北杜市への移住を考える方必見！自然・仕事・住まい・支援制度を詳しく解説

この記事では、地方移住を検討している方のために、山梨県北杜市の魅力をお伝えしていきます。

北杜市の魅力は、山梨県の中央に広がる甲府盆地の北西部に位置し、南アルプスや八ヶ岳などの日本有数の山岳景観が近くで楽しめること。

それに加えて北杜市は、「首都圏・中京圏へのアクセスの良さ」「充実した子育て支援制度」など"暮らしやすさ"も兼ね備えています。

そこで今回は、北杜市の豊かな自然環境や快適な暮らしに関わる生活情報について詳しくご紹介します。

北杜市の5つの魅力：移住前に知っておきたい特徴

• 「山紫水明（さんしすいめい）」を体現する豊かな自然が感じられる
• 日本百名山でもある八ヶ岳が近い
• 絶景のひまわり畑が楽しめるイベントあり
• 「子育てするなら北杜」をキャッチフレーズに子育てを応援
• テレワークに便利なコワーキングスペースあり

北杜市は、八ヶ岳をはじめとする豊かな自然を身近に感じることができます。また、充実した子育て支援制度やテレワーク環境の整備など、現代の生活ニーズに応える環境が整っているのが特徴です。自然と利便性のバランスが取れた暮らしを実現できる魅力的な地域といえるでしょう。

「山紫水明」の地：豊かな自然環境が魅力の北杜市

北杜市は「水と緑と太陽のまち」と呼ばれ、それぞれの要素に誇れるものがあります。自然の豊かさを肌で感じられる町です。

▼北杜市を象徴する3つの日本一の要素

• 水：ミネラルウォーターの生産量日本トップクラス
• 緑：国蝶オオムラサキの生息が日本一
• 太陽：日照時間が日本一

参考：北杜市の紹介｜山梨県北杜市公式サイト

北杜市では、日本名水百選にも選ばれた源流の豊かな天然水からミネラルウォーターが作られており、その生産量は日本トップクラスとなっています。

また北杜市は、年間平均日照時間が約2,500時間と日本の中でもとくに長いです。日本の平均日照時間が約2,000時間であることを考えると、北杜市には大地と太陽の恵みが豊富にあるということが分かります。

そんな北杜市は、お米やさくらんぼなどの農作物にも定評があります。特に周辺地域で栽培された「梨北米（りほくまい）」（武川米）は、平成20年度に"日本一おいしいお米"の称号を獲得した高品質なお米です。

北杜市は、ミネラルウォーターをはじめとする自然の恵みを身近に感じられる魅力的なまちです。

日本百名山・八ヶ岳：四季折々の絶景と豊富なアクティビティ

八ヶ岳は、長野県と山梨県にまたがる山々の総称です。四季折々の美しい景色を楽しめるだけでなく、温泉やアウトドアアクティビティなど、多様な楽しみ方ができる魅力的な場所です。

八ヶ岳の最高峰である「赤岳」は標高2,899mあり、東西南北に様々な登山コースが用意されています。登山者の体力や経験に合わせてルートを選ぶことができます。

約5〜6時間の登山を経て山頂に到達すると、季節ごとに異なる絶景が広がり、「苦労して登ってよかった」と思える感動的な景色が疲れを一気に吹き飛ばしてくれるでしょう。

八ヶ岳周辺には、有名な宿泊施設「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」があります。ここでは、贅沢な雰囲気の中で家族と共に日帰りアクティビティを存分に楽しむことができます。

星野リゾート内には温泉や室内プール、アスレチックなどの施設が充実しており、丸一日過ごしても飽きることのない、多彩な魅力に溢れたスポットとなっています。

広大なひまわり畑が主役の「明野サンフラワーフェス」

北杜市の明野町では、毎年夏の時期に「明野サンフラワーフェス」という約30万本ものひまわりが咲き誇る大規模なイベントが開催されます。

明野サンフラワーフェスでは、北杜市の豊かな太陽の恵みを受けた元気いっぱいのひまわりと、背景に広がる南アルプスや八ヶ岳、富士山との壮大な景色が楽しめ、訪れる人々を魅了します。

2022年度はメイン会場のみでの開催となりました。

メイン会場では、約30万本のハイブリットサンフラワーと約4千本のサンフィニティーというひまわりが植えられ、一斉に開花する様子は太陽の光を地上に映し出したかのような光景を作り出します。

イベント期間中は、地元の特産品を販売する店舗の出店や様々なパフォーマンスも行われるため、家族連れでも楽しめる内容となっています。

充実の子育て環境：支援制度と子育てに適した自然豊かな環境

北杜市では、豊かな自然環境の中でのびのびと子育てができるよう、様々な助成金や支援住宅の提供に力を入れています。

例えば「北杜市子育て世代マイホーム補助金」は、住宅の新築や購入、リフォームの支援、さらに住宅ローン利子の補給を行い、数十万円から最大150万円を助成します。これにより、「移住後に理想的なマイホームを持ちたい！」という方々の夢の実現をサポートしています。

また、北杜市では定住促進のため、"北杜市営子育て支援住宅"も提供しています。これは、面積や設備など、全てが子育てしやすい環境に整備された「市営住宅」です。

支援住宅にはどのような設備が整っているのか、簡単にご紹介します。

▼市営住宅の設備

構造	鉄筋コンクリート
流し台	あり
トイレ	洋式水洗あり
キッチン	IH
エアコン	なし
お風呂	ユニットバス

エアコンや照明器具、カーテンなどは備え付けられていませんが、「ミキハウス子育て総研株式会社」が実施している「子育てにやさしい住まいと環境」の認定を受けており、子育てに適した仕様・面積・設備が整っています。

入居には一定の要件を満たし、審査に通過する必要がありますが、ご家族での移住を検討している方には、ぜひ積極的に活用を検討していただきたい施設です。

子育て支援施設についての詳細は、北杜市公式ホームページでご確認いただけます。

>>北杜市営子育て支援住宅について

テレワーク環境も充実：利便性の高いコワーキングスペース

北杜市では、「仕事がリモートになったから移住したい」という方に便利なコワーキングスペースが続々とオープンしています。

どこも駅から近くてアクセスしやすい好立地。移住とテレワークを検討中なら、これらの施設を便利に活用できますよ。

では、北杜市のコワーキングスペースについてご紹介します。

▼長坂コミュニティ・ステーションコワーキングスペース（2022年5月10日オープン）

設備	コーヒーメーカー（消耗品）、冷蔵庫、電子レンジ、ホワイトボードなど
料金	1時間550円 オンライン会議用の個室は2時間1,100円（別途追加）
特徴	駅チカで同じ施設の中に図書館があり、商店街にも近い

北杜市の「JR長坂駅」から徒歩圏内！中央自動車道を利用すれば都心へも2時間でアクセスできる好立地が魅力です。

▼道の駅こぶちさわサテライトオフィス（2022年5月9日オープン）※現在満室

設備	複合機など
料金	1室33,000円/月
特徴	周辺にアウトレットや宿泊施設、温泉、乗馬クラブあり

八ヶ岳高原の観光拠点「道の駅こぶちざわ」の2階にオープン！自然豊かな環境で仕事ができ、新鮮なアイデア創出の可能性を広げてくれます。

▼Hope巣 コ・クリエーション小淵沢（2022年4月1日オープン）

設備	小型冷蔵庫、USBコンセント（2口）
料金	44,000円〜/月
特徴	商店街が近い、防音通信室あり

北杜市内のJR小淵沢駅より徒歩3分！落ち着いたアットホームな雰囲気で、共有ラウンジでは入居者同士のつながりも生まれやすいです。

このように、北杜市では個室ブースや会議室を備え、周辺施設も魅力的なコワーキングスペースが続々オープンしています。リモートワークをきっかけに、充実した移住ライフの実現が近づくかもしれません。

北杜市の暮らし：気候・教育・医療・アクセスなど生活情報

気候	年間平均気温約12.1℃ 年間日照時間約2,500時間
人口	44,053人(令和2年国勢調査より)
教育機関	短大1 高校4 市立中学校9 公立小学校9 特別支援学校3（うち国立1） 専門学校3（ビジネス・調理など）
医療施設	市立病院：2 市立診療所：2 そのほか民間の診療所、歯科医院、助産院あり
近隣都市	甲府市、韮崎市、南アルプス市、甲斐市 長野県：茅野市、伊那市、南佐久郡川上村など
大都市へのアクセス	東京：車→有料道路で約1時間50分、電車→約2時間30分 名古屋：車→有料道路で約3時間30分、電車→東京経由で約4時間35分 大阪：車→有料道路で約5時間30分、電車→東京経由で約5時間
スーパー・コンビニなど	市内に商店街、スーパー、コンビニ、ホームセンター、アウトレットモールあり

北杜市は、年間平均気温が12.1℃と比較的温暖な地域です。近隣への交通アクセスも良好で、多くの街へ1時間以内で移動できるため、移住後の生活で不便を感じにくいでしょう。

特に近隣都市の甲府市や韮崎市へは、車でも電車でも30分程度で行けるため、アクセスが非常に便利です。

市内には大型ショッピングセンターはありませんが、各所にコンビニやスーパー、ドラッグストアが点在しています。日常生活に必要な買い物のほとんどを市内で済ませることができるでしょう。

首都圏・中京圏へのアクセス：車と電車での所要時間

北杜市は、近隣だけでなく大都市へのアクセスも便利な特徴があります。

以下に北杜市から主要大都市へのアクセスルートと所要時間をまとめました。頻繁に出張する必要がある方は、ぜひ参考にしてください。

▼北杜市から東名阪へのアクセスルートと時間

北杜市→東京	車→中央自動車道を使って約2時間 電車→2時間半〜3時間
北杜市→名古屋	車→中央自動車道を使って約3時間 電車→2時間半〜3時間
北杜市→大阪	車→有料道路を使って約5時間 電車→4時間半〜5時間

最もアクセスしやすいのは首都圏です。例えば北杜市から東京駅へ行く場合、車なら「中央自動車道」を使って約2時間で到着できるため、比較的便利と言えます。

名古屋へのアクセスも、車で約3時間で到着可能なので、中央自動車道の利便性が高いことがわかります。

大阪は北杜市から最も遠いため時間はかかりますが、電車なら片道2万円以内でアクセスできるため、極端に不便というわけではありません。

そのため、移住後も仕事などで頻繁に東京へ出張する必要がある場合でも、大きな支障は感じにくいでしょう。

北杜市の仕事事情：求人情報と農業支援制度

大手求人サイト調べでは、北杜市の求人は2,000件以上あります。業種も以下のように多様な選択肢があります。

• レストランの調理スタッフ
• ワインの仕込みスタッフ
• 倉庫内の作業スタッフ
• セールスドライバー
• 品出しスタッフ

市街地に飲食店が集中していることもあり、北杜市内ではサービス業の応募が多い傾向にあります。

八ヶ岳周辺のお店での求人募集もあるため、北杜市の大自然に囲まれながら新しい環境で働くという魅力的な選択肢もあります。

移住者の多くは「リモートワークで今の仕事を続ける」傾向にありますが、現地で新しい仕事を探す場合は、上記の情報を参考にしてみてください。

北杜市内の求人情報は、ハローワークと連携している「ほくとハッピーワーク」で発信されています。最新の求人情報は以下のページで確認できます。

>>北杜市「ほくとハッピーワーク」ページ

移住後の農業を始めたい方向け（担い手農業育成助成金）

北杜市では「移住後に農業を始めたい」と考えている方のために「担い手農業育成助成金制度」を設けています。

この制度は主にこれから農業を担っていく意欲がある方を対象にしており、助成金の額は「北杜市農業委員会が定める標準小作料の2分の1以内」となっています。

助成要件については、認定農業者で今後5年以上農業を継続する方などが該当します。新しい分野にチャレンジしたいと考えている方にとって、便利に活用できる制度といえるでしょう。

担い手農業育成助成金について、より詳細な要件を知りたい方は、北杜市の公式ホームページをご覧ください。

>>担い手農業者育成補助金について

北杜市の住まい事情：賃貸・空き家情報と支援制度

大手住まい情報サイトの調査によると、北杜市内には賃貸物件が約30件、空き家が10件程度あります。このため、住まい探しに大きな困難はないでしょう。

また「移住後に空き家を購入してリフォームしたい！」と考えている方には、北杜市の空き家バンク制度の活用をおすすめします。

空き家の中には補修が必要な物件もありますが、北杜市では補修費用の補助制度も用意されています。

北杜市の公式ホームページでは、空き家の立地や詳細情報を確認できます。移住後に空き家に住むことを検討している方は、ぜひこちらを参考にしてください。

>>北杜市の空き家バンク

空き家購入を考えている方向け（リフォーム費等補助金）

移住する際に空き家に住みたいと考えている方は、リフォーム費等補助金を活用できます。この制度では空き家バンクに登録されている物件のリフォームや、家財処分にかかる費用の一部を補助してもらえます。

具体的な補助金額について、以下の表で説明します。

▼リフォーム費等補助金の金額

家財処分/リフォーム	所有者	上限150万円
家財処分	借受者・購入者	上限50万円
リフォーム	借受者・購入者	上限100万円

一般的に、空き家のリフォームにかかる費用は150万円〜500万円程度とされています。

このリフォーム費用補助金制度を活用すれば、物件の状態によってはリフォーム費用の大部分を補助してもらえる可能性があります。

そのため、移住後に空き家を購入してリノベーションする予定の方にとっては、非常に魅力的な制度と言えるでしょう。

北杜市移住者の声：移住のきっかけから暮らしの実態まで

ここからは、北杜市に移住した方々の実際の生活体験をご紹介します。

多くの移住者は自然豊かな環境を求めて北杜市を選びました。実際に住んでみると、都会生活で感じていたストレスから解放されたという声が多く聞かれます。

しかし、新しい環境での生活には課題もあるようです。以下では、北杜市での暮らしの良い点と課題について、具体的にお伝えしていきます。

移住のきっかけ：自然環境や子育て環境への憧れ

• ロッククライミングの聖地として北杜市が気になったから
• 農業をやるために自然豊かな土地へ移住したかったから
• 子育て環境として良いのではと感じたから

北杜市に移住したきっかけの多くは、自然豊かな土地に魅力を感じたことです。

北杜市は日本屈指の山である八ヶ岳が近く、土地も広いため、「都会では味わえない自然」を求めて人が集まってきているようです。

また、「子供と一緒にのびのびと暮らせそう」と感じた方も多く、北杜市の自然環境が子育て世代にも注目されています。広々とした空間や清浄な空気、豊かな緑など、北杜市の自然には多くの人を魅了する要素がたくさんあると言えるでしょう。

移住後の感想：ストレス軽減と自然との共生

• 仕事も自然に囲まれてできるので、健全な環境だと感じた
• 都会で感じていたストレスがなくなった
• おおらかに子育てができるようになった

実際北杜市に移住してみたら、都会で感じていたストレスがなくなり、子供と一緒にのびのびと生活できていると感じている方は多いようです。

また、北杜市で仕事をしていて、食べ物や自然の大切さが実感できたと感じている方もいます。

例えば、移住後に初めて体験した薪ストーブ。移住後に初めて薪ストーブの火を見たり、薪を割ったりすることで、自分はもちろん子どもも都会ではなかなか経験できない貴重な体験ができているようです。

このように北杜市は、都会では感じづらかった自然や命のありがたみを五感で感じられ、大人から子どもまで多くを学べる町と言えるでしょう。

移住後の課題：医療機関の少なさと農業の難しさ

• 病院の数が少なくて待ち時間が長くなってしまった
• 農業を始めたが失敗してしまったことがある

結論として、北杜市に移住して大きな困難はあまりないようです。ただし、「病院が少ないので待ち時間が長い」という意見はよく聞かれます。

特に家族で移住してきた方の中には、子供を緊急時にすぐ診てもらいたい場合に、病院の待ち時間が長いのが課題だと感じている方もいます。

しかし、北杜市には子供の医療費が無料になる制度があり、小児科の先生も丁寧に相談に乗ってくれるため、待ち時間の問題はそれほど大きなデメリットとは捉えられていないようです。

さらに、北杜市は台風の直撃が少なく、地震も少ない地域であるため、安心して暮らせるというメリットの方が大きいと感じている方も多くいます。

農業を始めて失敗した経験がある方もいますが、地域の人々が助けてくれる環境があるため、適切なサポートを受けることで解決できる問題だと言えます。

北杜市に移住するステップ（移住お試し住宅あり）

北杜市では、お試し移住体験ができ「とりあえず住んでみよう」という試みができます。実際に北杜市に住んでみれば、本当に自分の理想の暮らしが実現できるかどうかも判断しやすくなり、移住に向けた具体的な準備ができます。

それでは、お試し移住体験で提供されている物件についてご紹介します。

▼お試し住宅に関する情報

対象者	北杜市への移住を希望している方
使用料	無料（光熱費含む）
期間	2泊3日以上7泊8日以内
設備	冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器、エアコン、テレビ、フリーWi-Fi、駐車場（1台）
注意点	寝具と食器類は用意なし。ゴミは持ち帰り

お試し住宅は基本的に無料で借りることができ、市外に住んでいる方で北杜市への移住希望があれば応募できます。

家具もある程度そろっていてWi-Fiも利用可能なため、北杜市での実際の暮らしを体験しやすい環境が整っています。

お試し移住は、受付窓口に申請をして許可をもらってからスタートとなります。申請時には、北杜市でどう過ごすか計画書の提出も必要です。移住体験を希望される方は、事前に具体的な計画を立てておきましょう。

申請に関する窓口は以下の通りです。ご興味のある方はお気軽にご相談ください。

▼お問合せ先

使用申請について→北杜市役所　住宅課　TEL 0551-42-1362

移住相談について→北杜市役所　ふるさと納税課　TEL 0551-42-1324

▼北杜市の移住相談窓口はこちら

担当課	北杜市 ふるさと納税課 シティプロモーション担当
住所	〒408-0188 山梨県北杜市須玉町大豆生田961-1
電話番号	TEL.0551-42-1324 FAX.0551-42-1127
対応時間	月～金曜日（土曜日は事前予約で対応） 午前8時30分～午後5時15分 （祝日、12月29日～1月3日を除く）
公式サイト	https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/teijyu_ijyu/