行に影響力を持とうとしています。彼らは大きな発言力を持つことになります。

それによって、欧州勢はアジアインフラ投資銀行を使って、ロシアには、アジアの莫大なインフラ開発需要に指一本触れさせないようにするでしょう。

オバマは、だから英国に続いて、フランス、ドイツ、イタリアがアジアインフラ投資銀行に駆け込んでも、「予定どおり」と遠巻きにして眺めているでしょう。

これ以上、アメリカがロシアに「ちょっかい」を出すと、国際社会から非難を浴びるだろうし、ロシアも、あからさまにアメリカに牙を剥くでしょうから。

それでも、ロシアがとうとう我慢できなくなったとき、欧米シオニストの富豪たちが望んでいる第三次世界大戦の始まりかもしれません。



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