◆ 名前 : ディセプティコン ボルテックス
◆グループ: コンバッティコン
◆ 役割 : 尋問兵
◆ 変形 : ヘリコプター
◆シリーズ: トランスフォーマー ジェネレーションズ
◆ 発売日: 2013年1月26日
◆ 価格 : 2980円
パッケージ
ビークルモード
惑星サイバトロンのビークル故に、未来的なSF調のヘリコプターとなっている。
先端には機銃が設置されている戦闘ヘリのスタイル。
ローターのブレードは4枚と、G1時代のボルター(ボルテックス)と
同じ枚数にしている所もあり、G1を意識したリメイク版という事が分かる。
リア
機体全体はゴールドとレッドのメタリック塗装が施してあり、非常に美しい。
日本版のジェネレーションズ・トイは海外版とは大幅にカラーリングが異なり、
塗装箇所も増えている事が特徴で、ボルテックスも塗装されている部分が多い。
ローターは回転可能だが固めに取り付けられている為、
高速回転させる事は出来ない仕様となっている。
ヘリコプターとして少々残念な感もあるが、
ブレードパーツもオリジナリティ溢れるデザインの為、
造形重視のトイと思えばマイナス面にはならないだろう。
付属する2本の剣はスキッド部分に装備可能で、
より攻撃的なスタイルに変化させる事が出来る。
海外版パッケージでは剣を装着した状態を
『サイバートロニアン・アサルト・チョッパー モード』としている。
トランスフォーム!
ロボットモード
ジェネレーションズ・ボルテックスは海外で発売された
ビデオゲーム『TRANSFORMERS FALL OF CYBERTRON』用に
起こされたデザインを立体化した物で、G1版ボルター(ボルテックス)
とは大幅に異なる姿を有している事が特徴。
頭部形状以外は完全な別物と言っても過言ではない。
リア
変形工程もG1ボルターとは異なる新規の物だが、
ヘリコプターの前部が脚になる変形は共通している。
FOC用デザインのボルテックスはG1ボルターと同じく
ローターを背中に背負っていたが、トイでは変更されて
全てのローターは左腕に配置するという独自の物になっている。
全身各所にはアクションフィギュア並みの可動が組み込まれている。
首、肩、股関節はボールジョイントを使用、
手足の可動範囲は広いが、首は両サイドに設置されている
エアインテークの様なパーツに干渉して横方向は僅かしか動かせない。
反面、頭部を上方に向ける可動は優れている。
二の腕と大腿部にはロール、腰も回転可能、変形用の可動として
脛部分も曲げる事が出来るのでポーズ付けに有用である。
肘と膝の可動軸はクリック式で保持力が高められている。
ロボット、ビークルモード共にゲーム設定のデザインを再現し、
更にブルーティカスへの合体機構も組み込まれている為、
これだけの可動が備わっていれば充分であろう。
ボルテックスの特徴的な可動として挙げられるのは前垂れである。
別パーツで取り付けられているので、付け根の可動軸により動かす事が出来る。
マスターピースの様な高額アイテムでは腰部分をパネル状にして
可動を組み込んだ例もあるが、デラックスクラスでは珍しいタイプ。
元々TFでは明確に前垂れを有している者は少ないが、
ジェネレーションズ・ボルテックスはゲーム用デザイン先行のTFの為、
別パーツで前垂れを造形する事になったと思われる。
『オートボットにとって、ボルテックスの戦力に負けるよりも
恐れられているのは、彼の人質にされる事だ。
彼は特殊な磁石フックで捕らえた敵を空まで引き上げて、
相手が知っている情報を全て吐くまで宙返りや急上昇、
急降下を繰り返し、最後に地面に落とす事でトドメを刺す。』
テックスペック
・体力 : 4
・知力 : 6
・速度 : 8
・耐久力: 6
・地位 : 5
・勇気 : 7
・火力 : 5
・技能 : 7
ソード
手持ち武器として剣を有しており、同型の物が2本付属する。
海外版、日本版共に明確な名称は与えられていない。
刃の部分には細かなモールドが彫られ、
異星の武器である事が表現されている様だ。
グリップは二箇所に設けられており、
横向きに保持させると銃の様なモードとなる。
ブレードの下には銃口が造形されており、
銃である事も考慮されたデザインとなっている。
左腕に設置されているローターはロボットモードでも展開可能。
巨大なブレードが備わった武器に見立てる事も出来、
プロペラの形状も刃物の武器という事を表現した尖ったデザインである。
尚、G1期のボルターはプロペラ部を『ローターブレイド』という武器として
扱っていた為、ジェネレーションズ版も武器として設定されていると思われる。
グルーガン
『ヘリモードのグルーガンは、敵の動きを制限する事に特化した武器だ。』
ヘリコプターモードの主武装だが取り外し不可の為、
ロボットモードで装備する事は出来ない。
グルーガンの名称はG1ボルターが所持していた武器名称と同じで、
ジェネレーションズ版と同じくヘリモードの機体先端に設置されていた。
又、G1ボルターでは取り外してロボットモードの武器にする事も出来た。
グレーとダークブルーで構成されていたG1ボルターに対し、
ジェネレーションズ・ボルテックスは赤とゴールドという
カラーリングに変更され、大幅なイメージチェンジを果たした。
他4体のコンバッティコンは概ねG1版のカラーを受け継いでいる為、
ボルテックスのみ特殊なカラーを与えられている事になる。
赤系統とゴールドのカラーリングは、2004年に
『トランスフォーマー スーパーリンク』(TF ENERGON)で登場した、
5体合体兵士ブルーティカスを構成するメンバーの一人で
ヘリコプターに変形するボルター(海外名:ストームクラウド)に近い。
他のメンバーはオリジナルのG1コンバットロンを基にしている為、
ボルテックスのみスーパーリンク版からの引用というのは予想外であった。
ゲームでのコンバッティコンの面々はG1版のカラーを踏襲しているが、
ボルテックスのみスーパーリンク版を思わせるカラーリングであった。
日本版のジェネレーションズ・コンバッティコンのトイは、
いずれもゲームのFOC版のカラーリングを再現している為、
ボルテックスもFOCゲームに則したカラーが採用されている。
この為、G1ボルターとは全く異なる派手な配色のボルテックスとなった。
アメリカで2012年に行われたサンディエゴ・コミコンに於いて発売された
ブルーティカス・ギフトセット版のボルテックスもゲームのカラーを
再現した配色であったが、日本版ボルテックスは全身にメタリック塗装が
施されている為、格段に美しい仕上がりのトイになっている。
日本版TFジェネレーションズのトイは海外版に比べて
大幅に高額な価格設定の為、実現出来たと考えられる。
メタリック塗装により豪華さを引き出す方法は、2010年に展開した
『トランスフォーマー アニメイテッド』の日本版トイを想起させる。
ボルテックスのメタリック塗装は、全身のゴールドとメタリックレッド、
ブレードのシルバー、キャノピー部分のメタリックオレンジ、
肩や拳、前垂れ、脛等のガンメタルに使用されている。
特にゴールドは、外装部分は全塗装という拘り振りに驚く。
ビデオゲームの『TRANSFORMERS FALL OF CYBERTRON』では、
ボルテックスを自機として操作する事が出来、空中のミッションを楽しめる。
ヘリコプターという特性を活かし、惑星サイバトロンの街の上空を立体的に航行する。
又、操作でヘリモードのプロペラを畳んだ状態の高速移動モードにも
変形出来るのだが、残念ながらトイでは再現する事は出来ない。
自機の操作中も各キャラクターは台詞を喋り、シナリオパートでも
様々なTFが喋って臨場感を高めてくれる構成の為、
ボルテックスににも台詞が与えられている。
G1期のボルターはアニメ第一作目の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』と
第二作目『トランスフォーマー2010』に登場しているが、脇役であった為
必然的に台詞も少なかったので、FOCゲーム内でのボルテックスが
多くの台詞を喋る様はファンとしても嬉しい物であった。
カラーリングやボディのデザインがG1ボルターとは別物にも拘らず、
ボルテックスとして認識出来るのはG1版に似ている頭部形状の御蔭だろう。
スタイリッシュに変貌した全体のデザインも然る事ながら、
スーパーリンク版ボルターのカラーを取り入れているマニアックさにも驚く。
G1ボルターのリメイクでありながら、数々の新要素を見せてくれた
ジェネレーションズ・ボルテックスは、非常に興味深いTFトイと言えるだろう。
◆参考にならない比較◆
⇒ コンバッティコン TG-03 ディセプティコン ブラストオフ `
⇒ トランスフォーマー ユナイトウォリアーズ UW-07 ブロウル