兵庫県川西市で暮らす良さとは?移住のための仕事・住居・支援情報
この記事では、関西圏での移住を検討している人に向けて、兵庫県川西市の暮らしに役立つ情報を紹介します。
兵庫県の東南部に位置する川西市は利便性の良いまちとして知られ、市中心部から大阪までは電車・車ともに約30分でアクセスできます。
また、市内の全小中学校に「校内サポートルーム」を設置するなど、教育政策にも力を入れている地域なので、教育環境を重視する子育て世帯にもおすすめのまちです。
今回は川西市役所 市長公室・広報広聴課の籠谷さんにインタビュー取材させていただいた内容をもとに、川西市の特徴や魅力についてお伝えしていきます。
川西市の4つの特徴
南北に細長い地形をした川西市は、自然と人が共存するまちです。北部には緑が広がり、南部は市街地になっているので、移住すれば「心地よい暮らし」が実現できます。
2024年8月1日には市制施行70年を迎え、「楽しもう」「祝おう」「伝えよう」「繋げよう」という4つの柱をもとに、笑顔あふれるまちを次世代に繋げたいという思いを込めたテーマ「笑顔つづくミライへ。」を掲げ、新たなまちづくりに取り組まれています。
そんな川西市には、次のような特徴があります。
- アクセス良好、ワークショップやセミナーの開催、情報発信を行う交流拠点もある
- 自然と人が共存する「日本一の里山」がある
- 特産物の「いちじく」と「早生桃」を満喫できる
- 学校教育に力を入れ、新たな取り組みを積極的に導入している
ここからは、これらの特徴について詳しくご紹介します。
2024年にはさまざまな記念事業を行いますので、川西市での暮らしに興味がある方は、下見も兼ねてお越しください。
公式:川西市役所ホームページ(70周年イベントについて)
特徴1:アクセス良好、ワークショップやセミナーの開催、情報発信を行う交流拠点もある
大阪府に隣接する川西市は利便性の良いエリアとして知られ、市中心部から大阪の中心部へは電車・車ともに約30分でアクセスできます。
市中心部からは大阪国際空港(伊丹空港)へも電車で約30分、車で約15分で移動できるので、出張の多い方や旅行好きな方にとっても便利なエリアと言えるでしょう。
そんな川西市は地域活性化にも力を入れているまちで、地元住民で育てていく施設「まちなか交流拠点『マチノマ』」では、さまざまな取り組みが行われています。
「マチノマ」は中心市街地のにぎわいづくりの活動拠点として、活動する人の交流や情報発信を行う施設です。以下の5つのスペースで構成された空間で、日常的に地元住民によるワークショップや交流会などが開催されています。
- 交流スペース
- 展示・販売スペース(木箱ショップ)
- 情報コーナー
- キッズスペース(絵本棚)
- 事務スペース(スタッフスペース)
交流スペースでは、川西市のまちなかのにぎわいづくりを目的とした、セミナー、会議、イベント、ワークショップなどの活動もできるので、移住先で新しいことにチャレンジしたい人は活用してみてはいかがでしょうか。
その他、中心市街地エリアでは、駅前ピクニックマルシェやキッチンカーの出店なども実施されておりますので、興味のある方は、以下の公式サイトもチェックしてみてください。
公式:川西市中心市街地活性化協議会(まちなか交流拠点「マチノマ」)
特徴2:自然と人が共存する「日本一の里山」がある
川西市北部にある黒川地区は自然と人が共存する緑が豊かなエリアで、「日本一の里山」と言われており(※1)「にほんの里100選(※2)」にも選ばれています。
(※1)参考:川西市役所ホームページ
(※2)参考:(公財)森林文化協会(にほんの里100選)
「台場クヌギ」を使った「一庫炭(菊炭)」の生産のために、里山を継続して手入れされていたことが評価されました。
▲川西市で作られた「一庫炭(菊炭)」は茶席などの高級炭として重用されています
また、クヌギを切り出すことで生まれるパッチワーク状の景観も、黒川の里山が日本一と言われる理由の一つです。というのも、パッチワーク状の景観は里山に人が住んでいる証で、今では見られる地域が限られているからです。
▲パッチワーク状の里山は川西市の秋を代表する風景です
川西市では、そんな貴重な風景を目にすることができるので、特に紅葉シーズンに訪れてみたいものです。
ほかにも、2009年に兵庫県景観形成重要建造物に指定された「旧黒川小学校校舎(黒川里山センター南北棟)」や市立キャンプ場の「知明湖(ちみょうこ)キャンプ場」などもあるので、里山とあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
▲風情ある建物が目を惹く「旧黒川小学校校舎」
▲休日は家族で「知明湖キャンプ場」に行き、アウトドアを楽しんでみてはいかがでしょうか
公式:黒川里山センター
公式:知明湖(ちみょうこ)キャンプ場
特徴3:特産物の「いちじく」と「早生桃」を満喫できる
川西市では、市内で作られた野菜や果物が近隣都市の市場を中心に出荷されています。なかでも「いちじく」と「桃」は川西市の特産物として取り上げられ、県外の方にも人気です。
新鮮さが売りのいちじくは、川西の朝採り、完熟いちじくとして知られ「朝採りの恵み」と呼ばれています。完熟の一番美味しい状態で食べてもらうために、早朝に収穫をしたものはすぐさま市場へと出荷され、その日のうちに店頭に並べられます。
川西のいちじくを使ったタルトやワイン、ジャムなども販売されているので、見かけたときは食べてみてください。
▲川西産いちじくをふんだんに使ったタルトは、2023年度はタルトを製造・販売している店の大阪店と東京店で販売されていました。
▲川西産いちじくを100%使ったワイン(甘味果実酒)は本数限定で、市内の酒販店などで販売されています。
毎年8月には即売会もやっていますので、ぜひお越しください。
▲2018年に開催された即売会では、新鮮ないちじくが販売されました
また川西市南部では、通常7月頃にとれる桃よりも一月早く収穫できる「早生(わせ)桃」が栽培されています。
県内では川西市しか作っていない一品で、みずみずしく、すっきりとした甘さが特徴です。そのまま食べるのも良いですが、市内の洋菓子店ではゼリーなどのスイーツの材料としても使われているので、早生桃を使ったスイーツ巡りをするのも良いでしょう。
▲毎年6月の早生桃の即売会では、新鮮な桃をたくさん購入できます
このように、特産物の新鮮な果物が食べられる川西市は、移住先で美味しい食べ物を満喫したい方にとってはおすすめのまちです。
参考:川西市役所ホームページ(特産品について)
特徴4:学校教育に力を入れ、新たな取り組みを積極的に導入している
子どもたちが快適な学校生活を送ることができる環境を整えるため、川西市では以下の取り組みを行っています。
- 市立の全小中学校に「校内サポートルーム」を設置
- 小学校に「学年担任制」を段階的に導入
- 部活動の社会移行をスムーズに進め、子どもたちの自主的な活動を促進
- 川西市で初めて教育大綱を策定(策定のため、全中学校に市長と教育長などが訪問し、生徒と意見交流)
川西市では、不安や困り感を持つ子どもたちのために学習支援や生活支援を行う「校内サポートルーム」を市立の全小中学校に設置しています。
学校内の空きスペースに「くつろぎのスペース」や「学習のスペース」を作り、各校に配置された「校内サポートルーム支援員」が子どもたち一人ひとりに寄り添ったサポートを行います。
学ぶ選択肢や関わる人の選択肢が増え、安心して過ごせる空間があるということは、親子ともに安心できるのではないでしょうか。
参考:川西市役所ホームページ(校内サポートルームについて)
また、川西市の一部小学校では学年担任制を導入しています。これは、子どもたちを複数の教員が担当することで、それぞれの子どもたちの個性を尊重し、力を伸ばしていくことが目的です。
学年担任制では、授業を45分から40分に短縮するなど放課後に時間を確保し、児童交流の時間をつくるなど教育環境の充実を図っています。
中学校における部活動の社会移行では、教員に代わる専門的な指導ができる団体を積極的に募集し、子どもたちにとってこれまでの活動やそれ以上の取組が実現できるように工夫しています。
そして、川西市では教育大綱に掲げている「すべての子どもたちに充実した学び、育ちを」に向けて、子どもの人権を基本に据え、子どもたちが主人公となる学校教育をめざします。
「あって当たり前」のものを無くすことで、新しい教育のかたちを生み出す川西市は、子どもたちに寄り添った教育を希望する子育て世帯におすすめのまちと言えるでしょう。
参考:神戸新聞NEXT
川西市の暮らしに関する情報
それでは、川西市の暮らしに関するデータを見ていきましょう。
気候 | 8月:25.9℃ 1月:2.4℃ ※参考:気象庁ホームページ (川西市に観測地点がないため、近隣の大阪府能勢町のデータを掲載) |
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人口 | 153,907人(2024年1月末時点) |
病院 | 病院8、診療所128、歯科75(2024年1月末時点) |
学校 | 保育所:16、認定こども園:13、小規模保育事業所:7、幼稚園:9 小学校(休校中を除く):16、中学校:7 |
交通 | ・【鉄道】JR西日本(宝塚線)、阪急電鉄(宝塚線)、能勢電鉄(妙見線、日生線) ・【バス】阪急バス、伊丹市営バス |
近隣都市 | ・【兵庫県】宝塚市、猪名川町、伊丹市 ・【大阪府】池田市、箕面市、能勢町、豊能町 |
※人口以外の数字は2024年1月時点のものです
先述した通り、川西市は利便性の良いエリアで、駅周辺には百貨店やスーパー、医療機関や図書館が揃っているため、普段の生活には困りません。
保育施設の数も多く、2024年4月からは新たに「小規模保育事業所」が3施設開所予定、2025年4月には「保育所」と「幼保連携型認定こども園」がそれぞれ一カ所ずつ開設予定なので、子育て世帯にとっても暮らしやすいエリアと言えるでしょう。
おでかけスポットも多数あり、職員さんのお話では清和源氏発祥の地として有名な「多田神社」を訪れる方も多いとのこと。
▲多田神社には源満仲、源頼光、源頼信、源頼義、源義家の五公が祀られています
多田神社は、天禄元年(970年)に清和源氏の祖として多田の地に武士団を築いた源満仲公が、多田院として建立したのが始まりです。源満仲・頼光・頼信・頼義・義家の五公が祀られており、家運隆昌・勝運・厄除のご利益があるとされています。
川西市が清和源氏発祥の地であることを伝えるために多田神社周辺で開催されてきた市の一大イベント「源氏まつり」は、2022年から「清和源氏まつり」として会場を阪急・能勢電鉄川西能勢口駅周辺に移し、毎年4月に開催されています。
「清和源氏まつり」では、鎧・兜や時代衣装を身にまとった源氏ゆかりの武将や巴御前、常盤御前や静御前、少年少女武者などの懐古行列を観覧することができるので、歴史好きな方なら移住後の楽しみになるのではないでしょうか。
▲「清和源氏まつり」の懐古行列では、馬にまたがる巴御前の姿も見られます
「猪名川花火大会」は、毎年8月に川西市と大阪府池田市が合同で開催しています。猪名川河川敷から打ち上げられる、約4,000発の花火は川西市の夏の風物詩です。
▲「猪名川花火大会」では色とりどりの花火が夜空を彩ります
【仕事】就職サポートあり、大阪府で働いている人も多い
川西市の正社員求人を大手の求人情報サイトで検索したところ、3,869件の求人が見つかりました。また、車で30分程度の通勤圏(25km圏内)まで範囲を広げると、421,428件の求人情報がありました(2024年1月時点)。
※参考:求人情報の一例(川西市のみ)
※参考:求人情報の一例(川西市から25km圏内)
2023年12月時点の伊丹公共職業安定所管内(伊丹市、川西市、猪名川町)の求人では、「製造業」「建設業」「医療福祉」関係の求人が多いです。
※参考:ハローワーク伊丹の窓口にて配布している業務月報(2023年12月)
利便性が良いエリアなので大阪府に仕事へ行く人も多く、川西市から25km圏内では求人数が約109倍になるので、職業選択の幅も広がります。
また、市内には職業相談や紹介を無料で行っている「川西しごと・サポートセンター」があり、パソコン求人検索機を活用すれば、市内の求人情報を広くチェックできます。
施設内には面談やセミナー、面接会などを実施している「若者キャリアサポート川西」の相談窓口も併設されているので、川西市で転職活動する際に活用してみてはいかがでしょうか。
公式:川西市役所ホームページ(川西しごと・サポートセンター)
公式:若者キャリアサポート川西
【住まい】賃貸物件は充実、空き家物件の活用サポートもある
大手住宅情報サイトで川西市の賃貸物件を検索したところ、973件の物件が見つかりました(2024年1月時点)。
家賃相場は5.41万円、間取りは1K~3LDKまでさまざまなので、単身からファミリー層まで、それぞれのライフスタイルに合った物件を選ぶと良いでしょう。
川西市には市内の空き家を活用したい方に向けた「川西市空き家マッチング制度」があります。
空き家物件の希望条件を事前登録しておけば、該当物件が見つかり次第紹介してもらえる制度で、空き家物件に詳しいプロの業者「流通対策アドバイザー」が条件に合った空き家を提案してくれます。
詳細については、以下の公式サイトでご確認ください。
公式:川西市役所ホームページ(空き家マッチング制度について)
また川西市には、若年・子育て世帯などを対象とした「空き家活用リフォーム助成制度」があり、定められた条件をすべて満たせば、40~100万円の補助が受けられます。
川西市への移住で空き家の取得を検討されている方は、以下の公式サイトで受給条件をチェックしてみてください。
公式:川西市役所ホームページ(空き家活用リフォーム助成)
ほかにも、市内在住または市内在勤3年以上の人を対象とした「市営住宅」が18団地あり、年に数回入居希望者を募っています。
入居には所得制限などの条件もあるので、気になる方は下記の公式サイトで詳細をご確認ください。
公式:川西市役所ホームページ(市営住宅について)
川西市の移住に関するお問い合わせ
川西市への移住については、川西市役所までお問い合わせください。
担当課 | 企画財政部 政策創造課【2024年3月31日まで】 企画財政部 企画政策課【2024年4月1日以降】 |
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住所 | 〒666-8501 兵庫県川西市中央町12番1号 市役所4階 |
電話番号 | 072-740-1120 |
FAX | 072-740-1315 |
公式サイト | https://www.city.kawanishi.hyogo.jp/ |