ビークルモード
バックホーローダーとは、
前部がホイールローダー、
後部は油圧ショベルの機能を備えた、
一台で二つの働きを有する建設機械。
サイド
他の建設機械と比べ、
比較的小柄で小回りも効く為、
欧米の都市開発の現場に於いては
重宝されている。
リア
数ある建機TFの中でも珍しいタイプの
バックホーローダーに変形。
元々TFクラシックスシリーズで登場した
ミニコン故、実験的な変わった
モチーフが取り入れられたのだろう。
バケットアーム及びショベルアームには
各部に可動軸が備えられており、
表情が付けられる。
最小サイズのマイクロンながら、
建機のトイとしても遊べる配慮が
嬉しい仕様だ。
車体前後のアームの可動に加え、
四つの車輪は全てピン留めなので
転がし走行もスムーズに行える。
建設車モードでも非常に
プレイバリューが高いトイである。
ロボットモード
両腕がバケットとショベルという、
大胆なスタイル。
デストロン兵士らしさ溢れる
パワフルなイメージと、
如何にも下っ端風情を漂わす
デザインが見事である。
膝下のパーツは全てグリーンで
塗装した後に、膝周辺を
黒でグラデーション塗装している
凝った仕様だ。
リア
ロボット時は左肩に位置する
運転席のルーフには
デストロンマークがプリントされている。
マイクロンブースターVer.4では
明確にサイバトロン、デストロン陣営の
どちらかに属している事が特徴。
この事を考慮した為か、
ロックブレードは
デストロンらしさが表れた
寒色で纏められている。
特に運転席のウィンドーの紫色は、
意図的にデストロンらしさを
表現した物と思われる。
腰部はパッケージ写真や説明書通りに
変形すると、前面にボールジョイントが
露出して見映えが悪い。
腰を前に90°折り曲げ、
脚部を下ろすと写真の様になる。
実は説明書のイラストは
この状態で描かれており、
腰部に施されたモールドから判断すると、
本来はこの位置が
正規の変形であったと思われる。
『大地を削る暴れ馬!』
マイクロンブースターVer.4の
取り扱い説明書には各キャラクターの
通り名的な記述が見られ、
最小限ではあるが
キャラクター性が付加されている。
マイクロンブースターVer.0~
Ver.3までは、この様な情報は皆無で
没個性な物となっていた為、
嬉しい配慮である。
『再生のための大破壊!』
説明書には更にキャラクターのモットーと
思われる一文も記載されており、
各キャラクターの性格も表現されている。
“モットー”は、初期の
海外版G1トランスフォーマーの時代から
取り入れられてきた手法だけに、
マイクロンブースターにも採用された事は、
嬉しくもあり、驚くべき物であった。
ビークルモード
運転席の大きさやフロントに
梯子状のモールドがある事から、
実写映画版コンストラクティコンの
ロングハウルの様な
巨大なダンプトラックが
モチーフであると思われる。
もっともマイクロンは小型TFの為、
一般的な大きさの概念が
そのまま当て嵌まる訳ではない。
それでも巨大ダンプトラックを
表現したリアルな造形は、
素晴らしいの一言に尽きる。
リア
ビルドロンを思わせる
グリーン基調のカラーリングが
デストロン所属の建機TF
という事を窺わせる。
又、後輪は黒と黄緑色のタイヤが
片側2輪ずつ設置されており、
前輪も含めて全て回転可能。
サイド
荷台側面には緑の下地に
イエローのラインが入った
タンポ印刷が施されている。
小サイズながら荷台は角度を付けられる
優れた仕様となっており、好感が持てる。
マイクロンにまで荷台の可動を
取り入れた事は評価に値する。
ロボットモード
荷台は二つに分割されて腕部に、後輪は
そのまま胸部を構成するパーツとなる。
それまでのダンプカーTFとは異なる
全く新しい変形工程が採用されている。
リフューザーの塗装箇所は
ダンプカーの前面のみで、
他は全て成形色そのままに見える為、
若干寂しい感がある。
リア
しかし実際には前輪、
後輪の外側のタイヤは、
黄緑色のパーツを
わざわざ黒く塗装している
という意外性を秘めている。
両肩はボールジョイントで
左右に大きく広げる事が出来、
巨大なイメージのリフューザーには
非常にマッチしている可動だ。
股関節もボールジョイント、
膝と荷台先端の手も可動し、
腰にはロールも備わっている為、
見た目以上の可動範囲を誇る。
『最大重量・大圧縮!』
ダンプトラックに相応しく、
マイクロンの中では重量級の
キャラクターの様だ。
マイクロンブースターVer.4の
デストロン勢は6名で、その内、
建設機械に変形するのは
リフューザーとロックブレード。
他4名は恐竜型であり、
全員パワータイプのTFで纏められている。
『自然とは破壊されるために存在する!』
デストロン軍団に相応しい
破壊を好む性格設定が成されている。
彩色も無く、彫りだけで表現されている
顔は石像の様でもあり、
モットーも考慮すると
超然とした存在の様な印象を受ける。
この二人のマイクロンは、
2006年に海外で発売された
TFクラシックスシリーズのミニコンの一つ、
デモリッションチームのメンバーが
リペイント元あった。
クラシックスミニコンのタイプは、
一般発売の物では
マイクロンブースターVer.4で
初めて日本国内で採用された。
デモリッションチームは三人編成で、
ダンプカーとバックホーローダーの他に
戦車に変形するブロードサイドが
メンバーであった。
この戦車タイプマイクロンは、
2011年時点では日本で発売された事が無い。
日本未発売になるTFトイは非常に多い。
クラシックスミニコンは
完成度が高い物が多い為、
何らかの機会を与えて
日本でも導入する事が望まれる。
それでも今回のマイクロンブースターや、
児童誌の抽選プレゼント品、
販促キャンペーン配布品等、
何らかの方法で日本に導入する姿勢は
好感が持てる物であり、
今後も日本に於いてマイクロンが
増員される事を期待している。
実写映画によるトランスフォーマーの
知名度アップ効果を利用した
アイテムではある物の、
マイクロンブースターVer.4は
内容も充実していた。
僅かな情報だけでもキャラクター性を
色々と想像する事が出来、単なる
リカラーマイクロンにならなかった事は、
優れたアイディアと言えるだろう。
この様な意外性のあるアイテムは、
非常に満足のいく物であった。
◆参考にならない比較◆
⇒ マイクロンブースターVer.4 5.ナッシュティース `
⇒ マイクロンブースターVer.4 6.レプティクス `
⇒ マイクロンブースターVer.4 7.アイアンランジ `
⇒ マイクロンブースターVer.4 1.ラッドローグ 4.ウインドレイザー
⇒ マイクロンブースターVer.4 2.グレデター 3.エイペクサス `
トランスフォーマー
マイクロンブースター Ver.4
ロックブレード
初公開日:2011/11/29(火)