【加西市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|縁結び大学
この記事では地方への移住を検討している方に向けて、兵庫県加西市(かさいし)で生活する魅力を紹介します。
兵庫県の南部に位置する加西市は瀬戸内式気候に属し、温暖で過ごしやすい地域です。山や川を身近に感じられる自然豊かなロケーションながら、中心部には大型のショッピングモールやスーパーマーケット、コンビニなどが充実しています。
また、加西市は子育て世帯や新婚世帯に向けた生活支援に力を入れており、とくに子育て支援は経済面と併せて悩みやストレスにも配慮した「かゆい所に手が届く」内容になっています。子育て中の方、将来的に結婚・子育てを希望している方におすすめの移住先ですよ。
今回は、加西市役所・きてみて住んで課の上月さんから教えていただいた内容をもとに、加西市の特徴や仕事、住まいといった移住に役立つ情報をたっぷりとお届けします。
加西市の暮らし・3つの特徴
播磨平野の中央部に位置する加西市は、自然の豊かさと利便性を兼ね備えた地域です。広大な自然環境に魅力を感じ、大阪府や兵庫県から移住される方も多いそうです。
そんな加西市への移住は、とくに以下のような方に向いています。
- できるだけ多くの子育て支援を受けたい
- 自宅で子どもを見ながら仕事をすることが多い
- アウトドアが好き
- 交通の便や施設の充実度も大切だと思っている
- 農業をしながらスローライフを送りたい
上記の方におすすめだといえる理由を、加西市がもつ3つの特徴をもとにして解説します。
特徴1:所得制限なし!全国トップクラスの子育て支援で家計をサポート
国が地方自治体経由で行う児童手当等は、所得による制限が設けられているのが一般的なため、所得制限があるために子育て支援を受けられずにいる方もいらっしゃいます。
加西市では子育て世代にやさしいまちを目指し、所得制限を設けず、2022年度から「ただのまち加西」として、以下のような「5つの無料化」をはじめとした、全国でもトップクラスの各種子育て支援を実施しています。
▲「子育てにやさしいまち」を目指す加西市ならではの充実した支援
保育料の無料化は、例えば1歳~2歳までの2年間(24ヶ月)、月々4万円の保育料で預けた場合は96万円かかりますが、加西市であればその費用は“ただ”です。
給食や医療費、オムツ等の無料化も併せれば子育てにかかる経済的負担は更に軽減されます。軽減された分、将来のための貯蓄や旅行、食事など、日々の生活のゆとりや楽しみに繋がります。
また、病児病後児保育の無料化は、子どもが病気で学校に通えず、保護者が自宅で看護できない場合に、クリニック併設の保育室で一時的に無料で預かる制度です。全国でも大変珍しく、共働きの家庭等の応援に繋がり、とても好評です。
その他にも子育て世代が生活しやすい支援が充実しているので、これから育児を考えている新婚のご夫婦にもおすすめの移住先です。詳しい支援の内容は公式サイトにまとめられているので、お子さんがいる方はもちろん、将来的に子育てを希望している方もぜひご覧ください。
特徴2:子育て世帯にうれしい施設・レジャースポットが充実
加西市には子どもを連れて遊びに行ける室内施設や公園などがそろっているので、天候によってお出かけ先を変えて楽しむことができます。
子どもを預けてテレワークもできる「アスも」は雨の日にもおすすめ
2022年4月、加西市に誕生した「アスも」内には、子どもと思う存分遊べるキッズスペースがあります。写真からもすべり台、トンネルなど、子どもの興味をひくような遊具がそろっていることが分かりますね。
中に入って遊べる大型の遊具やボールプールもあるので、悪天候で外遊びができないときのストレス発散にもぴったりのスポットです。
▲中に入って遊べる大型の遊具は活発なお子さんにもぴったり
▲海のような色合いのボールプール
さらに「アスも」では、子どもを預けてテレワークができる場所も設けられています。
▲仕事に集中できるカウンター席もあります
おしゃれなカフェのような空間のスペースには、カウンターのほかに複数で座れるソファ席もあります。1人で仕事をするのはもちろん、コミュニケーションを取りながら仕事を進める場として活用するのもおすすめです。
外遊びができるスポットもたくさん
▲ねひめの森は子どもたちに人気のスポット。くねくねしたすべり台に子どもたちも大喜び♪
加西市には、天気のいい日に親子や夫婦ででかけられるアウトドアスポットも充実しています。子どもの興味をかりたてるユニークな遊具がそろう「ねひめの森」は、散歩がてら親子で出かけられる公園です。
階段やはしごを昇ったり、つり橋のようなネットを渡ったりと、体を動かして遊べるので活発なお子さんでもきっと満足できると思います。
そのほかにも、加西市内には季節の変化を感じられる自然豊かなスポットが点在しています。
▲丸山総合公園は春になると美しい桜が咲き香る
▲風車のある兵庫県立のフラワーセンター。色鮮やかな花に囲まれてリラックスタイムを満喫できそう
▲古法華自然公園ではテントを並べてキャンプができる
写真からも分かるように春には花見、夏にはキャンプと、季節ごとのレジャーを堪能できるので、アウトドア好きの方は要注目です。
もちろん加西アルプス(善防山・笠松山)で登山をしたり、法華山一乗寺まで紅葉を見に出かけたりする方法もあります。自然の美しさを堪能できる施設が充実している加西市は、子どもが大きくなってからも充実した休日が過ごせそうですね。
▲家族やカップルで本格的な登山を体験できる加西アルプス
▲法華山一乗寺の近くは、秋の紅葉シーズンに訪れても趣がある
特徴3:自然の豊かさと便利さを兼ね備えた地域
加西市には自然あふれるエリアと、生活に必要な店や公共施設、銀行、病院などが集まっているエリアがあります。エリアによって環境が異なるので、希望する生活スタイルに合わせて住む場所を決められます。
例えば自然が豊かな北部・南部の地域は農業が盛んなので、自給自足の生活を希望している方におすすめです。
一方で北条町駅がある中心部には商業施設などが集まっているため、ある程度の利便性を重視する方はもちろん、移住後に起業したい方にも向いています。
加西市の暮らしに関する情報
移住をするうえで気になるのは、気候や施設の充実度といった生活情報ではないでしょうか。ここからは加西市の気候や施設の数、地域のイベントなどの生活に即した情報をお届けします。
まずは、加西市のデータをまとめた下の一覧表をご覧ください。
気候 | 8月:平均気温27.4℃ 1月:平均気温3.6℃ ※参考:気象庁ホームページ※加西市内に観測地点が無いため、福崎地点の情報を参照 |
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人口 | 人口:42,222人(18,309世帯) (2023年1月31日現在) |
病院 | 病院・クリニック:28件 歯科:19件 |
学校 | 認定こども園:公立4園、私立7園 小規模保育所:2園 特別支援学校:1校 小学校:11校 中学校:4校 高等学校:2校 |
祭事・イベント | ・北条節句まつり ・加西サイサイまつり ・田遊び ・鬼会 |
食べ物 | ・トマトや米、ぶどう、苺など |
交通 | 【鉄道】 北条鉄道:網引駅・田原駅・法華口駅・播磨下里駅・長駅・播磨横田駅・北条町駅 中心となる駅:北条町駅 【路線バス】 ・神姫バス ・加西市コミュニティバス KASAIねっぴ~号 ・はっぴーバス ・うにバス 【高速バス】 ・中国ハイウェイバス(大阪まで約1時間30分) ・ウエスト神姫高速バス(神戸まで約1時間10分) 【高速道路】 加西IC(中国縦貫自動車道):市街地まで約5分 加古川北IC(山陽自動車道):市街地まで約10分 |
娯楽 | 【名所】 ・兵庫県立フラワーセンター ・玉丘史跡公園 ・古法華自然公園 ・丸山総合公園 ・青野運動公苑 ・いこいの村はりま ・soraかさい 【旧跡】 ・鶉野飛行場跡 【社寺】 ・一乗寺 ・酒見寺 ・奥山寺 ・普光寺 ・東光寺 ・住吉神社 ・大日寺 |
近隣都市 | 姫路市 加古川市 小野市 西脇市 加東市 多可町 市川町 福崎町 |
加西市は基本的に雪は降らず、年間を通して気候が穏やかな地域です。高速バスを使うと神戸まで約1時間10分ほど、大阪まで1時間30分ほどで行けます。市内には高速道路のICもあるので、車を使うと大阪まで1時間ほど、兵庫県の姫路市なら30分ほどで到着することが可能です。
加西市内には北条鉄道が走っており、メインの「北条町駅」を含めると7つの駅が点在しています。加西市の南部にある網引駅から終点の北条町駅までは、鉄道で15分ほどで移動できますよ。
▲緑豊かな田園地帯を通る北条鉄道。車内から風景を眺めるだけでも癒やされそう
北条町駅の周辺にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店、銀行などが建ち並んでいます。さらに車で5分ほどの場所に市立の総合病院もあるので、日常的な用事は加西市内で済ませられそうですね。
ただ、映画館やボウリング場、百貨店といった施設を利用する場合には姫路市や加古川市、神戸市への移動が必要です。
電車以外に路線バスや高速バスなども走っていますが、都市部に比べると本数は多いとはいえません。より快適な生活を希望する方には、車の利用がおすすめです。
仕事:市内の求人数豊富!支援を利用して農家を始める方法も
大手求人情報サイトで加西市の正社員募集を検索したところ、約3,800件の求人が見つかりました。
参考:求人情報の一例
加西市内にはパナソニックとトヨタの関連企業「プライム プラネット エナジー&ソリューションズ」があり、製造業の求人もたくさんあります。業種を選ばなければ、加西市内でも仕事が見つかりそうですね。
また、東京23区に住んでいて加西市への移住を検討している方には、「ひょうごで働こう!マッチングサイト」の活用もおすすめです。
東京23区に住んでいる方が加西市への移住を機にマッチングサイトに掲載されている企業に就業すると、単身で60万円、2人以上の世帯だと100万円の支援が受けられる場合があります。支援を受ける条件や申請方法などは公式サイトに記載されているので、興味のある方はぜひご確認ください。
移住者のなかには近隣の姫路市や加古川市まで通勤する方や、大阪方面のテレワークができる企業を選んで働いている方もいるそうです。
さらに加西市では新しく農業を始める方の支援も行っているので、農家を始める方法もあります。ぶどうの栽培が多く、トマトや苺なども人気があるそうです。興味のある方は、公式サイトで詳しい農業支援の情報をご確認ください。
住まい:賃貸物件・空家バンクあり♪経済的な支援もチェック
大手住宅情報サイトで加西市の賃貸物件を探してみると、550件ほどのアパート・マンションがヒットしました。加西市の間取りごとの家賃相場は、以下の通りです。
ワンルーム・1K・1DK | 約41,000円 |
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1LDK・2K・2DK | 約58,000円 |
2LDK・3K・3DK | 約61,000円 |
3LDK・4K・4DK | 約77,000円 |
参考:賃貸物件情報の一覧
さらに加西市では新婚の夫婦を対象に家賃の一部を補助する支援を実施しています。条件を満たすと、毎月12,000円を限度に最長で3年間補助が受けられます。
結婚を機に加西市への移住を考えている方は、補助を受けながら生活を体験し、子どもが生まれてからマイホームを購入するのもおすすめです。オンラインでの申請も可能なので、興味のある方はお時間のあるときにチェックしてみましょう。
空家バンクは購入が人気
賃貸物件のほかに、加西市が運営する空家バンクから住宅を探す方法もあります。空家バンクの利用状況は、以下の通りです。
契約数 | 料金 | |
---|---|---|
売買 | 25件 | 約593万円 |
賃貸 | 1件 | 6万5,000円 |
2020年ごろから空き家バンクの住宅の購入者が増え、毎年25件〜30件ほど契約が成立しているそうです。
なお、空き家を購入してリフォームをすると、加西市から50万円の補助を受けられる場合があります。改修の補助を受けられる対象の空き家や申し込みの条件などは、公式サイトでご確認ください。
もちろん、空き家バンクは賃貸での利用もできるので、「空家の住み心地を確認したい」という方は賃貸から購入へと段階を追って進められます。賃貸の中古住宅も家賃補助の対象になるので、新婚のご夫婦やこれから結婚を予定されている方にもおすすめです。
加西市に移住した人の感想
加西市に移住した方々からは、どのような感想が寄せられているのでしょうか?加西市の実情を映し出しているともいえる移住者たちの感想を、まとめてご紹介します。
- 高速道路が通っているので、神戸へも車を使って1時間ほどで行ける
- 忙しいときには隣に住んでいる方が子どもたちの面倒を見てくれる。地域で子育てをする風土があり、困ったときには助け合える。
- 北条町駅の近くにスーパーや図書館、銀行が集まっていて、快適に生活できる
移住者たちの声からも、助け合って生活する住民の様子や日常生活に困らないほどの利便性がうかがえます。中心部にある北条町駅前には大型のショッピングモールや家電量販店もあるので、休日に家族で立ち寄って食事や買い物をするのも楽しそうですね。
加西市への移住に役立つ情報
▲色鮮やかな気球が青い空によく映える
加西市の充実した支援制度や暮らしの特徴を知り、ますます移住への興味を強めた方もいるのではないでしょうか。
ここからは、加西市への移住に興味がある方へ向けたイベント・補助などの情報をまとめて紹介します。
移住者からも話が聞ける「移住相談・体験ツアー」
加西市では、移住に関する相談業務を「一般社団法人 ユニテ」へ委託しています。 ユニテでは移住相談のほかに、体験ツアーやワークショップなどを企画して加西市への移住をサポートしているそうです。
ユニテの公式Instagramでは、加西市に移住した方が経営している農園「よしよし畑」を会場にしたイベントやアウトドアイベントのチラシもアップされていました。移住相談の案内も見られるので、興味のある方はユニテの公式Instagramをチェックしてみてくださいね!
移住の下見にも利用できる「お試し滞在補助制度」
移住後のギャップを減らすためにも、実際に加西市へ行って環境が合うかを確認することは大切です。ただ、日帰りでは移動が難しい遠方地域に住んでいる方は、交通費に加えて宿泊費を負担するのは大変なことでしょう。
そのような移住者の悩みを解消するべく、加西市では「お試し滞在補助制度」を実施しています。具体的には1泊あたり5,000円を限度として、宿泊施設の利用代金を補助してもらえます。
同行者は3名ほど、5泊まで対象なので、時間をかけて移住後の住宅を探したり、加西市内の施設を回ったりと有意義な時間を過ごせそうですね。詳しい支援の情報は、公式サイトをご確認ください。
11月から4月ごろまでは、加西市の空に気球が浮かびます!春はお祭りもあるので、観光を兼ねてお越しいただくなら春がおすすめです。
▲色鮮やかな気球は写真映えもバッチリ♪土日は気球を見かけるチャンスも多いそう
加西市への移住・定住に関するお問い合わせ
移住に関する問い合わせには、加西市から委託を受けた「一般社団法人 ユニテ」が対応しています。加西市の移住に興味がある方は、問い合わせフォームからワンストップ窓口のユニテに連絡してみてくださいね。
担当 | 一般社団法人ユニテ |
---|---|
電話番号 | 050-3138-1849 |
対応時間 | 火曜日・木曜日:12:00〜18:00 土曜日:10:00〜16:00 |
公式サイト | https://nanihaji-kasai.jp/about |