
◆グループ: ミニボット スパイチーム
◆ 役割 : 戦士
◆ 変形 : 戦車
◆シリーズ: 変形!ヘンケイ!トランスフォーマー
◆ 発売 : 2009年3月28日
◆ 価格 : 2200円

パッケージ
海外ではレジェンドクラスとして
個別に販売された。
日本ではワーパス、ウィーリー、アダムスの
3体セットという、変則的な形態で
発売されたが、キャラクターカードは
それぞれ作られており3枚付属する。

ビークルモード
ヘンケイ!版ワーパスの戦車モードは、
クローラーが四つに分かれている
オリジナルデザインを採用。
それぞれのクローラーには車輪が
設置されているので転がし走行も可能。

サイド
フロント側のクローラー左側面に
サイバトロンマークがプリントされている。
それぞれが手足に変形する四つのクローラーを
備えた戦車というデザインを持つTFは、
『TFマイクロン伝説』のメガトロンや
『TFアニメイテッド』のショックウェーブ等、
意外に数が多い。

リア
ボディの成形色はG1期と
同様のマルーンとなっており、
ラメが混入されている為、メタリック感がある。
クローラー部は、サイドの駆動輪はシルバーに、
履板は黒という2色使用する拘りを見せている。

砲塔は左右に回転する可動が備わっている物の、
ロボットのボディとなるグレーのパーツに
干渉して僅かしか動かす事が出来ない。
砲身は上方、下方に向ける事が可能。
トランスフォーム!


頭部が収納されていたスペースに
砲身を押し込こむ事で、ロボット時に
バランスが良い長さになる様に工夫されている。
このアイディアは画期的で、
ジェネレーションズやユナイテッド>版の
デラックスクラス・ワーパスにも
採用されている。

脚部のクローラーを後方に半回転させて、
膝下の足を太くして倒れない様にする
アイディアも見事。
レジェンドクラスという小サイズながら、
よく練られている変形工程には感心する。

ロボットモード
頭身や手足の長さ等、全体のスタイルは、
G1期のアニメ作品を思わせる設計が秀逸。
胸部の砲塔や手足のクローラー等、
戦車のパーツが各所に配置される事で
武骨なデザインとなっている。

リア
ワーパスは
1985年のG1ミニボット版以来、
リメイクされたのは
このヘンケイ!版の型が初となる。
海外では日本より先行して2009年1月に
『TRANSFORMERS UNIVERSE 2.0』シリーズの
レジェンドクラスの一つとして発売された。

肩と股関節はボールジョイントが使用され、
肘と膝も曲がるので、
レジェンドクラスとしては優秀。
膝は脹脛にクローラーが位置する為、
僅かしか曲がらないが、クローラーを横に
逃がしてやれば膝の可動を活かす事が出来る。

『自分の射撃の腕に自信を持っていて、
非常に強いが、タンク状態で
引っ繰り返ると自分では起き上がれない。
砲身をちょっとでも傷付けられると大暴れする。
爆薬、熱、低温、酸、音、その他
バラエティーに富んだ砲弾を持つ。』

テックスペック
・体力 : 9
・知力 : 5
・速度 : 2
・耐久力: 8
・地位 : 5
・勇気 : 9
・火力 : 7
・技能 : 10

G1期のアニメでは戦車という変形モチーフに
相応しく、勇猛果敢で怪力無双の
強力な戦士として描かれていた。
突出して出番が多かった訳ではないが、
当時のサイバトロンとしては
特殊な変形モチーフと個性的な
キャラクター性で存在感は大きかった。
◆G1ミニボット・ワーパスとの比較◆

ロボットモード
手足にクローラー、胸部に砲塔が位置する
スタイルは新旧共に同じで、ヘンケイ!版は
G1版のデザインを踏襲している事が分かる。
戦車形態にリアルさを取り入れたG1ワーパスは、
ロボットモードのスタイルが犠牲となっていた。

リア
足が繋がっていたG1版に対し、
ヘンケイ!版はロボットらしさが
再現されたデザインが見事だ。
それぞれに味があり、甲乙付け難いが、
ヘンケイ!版ワーパスのロボットモードは
G1版と同サイズながら
比較にならない程の完成度を誇る。

ビークルモード
反面、戦車モードは
G1ワーパスに遠く及ばない。
G1ワーパスは戦車のスタイルが良く
ロボットモードが独特の物、
ヘンケイ!版はその逆となっており、
両モードのスタイルを再現する事が
サイズ的に難しいという事が見て取れる。

戦車モードのスタイルに難点がある
ヘンケイ!版ワーパスだが
腑に落ちない部分があり、
ヘンケイ!版ワーパスの
本来のビークルモードは
前後逆であった可能性が高い。
脚部に変形する車体リア部には、
搭乗用ハッチやヘッドライトを思わせる
モールドがあり、ボディ形状もこちら側が
フロントならば納得出来るデザインなのだ。

当初は、このG1ブロウル型TFの様に
砲塔の基部が伸びる等、
何らかの方法で砲塔が旋回出来る仕様を
予定していたのではないだろうか。
ヘンケイ!版ワーパスの砲塔が
僅かに左右に回る設計は、
可動としては殆んど意味を成していない為、
本来は変形に使用する為の
物であったと思われる。

レジェンドクラスという安価で
小サイズのトイ故に、コスト的に
砲塔が回転する為の追加パーツを組み込めず、
結果として前後逆の違和感のある
戦車モードになってしまったと考えられる。
本来のトイ仕様とならなかった事は
非常に残念である。

ワーパスが製造された2008年は、
世界的に原油が高騰した時期でもあった。
同時期製造の『トランスフォーマー リベンジ』
のトイも原油高の煽りを受けて、
本来組み込まれる筈であったギミックや可動が
オミットされている物が幾つか見受けられた。
ワーパスは当時の世相を感じさせるトイ仕様
となった一例だが、それでも可能な限りの
アイディアを詰め込んだ努力は評価したい。

⇒ ◆参考にならない比較◆
⇒ C-19 ミニボット スパイチーム・アダムス `
⇒ C-19 ミニボット スパイチーム・ウィーリー
⇒ 記事一覧【7】 トランスフォーマー G1リメイク 2
⇒ 記事一覧【6】 トランスフォーマー G1リメイク 1
⇒ 記事一覧【8】 トランスフォーマー G1リメイク 3
⇒ 記事一覧【9】 トランスフォーマー G1リメイク 4
⇒ 記事一覧【十三非常階段】 `

変形! ヘンケイ! トランスフォーマー
C-19 ミニボット スパイチーム