【#逃げ活 開催レポート】<br>学生団体YouthLINK │ 啓発・提言等 │ 厚生労働大臣指定法人・一般社団法人 いのち支える自殺対策推進センター

啓発・提言等

【#逃げ活 開催レポート】
学生団体YouthLINK

2024年11月 6日

学生団体YouthLINKの学生メンバーで#逃げ活を開催しました。


YouthLINKロゴ _透過加工済.png

YouthLINKは、生きづらさや悩みを抱えた学生を対象に、ひとつの居場所として、それぞれの思いを語りあえる場を開いている学生団体です。(参照

開催概要

開催日時:2024年9月1日(日)
参加人数:3名
参 加 者 :大学生、専門学生
開催方法:ワークショップ(オンライン)

<ワークショップ>

事前告知:あり
所要時間:1時間40分程度

事前の準備

YouthLINK_#逃げ活オンライン台紙準備(全体).png

1.オンラインで書き込み可能な台紙の準備

(1)Canva(オンラインで使える無料のグラフィックデザインツール)のホワイトボードに#逃げ活の台紙の画像を貼って固定
(2)各テーマの色に合わせた四角の図形(付箋イメージ)を各3枚ずつ程度作成

2.当日参加できない学生メンバーに向けて、書き込みを依頼

 ※上記1.(2)の図形をコピーして書き込み

当日の流れ

1.Zoom(Web会議ツール)に入室

2.ファシリテーターによる#逃げ活実施の流れ説明(5分)

3.Canvaで作成した台紙を画面共有し、操作方法を確認(5分)

4.「#○○から逃げたい」のテーマから時計回りに各自書き込み(30分)
  ※小さくBGMを流しながら

5.任意で自分が書き込んだ内容について話してもらう(30分)

6.#逃げ活に参加した感想の共有・意見交換(30分)

書き込み内容の紹介(一部)

YouthLINK_20240901実施_開催レポート用.jpg

#〇〇から逃げたい

「「普通」を求められること」

「わずらわしい人間関係」

「親の期待(仕事とか結婚とか)」

#逃げたいきもちを吐き出そう

「金銭的自由が欲しい」

「目標や、「こういう自分でいたい」という理想があって、それに向かっているけど、しんどくて逃げたくなることがある。どうしてこんな大変な道を選んでいるんだろう……と思う」

「どうしてもできないことを、「なんでできないの?」と訊かれると自分の居場所がないように感じて辛かった」

#逃げたいときのやり過ごし方

「人込みにまみれて気を紛らわす にぎやかな場所に行く」

「一人になれる場所に行く。トイレでも。自然でも。」

「布団に入って好きな曲を聴いたり、笑えるYouTubeの配信を見たりする」

#逃げてよかった体験談

「すぐに怒ったり、一方的に要求してきたりする人に献身的になって振り回されていた。時間はかかったけどどうにか離れられて、気持ちが安定した。」

「「やらなければいけない」と思っていたけど、人との関わりを自分に課すことを辞めた。自分に合っていないサークルも辞めて、ストレスは減った。」

「責任感から逃れられた。自分のやりたいことが思いつくようになった。ゆとりができて有意義に時間が過ごせるようになった。」

主催者からのコメント

YouthLINKでは、生きづらさや悩みを抱えた学生を対象に、毎月『Voice sharing』という分かち合いの場を開催しています。今後の分かち合いの場や別の企画の中で、#逃げ活の開催を検討するため、今回はまずYouthLINKを運営する学生メンバーで#逃げ活を実施しました。
また、遠方在住のメンバーもいるため、オンラインでの開催方法を検討して開催しました。

ワークショップに参加したメンバーからは、以下の感想がありました。

  • 書いている中で、「あの時逃げたかったんだな」「今、自分はこれが負担なんだな」と気づいて、自分のことを見つめ直すきっかけになった。
  • 他の人の経験を読んで、過去の自分の「逃げた」経験を少し肯定的に捉えられた。
  • 内に秘めている思いをみんなで洗い出して話す機会は、普段の学校や社会に出てもあまりないと思うのでよかった。
  • 「逃げる」というテーマで同じ立場の人がいるというのは心強く感じた。


今後の開催に向けて、以下の意見がありました。

  • 書き込んだ内容の共有をするときに、もっと他の人の意見に反応したり、書いた内容を広げたりしてもよいかなと思う一方で、過去のエピソードには無遠慮で踏み込まれたくないこともあると思うので、ワークショップ開催の場合は、話の広げ方など慎重にする必要があると思った。
  • どこかみんなが持っている心理的なしんどさは共通していると思ったので、否定も肯定もせず、話を聞くことはよいと思った。
  • 私は自己開示や体験の共有には慣れているのと、今回は知っているメンバーで行ったが、そうではない人もいると思うので、始める前に吐き出しやすくする工夫や、つらい体験を共有した後に気持ちを引きずらないための工夫が重要だと思った。

今後、参加者を募って開催する場合は、こうした意見を踏まえて開催方法を検討・工夫したいと思います。

JSCP注記> #逃げ活のオンライン開催について

現在、#逃げ活は、現地開催(掲示形式・ワークショップ形式)を基本として団体様にツールキットを配布しております。
今回は、YouthLINK様からオンライン開催のご希望をいただき、#逃げ活オンライン版のモデル実施として、開催いただきました。

もし、オンライン開催をご希望・ご検討される団体様がいらっしゃいましたら、JSCP#逃げ活プロジェクト事務局までお問い合わせください。

  • お問い合わせ先:#逃げ活プロジェクト事務局 campaign#jscp.or.jp
    (#を@に置き換えてご連絡ください。)