TFムービーシリーズに於ける
メインキャラクターの一人として、
アイアンハイドは実写映画第一作目から
大いに活躍し、トイも小サイズの
EZコレクションから大型のリーダークラスまで
多種多様なアイアンハイドの
アイテムが登場し続けてきた。
2011年の新規シリーズ・トイである
サイバーバースではコマンダークラスで登場し、
約10cm高のサイズながらも
非常にリアルな造形を誇り、
プレイバリューも高い優れたトイに
仕上がっていた。
◆ 名前 : アイアンハイド
◆グループ: オートボット
◆ 役割 : 兵器スペシャリスト
◆ 変形 : GMC・トップキック C4500 4WDクルーキャブ
◆シリーズ: トランスフォーマー ダークサイド・ムーン
◆ 発売日: 2011年7月16日
◆ 価格 : 1280円
パッケージ
ビークルモード
アメリカでは広大な国土全域を鉄道で
カバー出来ていない実状と
車社会という事も手伝って、
ピックアップトラックが好まれる風土があり、
大型ピックアップトラックは「男らしい」車種
という認識も少なからずある模様。
オートボット軍にあって
パワフルなタフガイであるアイアンハイドは、
アメリカ人が思い描くピックアップトラックの
イメージと合致する為、
大衆が鑑賞する映画作品で
この車種を選んだ事は非常に巧い。
リア
サイバーバースは基地アイテム等との連動も
考慮されたミニサイズのトイシリーズだが、
従来のEZコレクションとは異なり
造形面でも上位クラスの様に
リアルに造られている特徴がある。
アイアンハイドも
メーカーライセンス取得アイテムとして
納得の造形を誇る。
車体全体のスタイルの良さ、
GMCのメーカーロゴまで再現した
フロントマスクやバンパー、
運転席後部の長いマフラー、
ドアやフェンダー、ルーフ等の細かなモールド、
オフロードタイヤ等も非常にリアルに
造り込まれている。
アイアンハイドが変形する
GMC・トップキックの市販車で、
劇中のカーモードを再現した特別モデルが
実際に販売された事がある。
GMC・トップキックを
アメリカのトラック架装メーカーの
モンロー・トラック・イクイップメントが
極限まで劇中のスタイルに改装した特別車は、
『GMC・トップキック 4500
アイアンハイド スペシャルエディション』
と命名され、実写映画第一作目の
公開と同年の2007年にリリースされた。
トランスフォーム!
ロボットモード
オートボットの中でも肉体派の
アイアンハイドのスタイルをリアルに再現し、
ボンネットが斜め上方に開いた
特徴的な胸部の造形も見事な物だ。
両腕には大型の武器を装備、
胴体や脚部等も細かく造り込まれ、
ムービー版アイアンハイドらしさが引き立つ。
リア
アイアンハイドはサイバーバースシリーズの
中では大型のコマンダークラスで
造られているが、実際のトイは
全高10cm程の小サイズだ。
しかし造形のリアルさは
デラックスクラスやボイジャークラス等の
上位クラスに引けを取らないリアルな物で、
非常に完成度が高いアイテムである。
頭部は約1cmと非常に小さいが、
ムービー・アイアンハイドの情報量が多く
複雑な頭部形状をリアルに再現している。
武器は別パーツで取り付ける方式の為、
腕部に対して大型で、映画劇中の様な
迫力あるスタイルを実現している。
オートボットマークがプリントされた
腹部のパネルはスプリングで
ボディに密着する構造で、
一見しただけでは分からないアイディアが
取り入れられている仕様に驚かされる。
可動箇所も豊富に設けられており、肩、股関節、膝は
ボールジョイントを使用し可動範囲が広く、上腕にはロール、
肘と足首の可動軸も深く曲げる事が出来る。
首は上方にしか向けられないが、肩のドアパネルは
回転可能でポーズ付けの際に逃がせる構造となっている等、
小サイズとイとしては充分な可動を備えている。
又、ムービー版アイアンハイド特有の上半身のデザインを
リアルに再現した事で、肩の付け根がボディ後方に備わっている。
この為、無意識に腕部を前方に動かそうとしてしまうので、
肩部分のボールジョイントが抜け易いと感じてしまう。
TFトイのボールジョイント接合部は、
「壊れるぐらいなら外れる」様に設計されているので、
ユーザーが無理に力を入れてしまいがちな
アイアンハイドの肩にボールジョイントを
採用した配慮は理に適った物だ。
『アイアンハイドは今までの人生の多くを
武器開発と戦闘訓練に費やしてきた。
全ては平和の為である。
彼にとって真の平和とは
戦いによって勝ち取る物なのだ。』
テックスペック
・体力 : 8
・知力 : 6
・速度 : 5
・耐久力: 9
・地位 : 8
・勇気 : 9
・火力 : 6
・技能 : 5
ロケットランチャー
10連装のロケットランチャーも細かく造り込まれており、
武器パーツのリアルさも納得の造形だ。
更に先端のロケットランチャーは手動で回転可能という、
ミニサイズトイの武器としては驚くべき仕様となっている。
キャノン砲
ボディに対して大型のキャノン砲の形状も
映画劇中のスタイルをリアルに再現している。
砲口はロケットランチャーと合体させる為の
ジョイントも兼ねているという巧い設計だ。
付属する二つの武器は映画劇中の様に
前腕に設置するスタイルがデフォルトだが、
武器にはグリップも備わっているので手に保持させる事も出来る。
コの字型に造形された拳は3mm.ジョイントに対応しており、
武器の装備の方法が選べる所も優れた面だ。
二つの武器を連結させるとバズーカ砲にも似た
巨大な武器を形成する、アイディア溢れるトイである。
ムービーシリーズのサイバーバース・コマンダークラスには
二つの武器が付属し、合体させる機能が備わっている。
ビークルモードでは、キャノン砲後部のCジョイントを使用して
荷台に設置された専用のジョイントに装備する事が出来る。
ビークルバトルモードと呼ばれる武装したカーモードは、
『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』シリーズでは
数多く見られたスタイルの為、サイバーバースでも
再現出来る仕様は嬉しい限りだ。
アイアンハイドのビークルモードには荷台のジョイントとは別に
車体両サイドとルーフに3mm.ジョイントが設けられている。
武装モードも1種類だけではなく、
工夫次第で様々な形態を再現出来る
遊び甲斐のあるアイテムである。
ムービー・アイアンハイドはオートボットの中でも
古参のベテラン戦士であり、武器専門家でもあるタフガイだ。
『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』までの
実写映画三部作ではメインメンバーの戦闘隊長として大いに活躍し、
第二作目『トランスフォーマー リベンジ』以降は
オプティマスプライムに次ぐ副官的立場に就いていた。
TFダークサイド・ムーン劇中に於いてもタフガイ振りを発揮し、
サイドスワイプと共にディセプティコンのドレッズを
完膚なまでに叩きのめす活躍を披露している。
アイアンハイドはオートボット戦士の中核を成す
重要なメンバーである事が映画の中でも示されていた。
それ故に、センチネルプライムが裏切り、アイアンハイドを
倒すシーンは非常にショッキングな物となった。
外す事が出来ない重要メンバーであるアイアンハイドだからこそ、
センチネルプライムの豹変がよりインパクトのある劇的なシーンとなる。
センチネルプライムが完全に裏切ったという事を
観客に認識させる肝となるシーンの為、
アイアンハイドというキャラクターが選ばれているのだ。
◆EZコレクション・アイアンハイドとの比較◆
ロボットモード
EZコレクション・アイアンハイドの型は2007年に初登場し、
サイバーバースは4年後の2011年発売でサイズも価格も異なるが、
造形のリアルさは飛躍的に進歩している事が分かる。
EZコレクションとサイバーバースではコンセプトが異なるので、
本来比較する対象同士ではないが、小サイズのTFトイという
共通点がある両者の開発方法の違いが見て取れる。
ビークルモード
GMC・トップキックの再現度はサイバーバース版の方が高く、
リアルに造り込まれているが、ウィンドーは黒い成形色のままだ。
ウィンドーが水色に塗装されていたり、
ボンネットにオートボットマークがプリントされている等、
EZコレクションにも長所がある事が見て取れる。
リア
変形を簡単にする為、EZコレクションでは武器パーツが
腕部と一体成形で荷台に収まる変形が採用されている。
サイバーバースでは武器を別パーツにしているので
カーモードのスタイルは申し分ないが、
荷台部分には武器を取り付けるジョイントがあり、
ロボットモードの足の裏に変形する事もあって
荷台としての凹みが無い。
サイバーバース・アイアンハイドの完成度は
非常に高く、リアルな造形と分かり易い変形、
武器パーツの組み合わせのバリエーション等、
様々な要素がバランス良く内包されており、
遊び易い事もメリットだ。
サイバーバース第一弾にラインナップされた
アイテムの中でも、コマンダークラスの
アイアンハイドは目を引く存在であり、
単に小さいだけではない
優れたTFトイである事を示してくれた。
そして優れたアイテムの魅力は今尚、
色褪せる事は無い。
◆参考にならない比較◆
⇒ ベーシックシリーズ アイアンハイド `
⇒ EZコレクション EZ-11 アイアンハイド
⇒ ビークルシングルパック アイアンハイド`
トランスフォーマー ダークサイド・ムーン
サイバーバース CV06 アイアンハイド
トランスフォーマー ダークサイド・ムーン
DA16 アルティメットアイアンハイド