◆ 名前 : アダムス
◆グループ: ミニボット スパイチーム
◆ 役割 : 偵察・通信員
◆ 変形 : UFO
◆シリーズ: 変形!ヘンケイ!トランスフォーマー
◆ 発売日: 2009年3月28日
◆ 価格 : 2200円
パッケージ
ビークルモード
未確認飛行物体UFOの代表格である
空飛ぶ円盤は、SF作品や都市伝説等、
空想上の産物として認識されているが、
第二次世界大戦の戦時中から
1960年代頃までは、現実世界で
円盤型航空機が研究、開発されていた。
円形の円盤翼を備えた実験機は
各国が製作しており、古くは戦時中の
ナチス製円盤翼機が有名だが、
後のアメリカ空軍も円盤翼機の
試作機を開発している。
サイド
『変形!ヘンケイ!トランスフォーマー』版の
アダムスは、平たい円形のボディに加え、
後部に垂直尾翼が設置されている事から、
1960年代にアメリカ空軍が研究していた
と言われる円盤翼機を思わせる。
リア
G1版アダムスは御椀型の
アダムスキー型UFOに変形したが、
ヘンケイ!版アダムスは未来的な
洗練さが感じられる機体に変化し、
『円盤』という共通点を持ちながらも
大幅なイメージチェンジを果たした。
UFOの機体にはセイバートロン星の
文字がプリントされている。
実写映画版で『エイリアン文字』として
多用される事になるセイバートロン文字は、
2009年のTFリベンジ以降のトイに
顕著になる為、TFリベンジ以前に登場した
ヘンケイ!版アダムスのセイバートロン文字は
非常に珍しい例だった。
尚、アダムスにプリントされた文字は、
ハズブロ社のTFデザイナーが考案した文字で、
アダムスの海外名『COSMOS』
と表記されているとの事。
ヘンケイ!版アダムスのUFOモードは、
日本の音楽ユニットm-floの
2009年発売のベストアルバム
『inside-WORKS BEST III-』の
CDジャケットに使用されている。
アダムスの使用でTFファンの間で
話題になった事が関係しているのか、
後の2012年には『トランスフォーマー プライム』の
主題歌をm-floが担当する事となり、
オープニングテーマ「TRANSFORMERZ」は
2バージョンが製作され、
9ヶ月間の長期に渡り放送された。
トランスフォーム!
機体後部のロボットの腰部分を
上半身と合体させると、
連動して頭部がせり上がってくる
自動変形ギミックを搭載している。
ロボットモード
1985年に発売されたG1アダムス以来、
ヘンケイ!版アダムスは
初のリメイク版となった。
尚、2000年代後半に展開した
『タイタニウム』シリーズのアイテムとして
アダムスの試作品が製作されたが、
商品化されず未発売に終わっている。
このヘンケイ!版(海外ではUNIVERSE 2.0)は、
G1版のデザインを踏襲しながらも、
ボディと脚部が若干スマートになった事が
大きな変更点と言えるが、円盤の機体が
そのまま配置される太い腕部により
G1版の様な野暮ったさが
表現されており好感が持てる。
リア
スタイリッシュ過ぎる体型では
アダムスらしさが薄れてしまう為、
ヘンケイ!版アダムス位の
アレンジの方が丁度良い。
「整った恰好良いスタイルが最上」という
考え方は全てのTFに当て嵌まる訳ではなく、
独特な体型がキャラクターの個性に
なっている場合も多いのだ。
可動箇所はボールジョイントで
接続された肩と股関節に加え、
膝関節には可動軸が組み込まれている。
又、自動変形機構の都合上、首は回転しない。
元々レジェンドクラスのトイ故に
可動部分は多くはないが、
肩と股関節の可動範囲は広いので
様々なポーズ付けが出来る。
UFOの外装が変形した腕部の内側には
ロボットの腕部が造形され、
イエローで塗装が施されており、
明確に拳もモールドされているので
ロボットらしさが感じられる。
腕部全体は正面からだとUFOの
円形の機体にしか見えないが、
角度によりロボットとして納得出来る
腕部に仕上げられている。
『宇宙での行動を得意とし、
高出力粒子ビームは針の穴をも通すほどの
正確さであるが、地上行動は苦手である。
孤独な宇宙飛行で心寂しい思いをしている。
自分の飛行能力を
見せびらかすのが好きである。』
テックスペック
・体力 : 2
・知力 : 8
・速度 : 10
・耐久力: 6
・地位 : 6
・勇気 : 7
・火力 : 6
・技能 : 9
2006年からスタートした
『TRANSFORMERS CLASSICS』以降、
G1トランスフォーマーのリメイク版が
本格的に製作される様になり、
『TRANSFORMERS UNIVERSE 2.0』や
『TRANSFORMERS GENERATIONS』等の
後続シリーズにG1TFのリメイク版が
受け継がれていく。
日本に於いても
『変形!ヘンケイ!トランスフォーマー』や
『トランスフォーマー ユナイテッド』等の
シリーズで導入され、
G1リメイクトイはトランスフォーマーの
一角を築くトイシリーズとなった。
トランスフォーマーの礎となった
G1TFは人気が高く、
少々マイナーなキャラクターでも
リメイク版が製作される事は、
ファンにとっても嬉しい傾向である。
更にG1トランスフォーマーの強みは、
同一キャラクターであろうと何度リメイクしても
ファンの需要が望める事であろう。
コンボイやメガトロン等の
主要キャラは言うまでもなく、
アダムスやパワーグライド等の
脇役キャラでも複数回リメイクされている。
アダムスも2009年の
『変形!ヘンケイ!トランスフォーマー』版に加え、
2014年には『TRANSFORMERS GENERATIONS』で
再度リメイク版が製作され、日本では2015年に
『トランスフォーマー アドベンチャー』シリーズで発売された。
同一キャラクターのリメイク版でも
アレンジの仕方は全く異なっているので、
ヘンケイ!版アダムスと
アドベンチャー版アダムスも
双方が独自の魅力を備えている為、
両方のトイに手を伸ばす事は必至である。
アダムスは単独で大気圏離脱と突入を
当たり前の様に難無く実行出来る機動力を
備えた類稀なサイバトロン戦士であり、
飛行速度もトップレベルだ。
この能力は高く評価されており、
コンボイ司令官はアダムスに
宇宙空間の小惑星と地球の間を
短時間に何往復もする任務を課している。
又、宇宙探査や他の惑星に派遣される事も多く、
仲間のサイバトロン戦士を乗せて宇宙を航行する。
ロボット昆虫殺虫剤や機械食虫植物の
モルフォボットに纏わるエピソードの
G1アニメ第34話「サバイバル作戦」では、
バンブルとスパイクを乗せて
宇宙から地球へ向かう姿が見られる。
元々小型のミニボットなので
UFOモードの搭乗員数は限られており、
G1アニメ第44話『変身の泉』では、
パーセプター、シースプレー、バンブルの
3名までは可能だが、4人目のコンボイは
大き過ぎて乗せられないと語っている。
TFのサイズにもよるが、
アダムスの乗員は2~3人が限度の様だ。
アダムスのUFOモードは、
サイバトロン戦士達を乗せる際は大型化するが、
地球の一般の自動車よりも小さくなる場合もあり、
その大きさはエピソードによって異なる。
この点はトランスフォーマーなので
特に気に留める問題ではなく、
アダムスは基本的には小型の宇宙船
と考えて差し支えないだろう。
ヘンケイ!版アダムスは、
G1版とは全く異なる新規デザインの
UFOモードの姿が目新しく、
それでいてアニメ設定を意識した顔や
G1トイ版を思わせる独特なスタイルを
実現しているバランスの取れたトイである。
ミニボットとしてG1版と同等のサイズで
リメイクされている面や、新規デザインながらも
G1版のイメージを強く残し、
スタイリッシュ過ぎない絶妙なアレンジで
アダムスらしさを表現している手腕は、
大いに評価出来るだろう。
⇒ ◆参考にならない比較◆
⇒ トランスフォーマーG1 アダムス `
⇒ C-19 ミニボット スパイチーム・ワーパス `
⇒ C-19 ミニボット スパイチーム・ウィーリー
変形! ヘンケイ! トランスフォーマー
C-19 ミニボット スパイチーム
初公開日:2016/8/1(月)