【砺波市移住】散居村の魅力に迫る!アーティストも惹かれる田園都市の暮らし
およそ220㎢もの広大な砺波平野に、約7000戸の農家が点在する「散居村(さんきょそん)」と呼ばれる集落がある富山県砺波市(となみし)。散居での暮らしに魅せられたアーティストからも注目される街の魅力や移住情報を、砺波市市民生活課の佐藤さんに伺いました。
散居村が広がる、砺波市の暮らしとは?
散居村とは?富山県砺波市の独特な集落スタイルを解説
砺波市は富山県西部に位置し、散居村と呼ばれる独特の集落が特色の街です。
佐藤さんによると、散居村とは田や農地の中に農家が点在する集落のスタイルなのだそう。点在するだけでなく一軒ごとの家の周囲には地元で「カイニョ」と呼ばれる木々が生い茂っているのも特徴の一つです。
▲広大な砺波平野に点在する農家。散居村の様子
▲砺波市の伝統的な家屋とカイニョ
諸説ありますが、散居は庄川の氾濫により平野の少し高い部分に家を建て、自分の家の近くに田畑を集めて耕作しやすくしたため、この景観になったようです。
散居村に多くある古民家は、昔からの暮らしを守る農家のかたの住まいとしてはもちろんですが、近年は古民家をリフォームして店や民泊を運営する移住者も多いのだとか。砺波市の「空き家情報バンク」には、散居村にある古民家も掲載があります。
▲空き家バンクでの古民家掲載例(一例です)
砺波市には、散居村や古民家での暮らしに惹かれた写真家・彫刻家・陶芸家などアーティストの移住も増えています。2016年に砺波市に移住した写真家であり、ドックトレーナーでもあるマクニコル良治さんと真希さんご夫妻は、空き家をご自宅としてだけでなくドッグホテルとしても活用しているのだそう。
▲マクニコルさんご夫妻が暮らす空き家は、砺波市「空き家情報バンク」から購入。
マクニコルさんご夫妻が暮らす家では、ドッグホテルの一部を、災害時などに犬が避難できる場所として開放しています。
▲空き家を改装しドックホテルを併設
散居村の一軒家で叶う、自由な暮らし:BBQから大型犬まで
散居村での暮らしを楽しんでいるのはアーティストだけではありません。近年はシニアや子育て世代からの人気も高まっています。お隣の家との適度な距離が保てる散居村では、たとえば、赤ちゃんや小さなお子さんがいても、子どもの声や足音を気にせず過ごすことができ、大きな庭では大人数でのBBQや大型犬などのペットを飼うことも気兼ねなくできます。
▲散居村はお子さんや大型犬との暮らしにもぴったり
静かに過ごしたいシニア世代や楽器を楽しみたいかたにも散居村の一軒家はぴったりです。
砺波市の3つの魅力的なエリア:地域とのつながりを中心に
砺波市には里山・市街地・散居村の3つのエリアがあります。3つのエリアすべてに共通するのは、地域との密接なつながり。「相互扶助」の気持ちで支えあう砺波での暮らしは、場合によっては面倒に感じることもあるかもしれませんが、いざという時に頼れる心強さもあります。
砺波市で暮らすには、「お互いさま」の気持ちが大切だと思います。
砺波市3つのエリアの特徴をご紹介します。
利便性抜群の市街地エリア:都市的な暮らしを楽しむ
砺波市の中でも市街地エリアは、中心部であれば運転ができない場合も、なんとか暮らせる利便性が特徴。学校・商店・病院などが集まる地域です。
のどかな散居村エリア:独特の景観と暮らしを体験
移住者に人気の散居村エリアは、のどかな田園風景が広がる地域。適度な隣との距離感や古民家での暮らしが楽しめます。
自然豊かな里山エリア:大自然との共生を楽しむ
里山エリアは、まさに大自然を堪能するのにぴったりのエリア。雪も多く不便はありますが、とはいえ市街地までは車で15分ほど。虫や鳥の声を聴きながらも、不便すぎない里山暮らしが楽しめます。
砺波市への移住者の声:実際の暮らしぶりを紹介
Uターン移住者・柴田さんの挑戦:「おんせん野菜」で地域に貢献
砺波市で農業を営む移住者のかたもいます。静岡からUターンした柴田泰利さんは、地元の温泉を活用した「庄川おんせん野菜」を育てています。温泉の成分調査などを重ね、おいしい野菜づくりを追求し続けているのだそう。
▲柴田さんが栽培する「庄川おんせん野菜」
地元の行事は大変な面もありますが、町内の人と仲良くなれるところがいいところ。庄川地区も、年齢に関係なく結束力が強いですよ。移住を考えられているかたは、1度実際にお越しになって、街の雰囲気を感じてもらえるといいと思います。
もっと知りたい!砺波の暮らしQ&A
砺波市への移住を検討するかたからよくある質問について、佐藤さんに伺いました。
Q:砺波市の積雪状況は?冬の暮らしについて
北陸での暮らしとなると、やはり気になるのは雪の量。
A:減ってはいますが、雪は降ります
近年は、雪が大変少なくなっています。ここ5年の平均で、1日の最大降雪は約30cm、最深積雪でも約50cmです。毎日雪が降り続くというより、ある期間に集中して降ることが多いです。融雪や除雪を行うので大きく生活に支障が出るようなことはあまりありません。
▲道路は除雪されるので安心
Q:砺波市での生活に車は必要?
田舎暮らしでは運転免許や車はマストだと思いますが…
A:基本的には必要です
市街地エリアの中心部以外は、基本的には車生活となります。バスなどもありますが本数が少ないため、生活には自家用車が必要と考えていただくとよいと思います。
Q:学校は遠い?子どもの通学は大丈夫?
里山暮らしは通学への不安も。
A:市の市営バス・スクールバスが運行しています
遠方のお子さんは学校まで市営バスやスクールバスが運行しています。
砺波市の古民家暮らしを体験:移住定住体験ハウスの活用法
砺波市の暮らしを試してみたいかたにぴったりなのは「移住定住体験ハウス」。築100年以上の歴史がある砺波地方の伝統的家屋「切妻造り平入り」で宿泊体験ができます。1人1泊1,000円で1週間まで宿泊可能。砺波市での古民家暮らしを体感できます。
▲1泊1000円で体験可能!移住定住体験ハウス「佐々木邸」
また、砺波市市営住宅でのお試し移住も可能です。家賃月額12,600円~(所得に応じて変動・駐車場1台付き)で1ヶ月単位・最長2年の入居により、中長期的に砺波市での暮らしを体験することができます。
住宅取得を強力サポート:「となみ暮らし応援プロジェクト」の詳細
砺波市への移住支援の目玉ともいえるのが「となみ暮らし応援プロジェクト」。「住宅取得支援補助金」として、転入世帯(もしくは子育て世帯)の新築住宅の取得費用のうち上限107.3(となみ)万円が助成されます。中古住宅の場合でも上限50万円が助成されます。
また、転入世帯(もしくは子育て世帯)が民間の賃貸住宅に住む場合は、家賃のうち月額1万円×3年間(合計上限36万円)が助成されます。
新婚夫婦に嬉しい補助金も!
砺波市の「結婚新生活支援補助金」は、結婚を機に砺波市に転入する世帯の住宅取得費用・住宅貸借費用・引越費用・リフォーム費用が助成されます(上限30万円)。
砺波市の住宅支援:空き家活用や耐震改修制度あり
古民家などの空き家の購入やリフォームにも助成があります。
「定住促進空き家利活用補助金」では購入する場合改修等経費の1/2(上限50万円)が、「木造住宅耐震改修支援事業費補助金」では、対象となる木造一戸建て住宅の耐震改修工事費の8割が助成されます(上限100万円)。
砺波市・佐藤さんからのメッセージ
砺波市は、のんびりとした田舎暮らしを叶えながらも都市部までのアクセスもよく、おとなりの石川県金沢市などへも約40分で移動できる好立地も自慢のひとつです。また、近年は、散居村のある砺波ならではの暮らしに注目が集まりつつあり、あらゆる世代の様々な職業のかたが移住してきています。
ご興味のあるかたは、ぜひ一度、移住定住体験ハウスで古民家での暮らしも味わってみてください。
▲砺波市の散居村、美しい夕暮れ
取材ライターのひとことメモ
取材に応じてくださった佐藤さんは、移住者のかたのお話を伺うと「ああ、○○さんは○年前くらいに静岡からいらっしゃったかたですね」と、移住者のかたについて詳しくお話しくださいました。移住する際も砺波での暮らしのスタート後も、きっと移住者を温かく迎え見守っていらっしゃるのだろうなと感じました。
砺波市への移住に関する情報・お問い合わせは
担当課 | 砺波市役所 市民生活課 となみ暮らし推進班 |
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住所 | 〒939-1398 富山県砺波市栄町7番3号 |
電話 | 0763-33-1172 |