ロシアのベラルーシ戦術核配備計画「危険で無責任」=NATO
[キーウ 26日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)は26日、ベラルーシへの戦術核配備計画を明らかにしたロシアのプーチン大統領を「危険で無責任」と非難した。
プーチン氏は25日、同計画でベラルーシと合意したと発表。この動きを米国が欧州に戦術核兵器を配備していることになぞらえ、核不拡散条約に違反しないと主張した。
ウクライナはこれを受けて国連安全保障理事会の開催を要請した。
NATOのオアナ・ルンゲスク報道官はロイターの取材に対し、核不拡散条約に違反しないというプーチン氏の主張や米兵器の国外配備に関する見解は的外れだと指摘。
「NATOの核共有に関するロシアの言及は全く誤解を招くものだ。NATOの同盟国は国際公約を完全に尊重して行動している」とする一方、「ロシアは一貫して軍備管理に関する約束を破ってきた」と述べた。
ウクライナ国家安全保障・国防会議のダニロフ書記はロシアの計画について、ベラルーシの不安定化にもつながるとし、同国がロシアの「人質」にされたと述べた。
ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は「(プーチン氏は戦争に)負けるのを恐れていることを認め、戦術で脅すことしかできないでいる」とツイッターに投稿した。
ルンゲスク報道官は、ロシアの核戦略にはNATOの核戦略調整につながるような変化は見られないとの認識を示した。米国も同様の見解を示している。
ただ、専門家はロシアがこれまで、米国とは異なり国外に核兵器を配備していないと自負してきたことから、この動きは重大な意味を持つと指摘する。
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