ブログ:AI旋風に乗る中国セックスドール

ブログ:AI旋風に乗る中国セックスドール
 7月26日、人工知能(AI)大国を目指す中国が、生活のあらゆる側面に同技術を組み込もうとする中、一部の起業家はそれを新たな分野、セックスドールに活用しようとしている。写真は、広東省にある工場でセックスドールを組み立てる作業員。11日撮影(2018年 ロイター/Aly Song)
[中山(中国広東省) 26日 ロイター] - 人工知能(AI)大国を目指す中国が、生活のあらゆる側面に同技術を組み込もうとする中、一部の起業家はそれを新たな分野に活用しようとしている。
セックスドールだ。
広東省南東部に拠点を置くセックスドール製造大手、WMドールは2016年、AI搭載のセックスドールを発売。簡単な会話のほか、目や腕、胴体を動かせる機能を備えており、身長やヘアスタイル、目の色など、容姿のさまざまなオプションから人形のカスタマイズもできる。
人形のAI機能はまだ非常に基本的なものに限られている。質問には答えられるが、長い会話はできない。中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)のデータベースにつながれ、そこから会話のボキャブラリーを選択する。
こうした機能の向上は難しい、とWMドールは認める。専門家がアダルトグッズのAI技術開発にあまり関心がないことがその一因だという。
「もちろん、自社のAIドールがそこまで人間らしくなるとは思っていない。しょせん、われわれはアダルトグッズを製造しているのだから」と、WMドールの製品開発責任者Liu Ding氏は言う。「それでも、手足がもっと自然に動かせるといったような、より進化したテクノロジーを加えるつもりだ」
WMドールによると、価格が1万─5万元(約16万─82万円)のAI搭載セックスドールはこれまでに20体以上売れた。一方、同社の一般的なセックスドールの販売数は年間2万体だという。
AIが搭載された人形がいずれ、米国を含む海外の顧客に人気となることを同社は期待している。同社の売り上げの8割は輸出で占められ、海外に出荷される製品の半分は米国向けだという。
(写真:Aly Song 文責: Thomas Suen、Min Zhang、Se Young Lee)

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