ギャラクシーコンボイ率いるサイバトロン軍の
中でもベテラン戦士であるガードシェルは、
チーム全体を見渡し苦言を呈する事も
厭わない纏め役の様なキャラクターだ。
生真面目で堅いイメージを漂わす反面、
地球人との交流や、
彼等を守護する優しさを持ち合わせている等、
戦闘だけではなく人格にも優れている。
キャラクター性に加えてトイの出来映えも
レベルが高く、各部の造形やギミック等の
アイディアも目を見張る物がある。
◆ 名前 : ガードシェル
◆グループ: サイバトロン
◆ 役割 : 極地戦闘士
◆ 変形 : ホイールローダー
◆シリーズ: トランスフォーマー ギャラクシーフォース
◆ 発売日: 2005年1月20日
◆ 価格 : 2000円
パッケージ
ビークルモード
TFオリジナルデザインの
巨大なホイールローダーに変形。
バケットやタイヤ、ルーフの投光器等、
各部はリアルに造形されている。
パッケージには「ブルドーザー」と
表記してあるがホイールローダーが正しい。
本来は全く別種類の建設機械だが、
低年齢の児童にはブルドーザーの方が
認知されていると判断したのかもしれない。
リア
車体後部にはロボットモードで
武器になるパーツが設置されており、
後ろに長く伸びる排煙パイプが特徴的。
武器パーツの上部には3連の排気管、
ルーフ部にも4本のマフラーがあり、
大型の重機である事が伝わってくる
オリジナリティ溢れるデザインだ。
バケットのアームには可動軸が組み込まれており、
上方に大きく動かす事が出来る優れた仕様だ。
この部分はロボットの腕部も兼ねている
パーツ構成だが、これは意図的に
設計されており、開発者によると
「ヒンジを増やさずにマシンの表現が出来る」
事を考慮したと言う。
建機のトイとしても遊べるアイテムに
造り上げている手腕が見事だ。
バケットの先端にはシルバーの塗料で
ウェザリングが施してあり、
これはバケット先端の裏側にも
同様に塗装されている。
実際の建機の塗装剥げを再現した拘りは
評価に値するが、雑に塗った様にしか
見えない事が惜しい所だ。
意図的に筆の跡が残る様に
塗装しているのだが、
それを理解していた幼児が
居たかどうか疑問である。
ガードシェル、トランスフォーム!
比較的簡単な変形に纏められているが、
運転席脇のステップ部分を倒すと
連動してロボットの腰パーツが現れるという、
簡易的なオートモーフも備わっている
優れた変形機構だ。
ロボットモード
角張ったボディ、腕部に設置されたショベル等、
ロボットモードでも建機のパワフルさが
感じられるスタイル。
両肩に斜めに配置される4本のマフラーが
特徴的で、ビークルモードのパーツを
ロボット時にも活かしている事が見て取れる。
リア
ホイールローダーの車体後部と
後輪を全て背負う変形により、
背部も重厚なイメージを強く残している。
背中のユニットには
フォースチップ・ギミックが搭載されているので、
重心がやや後ろよりとなるが、
大きめの踵パーツにより倒れる事は無い。
『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』のトイは、
変形、ギミックに加えて、スタイルの良さと優れた可動も備えている、
ユニクロントリロジーの集大成的なアイテムである。
ガードシェルも全身可動が組み込まれており、
肩、肘、股関節にボールジョイント、首と膝にロール、
可動軸は肩、手首、ショベルの基部、膝、つま先、踵に備わっている事で、
厳つい体型ながらもポーズ付けの自由度が高い。
『経験豊かで、ギャラクシーコンボイも一目置くベテラン戦士。
騎士道精神の持ち主であり、デストロンは勿論、
災害からも地球人を守るべく奮戦する。』
『力強い風貌にも関わらず、
人間とも積極的に心を交し合う心優しき戦士。
全宇宙の平和を願う思いは誰よりも大きく、
戦いの中でも守る者の為に、己を捨てて挑んでいく。』
テックスペック
・パワー : 8
・知力 : 8
・スピード : 6
・耐久力 : 9
・地位 : 7
・勇気 : 10
・火力 : 7
・テクニック: 7
ブローランチャー
ホイールローダーの排煙パイプが長い銃身になるライフル状の武器。
アニメに於いては、ブルーグレーの銃身の先端からビームを発射する。
ガードシェルは肉体派の戦士なので格闘戦の描写が多いが、
武器を使用しての銃撃戦も行う万能さを見せている。
トイでは銃身の部分はミサイルとして発射出来る仕様になっている。
ミサイルパーツが長いのは、誤飲防止を考慮した
アメリカの基準に合わせている為。
本体上部の3連の排気管がスイッチを兼ねており、
これを押すとスプリングの力で発射される。
ブローランチャーは背中のユニットに設けられた
ジョイントに取り付けておく事が出来る。
銃身の長い武器だが先端が接地する事はなく、
武器の長さやジョイントの場所は
計算して造られている事が分かる。
『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』のアニメは、
セイバートロン星がグランドブラックホールに飲み込まれようとする
深刻な事態からスタートするという、劇的な展開を見せた。
その様な状況の中、デストロンのスタースクリームとの戦闘により
ガードシェルは宇宙空間に投げ出されてしまい、
グランドブラックホールに飲み込まれそうになる。
あわやの所でベクタープライムがスペースゲートを開いて
ガードシェルを地球にワープさせた為、
辛くも危機を脱する事が出来た。
地球に転送された事で、ガードシェルは
ギャラクシーフォースに於けるサイバトロンの中で、
最初に地球人と接触したトランスフォーマーとなった。
地球人の少年コビー達に救助され修理も施された事で
ガードシェルは感銘を受け、彼等とサイバトロン軍が
協力関係を築く架け橋となったキャラクターである。
騎士道精神に厚いガードシェルは、
自分を助けてくれたコビー達を守る為ならば
命を懸ける覚悟で戦いに挑んでいる。
フォースチップ、イグニッション!!
背中のユニットを起こし、
ホイールに設置されているスロットに
フォースチップを差し込む。
フォースチップを回すと、タイヤの間に
仕込まれていたカッターが飛び出す。
フォースチップを差し込むだけではなく
回す事でギミックが発動するという、
他のアイテムとは異なる独特な機構が
組み込まれている優れたトイである。
トルネードカッター
両方のタイヤに同様のギミックが搭載されており、
双方のカッターを展開させる事が出来る。
アニメではカッター付きのタイヤを高速回転して
竜巻を起こす必殺技として描かれた。
イグニッション・アクションだけにとどまらず、
ガードシェルには更なるギミックが
搭載されている事に驚かされる。
背部ユニット中央のゴムが巻かれた
ディスク状のパーツを回すと、
連動して両方のタイヤが回転するという
ギミックが組み込まれている。
イグニッション・アクションはビークルモードでも発動可能。
後輪を開いて持ち上げ、イグニッションしてカッターを出現させる。
ビークルモードでもイグニッションを活かした、
専用のモードが設定されているアイディアに感心する。
この状態でも、後部のディスクパーツを
回す事でタイヤが回転するギミックは有効。
更に驚くべきは、後輪を展開してイグニッション・アクションを
行うモードに於いても、予備の小さな車輪が設置されている事で
転がし走行を可能としている拘りの設計である。
ロボットのつま先パーツに車輪が備わっており、
これが後輪の役割を果たしている。
フォースチップ
クリアブルー成形色に銀メッキが美しい『地球』のフォースチップ。
ガードシェルはサイバトロンで初めて地球人と接触した事や、
地球の工事現場の建機をスキャンしている等、
「地球」に関連したイメージが強いキャラなので似合っている。
『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』ではストーリーが進むに連れて、
各キャラクターが次々にパワーアップしていく事が特徴となっていた。
序盤から登場しているサイバトロンのメンバーのほとんどが
パワーアップを果たしており、ギャラクシーコンボイの様な合体、
ジャックショット、エクシリオン、ファストエイド、バックパックの転生等、
姿も変わるパワーアップは新型のトイも発売され盛り上がりを見せた。
時空を超えて現れサイバトロンに参加した、
古代のトランスフォーマーであるベクタープライムは別として、
初期のサイバトロン軍の中でパワーアップしなかったのは
ドレッドロックとガードシェルだけである。
ストーリー序盤の頃はコビー達との連携が描かれ、
ガードシェルの活躍の場も多かったが、
後半では他のメンバーに取って代わられた感は否めない。
しかしながら、ストーリー後半の惑星ギガロニアの戦いの際には
プラネットフォースの力を得て一時的に巨大化し、
巨大なスーパースタースクリームを打ち負かすという
大活躍を見せた事は、記憶に残る名シーンであった。
第一話のグランドブラックホールに纏わる一件からの因縁もあって、
ガードシェルはスタースクリームを特に敵視しており、
ギガロニアの戦いで雪辱を果たす形となった。
ガードシェルのトイの完成度は非常に高く、
フォースチップを差し込み、更に回す事で
ギミックが発動するという独特な機構や、
タイヤの連動した回転アクション、
オートモーフを備えた変形、
ビークルモードの小型車輪の設置等、
拘り抜いた設計は驚くべき物であり、
その全てをデラックスクラスのトイに
詰め込んだ開発力も称賛に値する。
アニメではパワーアップの機会に
恵まれなかったガードシェルだが、
トイを手に取ってみると、
パワーアップの必要性が無いと思わせるほどの
優れたアイテムという事を実感するだろう。
⇒ ◆参考にならない比較◆
トランスフォーマー ギャラクシーフォース
GC-09 ガードシェル
じつはいつも「参考にならない比較」を楽しみにしているのですが、今回ガードシェルの比較に登場したキャラはなんという商品でしょうか?
写真を一目見てビビビッときてしまいましたw
写真を一目見てビビビッときてしまいましたw
2014/10/06(月) 02:10:17 | URL | ビーストサーガおやじ | [ 編集 ]
写真のTFは、キッズトランスフォーマー レスキューヒーローゴーボッツのベックです。
『⇒ ◆参考にならない比較◆』の文字をクリックするとレビューの記事が開きます。
当ブログでは⇒、↓等の矢印が付いた文にリンクを張ってあるので、良かったら御覧下さい。
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