〈画像出典 日本テレビ〉
脚本:福田哲平、蓼内健太
演出:大谷太郎、茂山佳則(AX-ON)、西村了(AX-ON)
監修:石坂隆昌(警察)、新村核(医療)
出演者:櫻井翔、比嘉愛未、白石聖、ジェシー(SixTONES)、片桐仁、濱津隆之、長田成哉、富川一人、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、俵木藤汰、結城モエ、吉田帆乃華、瀧内公美、ソニン、高橋メアリージュン、山本千尋、宮本茉由、後藤剛範、竹内まなぶ(カミナリ)、サーヤ(ラランド)、山谷花純、安斉星来、岩瀬洋志、平山浩行、手塚とおる、黒沢あすか、奥貫薫、菊池風磨(Sexy Zone)
製作:日本テレビ
スリリングかつ予想外な展開が目白押しだった同作も3月16日(土)に最終話を迎えました。
第9話は新見大河(ジェシー)が自身に賛同する仲間と合流して、空港にいた人質4名と駿河紗季(宮本茉由)をトラックでどこかに連れ去ってしまい、紗季の双子の姉・悠月(高橋メアリージュン)がバイクで大河たちを追いかけるシーンで終わりましたね。
また空港の地下深くには新世代エネルギー資源 “ネオメタン” が埋まっており、採掘を極秘に進めるための “Mプロジェクト” なる計画こそ、空港建設の真の理由であったことも判明。
最終話では大河たちの本当の目的が明らかに。
彼らはMプロジェクトを推進する新空港促進協議会のメンバーが一斉に集まる会議を狙って、自爆テロを決行するという恐ろしい計画を企てていた!?
北見議員(手塚とおる)や北見の秘書だった武蔵二葉(奥貫薫)だけでなく、三郎(櫻井翔)の妻・裕子(比嘉愛未)や紗季まで道連れにしようとする大河たち。
まさに命をかけた復讐劇。
さらに大河は裕子と紗季に銃を突きつけ、三郎と悠月を誘き出す卑劣な手段を取ります。
愛する人を救うために奔走する三郎と悠月。
警部補・本庄(瀧内公美)とSATの隊員たちも現場へ急行。
指揮本部では大河の暴走を止めて人質を救出するべく、和泉管理官(ソニン)が取調室にいる丹波(平山浩行)の元へ。
「愛する者の無念を晴らすためだったら、どんなことだってやる」と呟く丹波に対して、「私たち警察官は何があろうと、市民の安全を脅かしてはならない」「私はこれ以上の悲劇を止めなければなりません」と声を震わせながら丹波に訴えかける和泉。
和泉自身、かつて最愛の夫を失い理不尽な目に遭いながらも悲しみを乗り越え、警察官としての務めを全力で果たそうとする姿に俺も泣きました。
和泉の熱意が伝わったのか、丹波は大河が配信にこだわっていることを明かし、配信を遮断すれば人質に危害を加えることはないだろうと助言。
その頃、裕子や紗季たちを救出するため人質が監禁されているホテルにそれぞれ到着した三郎と悠月。
そこで待ち構えていた大河から衝撃の事実が明かされます。
なんと “山猫” の正体は、三郎の姉・二葉だった!!
前話までの流れから “山猫”は北見議員だと思っていたんですが、実際には二葉が “山猫”の正体だったなんて信じられないですよね。
三郎や裕子、和泉も含めて驚愕する一同。
「山猫は俺だ!」と慌てて言い張る北見に、「もういい。下がりなさい」と怪しげな微笑を浮かべた二葉は自分が “山猫”であることを認め、Mプロジェクトは国の将来のために必要なプロジェクトだと主張。
さらに北見の不正を告発しようとしていた兄の健一(本多遼)が、不正を黙っている代わりに300万円の現金を要求していたことまで明かされます。
ショックを隠しきれない三郎を横目に大河は、宿敵の山猫=二葉を銃で撃つよう悠月に命令。
“罪を認めた者は解放する” というポリシーを持つ悠月は拒否したものの、紗季を人質に取られる緊迫の事態に。
1分以内に二葉を撃たなければ紗季の命はないと脅され、絶体絶命の悠月‥
一方の指揮本部では、大河たちを止めたいと申し出た岩槻(白石聖)の協力もあり、情報分析官の志摩(ぐんぴぃ)が大河の配信と監視カメラの映像を遮断することに成功。
同時に和泉の突入命令によってSATの隊員たちが現場を制圧。浜松詩(山本千尋)と浜松奏(安斉星来)、松長(後藤剛範)の3人が捕まりました。
強い絆で結ばれた詩と奏の姉妹が、互いの名前を呼びながら引き離されてしまう場面は切なかったですね‥
仲間も捕まってしまい、配信も遮断された大河は自暴自棄になり爆弾の起爆スイッチを押しますが、悠月がパソコンで起爆装置をオフに。
いよいよ追い詰められた大河は裕子に銃を向け、三郎が身を挺して裕子を庇おうとします。
発砲音が響き、あわや最悪の事態かと思いきや三郎と裕子は無傷‥?
なんと銃を撃ったのは悠月で、撃たれたのは大河!
大河の暴走を止め、大河がこれ以上誰かを傷つけることを防ぐために、悠月は苦渋の決断で大河を撃ったんですね‥
正直なところ、終始過激な思想に取り憑かれていた大河にあまり感情移入できなかったんですが、彼が倒れた時の最期の言葉「姉ちゃん‥」には泣かされました。
大河は姉を失った怒りと悲しみの矛先をどこにぶつければいいのか、きっと自分自身でも分からなかったんだと思います。
三郎と裕子を間一髪で救った悠月は妹の紗季に「ケガはない?」と優しく問いかけてから、「後悔なんてない。嘘で溢れた世の中で真実を追い求めただけだ」と銃を捨てSATに投降。
今回の獣たちの中でも、リーダーの悠月と丹波は一貫してかっこよかったですよね。
こうして獣たちは全員捕まり、人質も無事に保護。三郎と裕子も互いの無事を喜んで事件は解決‥‥かと思いきや、二葉がいない!?
三郎が二葉を探すため屋上に行ってみると、銃を片手に立ちつくしている二葉を発見。
“山猫”の正体を「三郎だけには知られたくなかった」と悲しそうに呟いて、自身の頭に銃を向ける二葉。
「最後にあなたに伝えておきたいことがある」と二葉が打ち明けたのは、兄の健一が北見に金を要求した件についてでした。
そこで三郎は初めて両親が借金を残していたこと、健一は必死で借金を返しながら幼かった三郎を育てていたこと、北見に金を要求したのも三郎を守るためだったと知ります。
健一は弟を守ろうとして、二葉もまた弟を守ろうとしていたんですね。
「ずっと嘘をついていてごめんなさい」と自ら命を絶とうとする二葉。
絶望感に打ちひしがれている二葉を目の当たりにして、「姉貴は俺にとってたった1人の姉貴なんだ。俺は姉貴のすべてを受け入れる。だから生きるんだ!」と涙ながらに説得する三郎。
弟の説得を受け、生きることを選んだ二葉はその場で泣き崩れてエンディングへ‥
俺もめちゃくちゃ泣きました。
前作[大病院占拠]でも最終話はめっちゃ泣いたんですが、今作は兄弟姉妹の絆もテーマの1つだったような気がします。
弟の三郎を大切に育ててきた健一、妹の紗季を「必ず助ける」と誓い大河に立ち向かった悠月、亡くなった姉をずっと慕っていた大河‥
(個人的な話で申し訳ないんですが) 俺も4人兄弟の長男なので、弟や妹を守りたいと思う気持ちはすごく共感できました。
弟を思う健一の愛情は時を超えて三郎に伝わり、三郎の思いもまた姉の二葉に “生きる希望”を与えたんですね。
悠月が問いかけた大きなテーマ。
「嘘で溢れた世界で、何が自分にとっての真実なのか?」
答えはきっと “愛” なのかなと俺は思います。
まぁとにかく空港占拠事件は解決して、武蔵家にも平穏な日々が戻ってきたのは一安心。
(この家族は去年も大事件に巻き込まれてますからね‥)
しかし!!
ここでお気楽に終わらないのが、“占拠シリーズ” の恐ろしいところ。
ラストシーンで[大病院占拠]の青鬼・大和耕一(菊池風磨)が拘置所を脱走!!
風が吹きつけるビルの屋上に立ち、不敵な笑みを浮かべながら「ありがとうございました。助けていただいて‥」とスマホで誰かに礼を述べる耕一。
拘置所から逃げ出したとなれば、手引きしたのは警察関係者?
来年もまたどこかが占拠されるのか?
もしかして映画化?
いずれにしても続編がありそうな予感。
これは楽しみですね!
追記ですが[大病院占拠][新空港占拠]と2シリーズで主題歌になったSnowMan[W]もドラマのスリリングな雰囲気に合ってていい感じ👍
SnowMan[W]