◆ 名前 : ヒショウマル
◆グループ: ソートボット 忍チーム
◆ 役割 : 忍チーム2号 / 風の鷹忍
◆ 変形 : タカ
◆シリーズ: 参乗合体 トランスフォーマーGo!
◆ 発売日: 2013年8月31日
◆ 価格 : 3500円
パッケージ
ビーストモード
古来より鷹狩に重宝され、
日本画の題材にも頻繁に描かれ、
初夢の縁起物にも数えられる鷹は、
日本の文化を想起させる。
日本の忍者を取り入れた
ロボットの変形モチーフに、
数ある鳥の中から“和風”な鷹を
選んでいるセンスが抜群に良い。
リア
メカニカルなアレンジが
成されているデザインが秀逸。
更に猛禽類特有の太い脚や厳つい嘴等、
『鷹』として認識出来る特徴が
各所に見られる事も評価出来る点だ。
ボディに対して翼が小さい感はある物の、
ロボットモードや3体合体した際には
丁度良いスタイルになる様に
計算された大きさである事が分かる。
翼には可動軸とロールが
幾つも設けられている為、
自由に動かす事が出来る。
ビーストモード時の遊びも
考慮された設計と言えよう。
首は上下に、
脚部も基部と膝部分が動かせる為、
鷹モードでもポーズ付けが可能となっている。
嘴には可動が組み込まれており開閉可能。
鳥型トランスフォーマーとして
嘴の開閉は重要なポイントで、
G1期やビーストウォーズの時代でも
嘴が開くTFは多い。
コスト削減が目立つソードボットながら、
嘴の開閉を省略しなかった拘りが嬉しい所だ。
鷹モードにもロボットとして
武装が与えられており、脚部の腿の部分には
ミサイルポッドらしき武器が備わっている。
3体合体時に足になるユニットだが
単なる付属パーツにせず、
武装としてのミサイルをモールド
しているアイディアが巧い。
背中には折り畳んだ状態の
カブトパーツを装着可能。
武器は尻尾として取り付けられている為、
余剰パーツがなくなる。
ソードボットの面々は
武器と兜パーツを、ロボットモード、
ビースト(又はビークル)モードの両方の形態で
装備出来る様に設計されている。
兜パーツを説明書とは逆向きにセットすると、
銃身が設置されたパーツが前方に位置する為、
より武装として説得力のあるスタイルになる。
自由度の高い可動やボディ各所に設けられた
ジョイントを使用する事で、様々な形態に
変化させる事が出来る所も見事な設計である。
トランスフォーム!
ロボットモード
鳥型ロボットから変形する
忍者ロボというだけの事はあり、
ロボットモードもスマートな印象を
引き出している。
鳥脚や合体後の足パーツが設置されている為、
脚部にボリュームが集中しているが、
頭部が小さく頭身が高くなっている事や
肩幅が広い事から、均衡の取れた
スタイルを実現している。
リア
脹脛の部分にパネルが設置されている事で
内部の空洞が隠れる為、ロボットとしての
スタイル向上に一役買っている。
オレンジやイエローの暖色を中心とした
カラーリングは、ヒショウマルの
陽気で明るい性格を表しているかの様である。
軸となる部分はガンメタルで成形されており、
力強いイメージも加わっている巧い配色だ。
両肩から伸びる翼や、胸部にタカの頭部が位置している事により、
ロボットモードでも鳥のイメージを引き継いでいる。
ソードボット忍チームの面々はビーストから変形するTFで、
意図的にビーストモードの頭部がロボットモードの胸部に
配置される様な変形工程を採用している。
全身各所には可動が備わっておりポージングの幅は広い。
肩、大腿部、膝にロールが組み込まれている事で可動の自由度が高く、
脚部にはクラッチ機構が内蔵されている為、ポーズの保持力が強い。
三体合体モードの腕部や脚部になる、胴体から下半身の部分には
数多くの可動が組み込まれており、
前後左右に関節が動きポーズ付けに有用。
『オートボット所属の、対プレダコン特殊部隊
「ソードボット・忍チーム」の一員。
風遁系の忍術を得意とする「風の鷹忍」。
華麗な見た目に反して、意外と御調子者な
忍チームのムードメーカー。』
『尻尾を変形させた飛翔扇を使って風を操り、
プレダコン達を翻弄する。
兎飛雄に対しては、兄貴風を吹かしているが、
実際は弟扱いされているのを、本人は気が付いていない。』
テックスペック
・体力 : 6
・知力 : 8
・速度 : 10
・耐久力: 5
・地位 : 6
・勇気 : 8
・火力 : 6
・技能 : 9
ヒショウマルはソードボット忍チーム、侍チーム全員の中でも
最年少の雰囲気を持ち、正統派ヒーロー的なスタイルとの
ギャップが激しいキャラクターとなっている。
一人称は「オイラ」を使用し、軽いノリの少年の様な戦士だ。
しかし能力は他のソードボットに後れを取る事は無く、
忍者として完成された極めて高い実力を誇っている。
忍者であり鳥型トランスフォーマーでもあるヒショウマルは、
空中戦に関しては揺るぎない自信を持っており、他の追随を許さない。
飛行能力に加えて忍術で風を操る力も備えており、
プレダコンの戦闘兵・邪鬼軍団などは軽くあしらってしまう。
飛翔扇
『真空波を作り出す事が出来る扇。
盾としての機能も持つ。
ゴウヒショウ時にも使用する。』
扇という風変わりな武器が目新しく、
忍者キャラクターとして日本的な雰囲気も引き出している。
又、長い歴史を持つトランスフォーマーにあって、
扇を武器にするTFはヒショウマルが初である。
シールド
専用のカブトパーツを折り畳む事で大型の盾となる。
ソードボットの中ではヒショウマルは小柄な体型の為、
盾として説得力のある大きさになっている。
前面に合体モードのゴウヒショウの顔が露出しているが、
盾の装飾と捉えれば特に気にする程でもない。
兜パーツは背中のジョイントを使用して
バックパックの様に装備する事が出来る。
アニメ劇中では兜パーツを常時背負っており、
縮小されてスタイル良く描かれているのだが、
実際のトイではヒショウマル本体に対して大き過ぎる感がある。
又、兜パーツ下部の銃身の向きはトイの説明書では上方に向けるが、
アニメ設定では写真の様に下向きの状態で描かれている。
二つの銃身を備えている為、手に装備させれば
銃の様な武器としても扱う事が出来る。
兜パーツ各所に可動が組み込まれているので、
様々な形態に変化させる事も出来る優れた構造である。
ソードボット侍チームは歴史上の人物をモチーフとし、
それぞれのロボットモードに意匠を取り入れていた。
開発者によればプレダコン四鬼衆にもイメージした
モデルがあるという話なので、ソードボット忍チームも
何らかの歴史上の人物を意識している可能性はある。
歴史上の忍者の代表格三名を挙げるならば、
『服部半蔵』、『風魔小太郎』、『猿飛佐助』であろう。
猿飛佐助は実在したのか架空の人物なのかはグレーゾーンだが、
どちらにせよ日本人が思い付く代表的な忍者に数えられる。
風魔小太郎と猿飛佐助は『トランスフォーマーGo!』の
アニメ劇中にも登場している為、ソードボット忍チームの
モチーフとなったという事を仄めかしているのかもしれない。
因みにアニメに於ける風魔小太郎は、
忍チームの“親方様”となった風魔兎飛雄の
先祖という設定が付加されている。
ソードボット侍チームのモチーフである
宮本武蔵や武蔵坊弁慶等は、分かり易い意匠がある為、
ロボットのデザインにも活かす事が出来た。
しかし忍者の場合、外見は忍者装束を着用しているという、
どれも類似したイメージなので各人の個性を表現するのは難しい。
ソードボット忍チームの場合は、服部半蔵や風魔小太郎等の
意匠を取り入れる事は出来なかった模様だが、
“忍者”としての表現は頭部の額当てや身体の格子模様、
十字手裏剣のモールドによって表現されている事が見て取れる。
ヒショウマルは忍者と鳥のデザインが見事に融合されており、
兜状のヘルメットも鳥の頭部を思わす形状にデザインされている。
ロボットモードでも変形するビーストの意匠が引き継がれ、
両方のモードでイメージの統一が考慮されている事が分かる。
鳥と忍者のスピード感を放つ姿には、
正に『風の鷹忍』の異名が相応しい。
先行して登場していたビークルに変形する
ソードボット侍チームと同様の合体システムを
持ちながら、忍チームの面々は
ビーストモードから変形する事もあり、
全く異なる印象を備えている。
侍チーム、忍チームに
異なる開発担当者を割り当てた事は大正解で、
個性溢れるデザインのTFが
出揃った事を素直に喜びたい。
力の入った開発はファンにも伝わる物だ。
今後も我々を驚かす様なTFが
世に送り出される事を期待している。
◆参考にならない比較◆
参乗合体トランスフォーマーGo!
G10 ヒショウマル