パッケージ
ビークルモード
ムービー版トップスピンの特徴であった
武装したカーモードを再現している。
ボンネットに露出した
エンジンやルーフの武器パーツが、
ビークールの中では
目新しい要素と言えるだろう。
リア
武器パーツはルーフに機銃、
両サイドにキャノン砲が装備され、
戦闘的なスタイルとなっている。
合計四つの武器は一つのパーツで
成形され外す事は出来ない。
児童向けトイとして、破損防止と
パーツ紛失防止の為の措置である。
シルバー塗装のエンジン、
メタリックブルーのウィンドー、
ガンメタルの武器パーツと、
メタリック塗装が各所に施され、
豪華な印象を引き出している
独特なビークールである。
フロントマスクや各部のモールドも
映画版の特徴を踏襲しており、
カーモードのデザインだけでも
充分に楽しめるトイだ。
ヘンケイ!
フロントバンパーに衝撃が加わる事で
発動する自動変形は、
パッケージでは『びっくりヘンケイ!』と
表現して大きくアピールされている、
ビークール シリーズ最大のギミックだ。
トップスピンのルーフには
他のビークールには無い
武装パーツが取り付けられている。
細かい造形だが、転がったり
落としたりしても壊れない様に
車幅に収まる大きさに設計されており、
児童が取り扱う事に配慮した
造りが秀逸である。
ロボットモード
『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』
のデラックスクラス版トップスピンも
口角が上がって笑っている様な
表情になっていた。
ビークール・トップスピンも
ニヤリとした口元で造形されており、
基キャラクターのイメージを踏襲している。
リア
カーモードのフロント部を始め、
武器パーツ、リアウイング等の各部も、
ムービー版トップスピンと同様の形状である。
ディフォルメトイとしてアレンジを
施しながらも、細かい部分まで
キャラクター性が考慮されている事が分かる。
G1版とムービー版を融合させたデザインが
多いビークール(ボットショット)だが、
トップスピンは頭部とボディがムービー版を
基にデザインされている事が分かる。
尚、多くの車型ビークールと同様に、手
足やタイヤ、ルーフはバンブルビーと
同型の物が使用されている。
G1期の初代トップスピンはアニメ未登場な上、
コミックスでもUK版マーベルコミックスにしか
登場しなかったマイナーなキャラクターであった。
映画から入ったファンには馴染みが無く、
この事はボットショットの
対象購買層の児童にとっては尚更である。
ボットショットは実写映画
『TF ダークサイド・ムーン』の
展開時期に開発された事もあり、
加えて一般に認知されている
ムービー版トップスピンを
モチーフとした事は当然と言える。
ラチェットやミラージュの様に
G1版頭部とムービー版ボディにする事も
出来たと思われるが、トップスピンの場合は
G1版頭部にしてもTFマニア以外には解らず
アピール性に乏しい為、頭部、ボディ共に
ムービー版を採用したのであろう。
ビークール・トイを使用した
ストーリームービーでは、
「レース!ビークール!のまき」に於いて
キャラクター性が描かれている。
ビークール・トップスピンは
カーレースではトップクラスの実力を誇り、
『レース・ビークール』では
毎回優勝を収めている模様。
トップスピンはレースの実績を鼻に掛け、
自分より実力が劣るバンブルビーを
見下してからかう等、
性格は少々難有りというキャラクターだ。
ビークールマーク
ルーフに銃器を設置した
青のスポーツカー。
自動車には欠かせない給油機。
レースに於ける交換用と思われるスペアタイヤ。
頭部、ボディ共にムービー版トップスピンの
特徴が見られる。
縦線が入った頭部や眉毛の様なモールドの形状、
胸部の蛍光グリーンのパーツ等、
映画版トップスピンの意匠を引き継いで
アレンジしている事が見て取れる。
敢えてG1版との共通点を挙げるならば、
バイザー状の目、鼻と口がある顔の部分となるが、
頭部形状はG1版とは似ても似つかない為、
ムービー版をアレンジしたと考える方が自然だ。
ビークルモードもムービー版を
ディフォルメした形で、ルーフに武装を展開した
ビークルバトルモードの状態を再現している。
映画で印象的だった武装したスポーツカーの
姿をしており、武器を装備したカーモードは
ビークールでは珍しいタイプである。
ムービー版トップスピンは映画特有の
有機的な部分が随所に見受けられ、
特に頭部は人間に近く髪の毛が
生えている様なデザインだ。
ビークール・トップスピンは、
これをG1TFの様なロボット的な形状に
アレンジした独特な物となっている。
ビークール・トップスピンは、
G1トップスピンを
ほとんど考慮していないと思われる。
ムービー版を基としているが
単にディフォルメしたのではなく、
映画版をG1風のロボットに
デザインし直している辺りが
他のビークールと異なる
工夫されたアイディアと言えよう。
ビークールはサイズやギミックが同じな為、
見逃されがちだが、トイ毎に様々な趣向を
凝らしてある事には驚くばかりである。
◆参考にならない比較◆
⇒ レッカーズ DA-34 レッドフット
トランスフォーマー ビークール
B09 青のスポーツカー
トップスピン