【栃木県上三川町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、栃木県上三川町(かみのかわまち)の魅力を紹介していきます。
上三川町は、栃木県の南東部に位置する人口約31,000人の町です。町内全域が都市計画区域に指定され、市街地を中心として開発が進んでいますが、総面積の約半分が田園地帯というのどかな風景を持ち合わせています。
町の中央には新4号国道が通っており、県庁所在地宇都宮市の宇都宮環状道路には約10分でアクセスでき、北部からは北関東自動車道へもアクセスできます。西部にはJR東北新幹線と宇都宮線が町と並行するように走っています。
そんな上三川町での暮らしの特徴やその魅力について、総合政策係の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
栃木県上三川町の暮らし、3つの特徴
上三川町は、世界にORIGAMIを広めた作家・吉澤章(よしざわあきら)氏の出身地です。町では、1年に1回、「ORIGAMIフェスティバル」が開催されており、作品の展示やワークショップなどが開かれ、町外や県外からも多くの来場があり賑わいを見せます。
文化の面でも特色のある上三川町では、子育て支援や英語教育に力を入れ、一年を通じて旬の農作物を手に入れることもでき、誰にとっても住みよい町です。
そんな上三川町には以下のような特徴があります。
それではここから、上三川町の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:都会すぎず、田舎すぎない、ちょうど良い暮らしができる利便性
町の総面積の約47%を田畑が占める、のどかな景色を持つ上三川町ですが、北から南へと町の真ん中を国道4号線が縦貫し、北部には北関東自動車道へアクセスが可能な宇都宮上三川ICがあります。
北部の宇都宮市にある北関東最大級のショッピングモール「インターパーク」までは車で約10分、その先は宇都宮環状道路にアクセスできます。また、町の西部にあるJR石橋駅を使えば、電車でのアクセスも可能です。
地形はほぼ平坦な田園地帯であることから、ちょっと買い物に行く際の自転車移動なども楽な地域です。
また、「上三川町中心市街地まちなかウォーカブル推進事業」として、中心市街地の活性化と、歩いての移動もしやすいエリアの整備を進めています。
現在、道路の美装化や、駐車場の整備、エリア内にある公園の整備などを進めており、街中が回遊しやすいような環境を作り出すべく力を入れています。
公式:上三川町(都市再生整備計画(上三川町中心市街地まちなかウォーカブル推進事業))
都会過ぎず、田舎過ぎない利便性と立地を活かしながらも、住民が住みやすい町づくりを目指していることから、移住先でゆったりとした暮らしをしたいけれど、利便性は確保したいと考えている方にぴったりの町と言えます。
特徴2:誕生祝金制度・英語教育の推進など、子育てと教育に力を入れている
上三川町では、子育て世帯の支援にも力を入れています。
制度名 | 概要 |
---|---|
上三川町赤ちゃん誕生祝金制度 | 第3子以降、子ども1人につき20万円の誕生祝金を支給 |
児童医療費助成制度 | 0歳から18歳(最初の3月31日を迎えるまで)を対象とし、保険診療が適用された医療費の自己負担金を助成 |
乳幼児・児童のインフルエンザ予防接種の費用を助成 | 生後6ヶ月以上小学校6年生以下(年度内2回)、中学3年生、高校3年生相当(年度内1回)の子どもを対象に、インフルエンザ予防接種の費用を、上限2,000円(1回あたり)まで助成 |
上三川町子ども家庭総合支援拠点 | 妊産婦、18歳未満の子どもとその家庭を対象に、育児やしつけ、子育てや家庭内での悩みについて、来庁、電話、訪問または相談フォームで相談できる体制を整備している |
また、「上三川町子育て世代包括支援センターしらピヨ」を設置し、妊娠・出産・子育てについての相談や、子育て支援サービスの紹介などのサポートも行っています。
公式:上三川町(上三川町子育て世代包括支援センターしらピヨ)
さらに子育て支援センターでは、町の子育て支援拠点として子育て家庭の交流、遊びと遊び場の提供、子育てに関する相談・情報提供等を行っています。
教育の面では、英語の教育に特に力を入れています。保育所や幼稚園へALTを派遣することで幼少期から英語に触れる機会を作ったり、オーストラリアなどへの学生の海外派遣事業を実施したり、英語検定を受ける際の検定料を補助したりしています。
希望者がいれば、福島県天栄村にある語学研修施設の「ブリティッシュヒルズ」に派遣することなども考えているよ。日本にいながら英語に触れる機会を増やしていく予定だよ。
参考:ブリティッシュヒルズ
特徴3:一年を通じて旬の農作物を、お手頃価格で買うことができる
▲さまざまな農作物が並ぶ上三川町の直売所
上三川町は農業が盛んな地域です。年間を通じて、さまざまな農作物が育てられており旬の野菜や果物を手頃な価格で手に入れることができます。
- 1~6月:春トマト
- 2月:ニラ
- 4月:グリーンアスパラガス
- 5月:きゅうり
- 6月:スイートコーン
- 7月:たまねぎ
- 8月:モロヘイヤ
- 9月:ナス
- 9~6月:越冬トマト
- 10月:レタス
- 11月:ほうれん草
- 11~5月:いちご(とちあいか)
- 12月:春菊
▲赤々と育った上三川町のいちご
▲上三川町のトマトは「春トマト」と「越冬トマト」の2種類がある
上三川町には、「かみのかわ黒チャーハン」というアスパラやトマト、たまねぎなどの地元の野菜をふんだんに使用した地産地消のご当地グルメもあります。
▲黒い米と色とりどりの野菜がたっぷり入った黒チャーハン
上三川町に住めば、1年を通じて美味しい野菜や果物が食べられるのは間違いありません。
栃木県上三川町の暮らしに関する情報
▲上三川町の夏祭りでは鮮やかな花火が夜空を照らす
ここからは上三川町での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 | ・夏(8月):平均気温26.0℃ ・冬(1月):平均気温2.8℃ ※参考:気象庁ホームページ(宇都宮地点) |
---|---|
人口 | 31,006人(12,649世帯) ※2024年2月1日時点 |
病院 | 町内にはクリニックも含め25件の医療機関がある ※2024年2月時点 |
学校 | 保育園6園、認定こども園2園、保育施設3園、幼稚園1園、小学校7校、中学校3校、高校1校 ※2024年2月時点 |
交通 | 【高速道路】 ・北関東自動車道:宇都宮上三川インターチェンジ 【バス】 ・関東自動車:宇都宮市、下野市、真岡市と連絡のある4系統 ・広域連携バス:下野市、壬生町と連絡のある広域連携バス「ゆうがおバス」 【乗り合い交通】 ・デマンド交通:かみたん号 |
隣接自治体 | 宇都宮市、真岡市、下野市 |
大都市からのアクセス | 【宇都宮から】 ・車:宇都宮駅から町の中心部まで、約25分 ・バス:宇都宮駅西口から上三川車庫前まで、約40分 【さいたま市から】 ・車:茨城西部・宇都宮広域連絡道路を経由し、約1時間25分 【東京から】 ・車:茨城西部・宇都宮広域連絡道路を経由し、約1時間30分 |
上三川町内には、いくつかのスーパーがあり、一番閉店時間が遅いところで深夜0時まで営業しています。ドラッグストア、コンビニ、ホームセンター、100円ショップなどもあるため、生活に必要なものは全て町内で揃えることができると言って良いでしょう。
上三川町の西側に位置する壬生町(みぶまち)には会員制の大型スーパーや、北側に位置する宇都宮市には大型のショッピングモールなどもあり、いずれも車で10分から15分程度で行くことができます。
バスやデマンド交通も運行していますが、近隣自治体にも足が延ばしやすいため、車があった方が良いでしょう。町内北部に位置する宇都宮上三川ICから高速道路を使えば、近隣都市圏へのアクセスも容易です。
【仕事】隣接市を含めると選択肢は多い。新規就農への支援もある
大手求人サイトで「上三川町×正社員」で検索したところ、約490件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(町内から25km以内)で検索したところ、求人情報は約32,000件まで広がりました。※2024年2月時点
※参考:求人情報の一例(上三川町のみ)
※参考:求人情報の一例(上三川町から25km以内)
町内には自動車の工場があり、数千人規模の人たちが働いています。町内で働きたい方はここを選択肢の一つに入れるのも手です。
隣接する下野市、真岡市、宇都宮市まではいずれも車で20~30分ほどで行くことができる距離のため、町外に働き口を見つけて通勤する人も多いようです。新たに仕事を探す場合は、近隣市も含めて探すと選択肢には困らないでしょう。
移住者の中には新規就農をしたいという方もいるよ。パイプハウスなどの施設の導入や、露地野菜の生産拡大を目的とした機械導入に対する助成なども行っているから、気になる方は問い合わせてね。
参考:栃木県就農支援サイト「トチノ」(目的・エリア別支援制度 上三川町)
【住まい】賃貸物件あり。戸建てに住む場合は支援金を活用しよう
大手住宅情報サイトで上三川町の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約70件見つかりました。家賃平均は5.5~6.5万円で、広さは1LDK~2LDKの物件が多い傾向にあります。賃貸物件への居住を希望する場合、まずは大手住宅情報サイトで探すのが良いでしょう。
※2024年2月時点
参考:物件情報の一例
上三川町では住宅を新築、建売住宅を購入、または中古物件を取得した人に対して、「上三川町定住促進住宅取得支援金」を交付しています。交付期間は住宅の取得にかかわる固定資産税などが課税された初年度から3年間で、限度額は10万円です。
なお、中古物件の取得に関して、上三川町では空き家バンク制度を整備していますが、現段階では登録物件数が多くはないため、参考程度にチェックするのがおすすめです。
縁あって空き家バンク制度を利用することになり、リフォームが必要な場合は、「上三川町空き家バンクリフォーム補助金」を活用しましょう。工事費用の2分の1の金額、上限50万円の補助金が出る可能性があります。
【子育て】特色ある公園が点在。新たな子育て支援の拠点施設も建設中
▲水場に遊具に芝生と、のびのび過ごせる上三川町の公園
上三川町には、大小さまざまな公園が点在しています。遊具があったり、水遊びのできるちょっとした水場があったりと、植物や水の中の生物を観察できる池があったりと、公園ごとに特色があります。
いろいろな公園に出かけて、お気に入りのスポットを作るのも良いかもしれません。
公式:上三川町(公園の紹介)
▲夏になると、歓声と共に水場で生き生きと遊ぶ子どもたちの姿が見られる
また、総合保健福祉センター「上三川いきいきプラザ」にも大きな芝生広場があります。温水プールやダンススタジオ、音楽室などが揃った多目的施設であり、子どもから大人までが集う憩いの場として町民に親しまれています。
公式:上三川いきいきプラザ
現在、いきいきプラザの隣に「ORIGAMIプラザ」を施工中だよ。生涯学習・子育て支援の拠点施設になる予定で、全天候型の施設だから、雨の日でも遊べる場所になるよ。
栃木県上三川町に暮らす先輩移住者の声
実際に上三川町で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
- 隣の家との間隔があいているので、互いに音に気を遣わなくていいのがありがたい
- 自然が豊かで住みやすいのと同時に、東京などの都市部へも行きやすい町だと思う
- 引っ越してから庭があるところに住むようになり、庭でバーベキューができるようになった。自分たちで育てた野菜を食べられるのも魅力的
自然に囲まれ、広い敷地の家の中でのびのびと暮らしている様子が目に浮かぶようですね。
上三川町への移住に関するお問い合わせ
上三川町に興味を持った方は、まずは総合政策係に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
担当 | 企画課 総合政策係 |
---|---|
住所 | 〒329-0696 栃木県河内郡上三川町しらさぎ一丁目1番地 |
電話 | 0285-56-9118 |
公式サイト | https://www.town.kaminokawa.lg.jp/ |