◆ 名前 : ニンジャ・スポーン
◆ 本名 : 不明
◆メーカー: MacFarlane TOYS (発売元レッズ)
◆シリーズ: スポーン・シリーズ3
◆ 発売 : 1995年12月
◆ 価格 : 1800円
パッケージ
写真は初期版で、
左上に貼付されたステッカーにより
ニンジャ・スポーン本体が隠れてしまう為、
後期版はデザインを反転させた
ステッカーが右上に貼られた。
フロント
“紛う事無き生粋の忍者”
には到底見えない
オリジナリティ溢れる姿が素晴らしい。
SF的なアーマー、スポーンマークの髑髏のバックル、
スパイクやエッジが際立つグローブやニーパッド等、
どれを取っても忍者からは程遠い所が潔い。
唯一黒装束という面は、無理矢理
忍者らしいと言えるかもしれない。
リア
流石は忍者、武器の豊富さは随一である。
バックパックを背負い、こちらもオリジナルな
形状の武器を装備しておく事が可能。
ニンジャスポーンは腰を落としたスタイルで
造形されており、「忍び」である事を
アピールしている様だ。
スポーン・アクションフィギュアシリーズが
発売された時点ではスポーンのコミックスも
スタートして数年しか経っていなかった為、
他社のX-MENやバットマン等と比べると
キャラクター数が少なかった。
そこで次々に発売されるフィギュアシリーズに
対応する為、コミックスには登場しない
フィギュアオリジナルのキャラクターが
多数造られる事になる。
ニンジャスポーンもその一人で、
他にもミュータントスポーン、
エイリアンスポーン、ゾンビスポーン等、
多くのオリジナルスポーンが登場した。
『戦国時代の日本にも
アル・シモンズと同様に、終わり無き
戦いを課せられた哀れな男が居た。
彼もまた死後、マレボルギアによって
見出されスポーンとなり、
現世に送り戻されて来たのだ。』
『彼のコスチュームは戦国時代、
武将達が使っていた物をスポーン用に
更に強化した物である事が判明している。
その生涯は謎に包まれているが、
他のスポーンより格闘能力に長け、
あらゆる武術に精通しており、
素手での戦闘の天才である。
その彼が刀を手にした際は
敵の死を意味するのだ。』
手裏剣
忍者と言えば標準装備の手裏剣は不可欠。
鉤爪状に曲がった造形が
馴染みの無い形となっている。
手裏剣は二つ付属し、
腿の穴に取り付けておく事も可能。
刀
刀は異なるタイプの物が三本付属するが、
青龍刀の様な湾曲した巨大な刃渡り、
スポーンらしさを表したスパイク等、
どれを取っても日本刀らしさは微塵も感じられない。
日本らしさと言うならば、柄の部分が
竹刀の様な形状をしている事だろうか。
魔界の戦士が扱う武器は、一介の武士が
持つ刀などとは別格なのだろう。
ヌンチャク
アメリカンニンジャには欠かせない
“ジャパニーズ”な武器。
彼等には日本と中国の違いなど
気にする所では無いに違いない。
「ヌンチャク=忍者の武器」の図式が
固定化されてしまった事は、
80年代から90年代に掛けて
アメリカで社会現象にもなる程ヒットを飛ばした
『ミュータントニンジャタートルズ』の
影響があるのかもしれない。
黒頭巾
ゴム製の頭巾が付属し、
半ば無理矢理気味に被せる事が出来る。
いつ千切れてしまうのかと
無用な緊張感を味わえる。
顔を隠しても誰よりも目立つコスチュームを
着ている事にはノータッチだ。
スポーンであり更に忍者でもあるので、
きっと問題は無いのだろう。
付属武器一式
刀3本、手裏剣2つ、
ヌンチャクと頭巾がセット内容。
色々と間違っている所が
このフィギュアの最大の魅力でもある。
これ等の武器は全て一度に
装備する事が出来る。
フル装備状態
情報時代の現代に於いては、
外国人も日本の事を少しは理解しているだろう
というのは日本人の勝手な願望で、
実際に海外に行き外国人と話をすると
日本の文化や日本人に対する
意識の低さに驚いた物である。
日本という国は世界目線で見れば、
それ程重要視されていない現実がそこにあった。
バックパックには筒状のケースが
モールドされており
ヌンチャクを収納しておく事が出来る。
バックパックは開き、二本の刀を装着可能。
刀を背負うスタイルは
忍者らしさが強調されて好印象。
又、バックパックはビス留めされており、
常時装着している状態がデフォルトだ。
ニンジャスポーンはコミックスの主人公である、
アル・シモンズのスポーンとは別人だが、
その素顔は非常に類似した物になっている。
この頃のコミックスでのスポーンは、
DCのバットマンとのクロスオーバーの際に、
バットマンに引き裂かれた顔面を
紐で縫い合わせた顔が主流となっていた為、
それがトイオリジナルのフィギュアにも
採用された物と思われる。
コミックスに登場しない分、その姿は
強烈にアピール出来る物としたのだろう。
忍者というキーワードも個性を出すには充分だ。
そして、どこから見ても
スポーン以外の何者でもない造形は、
非常に巧みな物となっている。
奇妙な認識による想像力溢れる姿の
アメリカンニンジャは、いつの時代も面白い。
X-MENでもG.Ⅰ.ジョーでも
トランスフォーマーでも忍者キャラクターは
どこか超然としていて、
独特のオーラを放っている。
超常的で謎めいた忍者像は、
それだけで絵となりコミックス等では
モチーフにし易い存在なのだろう。
◆参考にならない比較◆
SPAWN Ultra Action Figures
シリーズ3 ニンジャスポーン