キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
キクイタダキ(菊戴)に出遇った。
御殿場を足場にして富士山の南麓で野鳥を観察していた頃以来の遭遇だから、一年半ぶりぐらいだろうか。
尾の長さを含めた全長が10cmという何しろ小さな鳥なので、出遇っても気が付かなかっただけかもしれないが。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
キクイタダキ、ミソサザイ、エナガは、日本で見られるもっとも小さな野鳥三種とされている。
キクイタダキは本州中部以北の亜高山帯の針葉樹林で繁殖する流鳥または漂鳥とされ、冬になると里に下りる。
西日本でも、越冬のために渡ったキクイタダキを見ることが出来るそうだ。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
山中湖ではそのキクイタダキを見たいとずっと思い続けてきたのだが、なかなか出遇うことが出来なかった。
出遇ってみればあっけなく、寓居のすぐ目の前の落葉松林の中にいたのには、拍子抜けしてしまった。
針葉樹の葉に潜んでいるのを、目敏く、ガンコちゃんが発見した。
樹はモミの仲間のシラビソ(白桧曽)であろうか。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
キキイタダキにはマツムシリ、マツクグリの異名もある。
俳句歳時記ではキクイタダキ(菊戴)は秋の季語、マツムシリ(松毟鳥)、マツクグリは春の季語となっている。
「毟」の訓読みは「むしる」だが、マツムシリ、マツクグリともに漢字では「松毟鳥」と表記されているようだ。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
「菊戴」の名は、黄色い冠羽が菊の花を思わせるので付いたという。
「松毟鳥」の名は、松の若葉を食べるので付いたようだ。
菊だから秋、松むしりだから春…というより、秋だから菊、春だから松むしりと解しておこう。
春だから牡丹餅、秋だからお萩のように。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
写真から、冠羽が黄色のものと赤に近い濃いオレンジのものがあることにお気付きになられよう。
たぶん、濃いオレンジ色の冠羽を持つのが雄で、黄色い冠羽を持つのが雌ではないかと思う。
キクイタダキ、英名は"Gold Crest"。
「金冠鳥」とは、なんとゴージャスな名前であろうか。
キクイタダキ (2019.2.22 山中湖:山梨県)
初めて撮れたキクイタダキ。
最後は「バイバ~イ」のポーズ♪ (2019年2月23日 山中湖にて)
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