人手不足問題と即戦力化を実現!「就職氷河期世代」を採用するメリットとは | 『日本の人事部』

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「人手不足問題の解決」と「人材の即戦力化」を実現 いま「就職氷河期世代」を採用するメリットとは

注目の記事中途採用[ PR ]掲載日:2024/10/02

労働力人口の減少に伴い、多くの企業が人材不足という課題を抱えています。このような状況下、採用ターゲットとして注目を集めているのが「就職氷河期世代」です。厚生労働省では、バブル崩壊後の厳しい雇用環境下に就職活動を行い、希望する仕事へ就けずに活躍の機会に恵まれてこなかった40~50代、いわゆる「就職氷河期世代」の就職のためにさまざまなサポートを実施しています。実際に就職氷河期世代を採用することで効果を上げている2社の事例から、「就職氷河期世代」採用のメリットやポイントについて考えます。

事例1 ビー・アイ・シー社会保険労務士法人

ビー・アイ・シー社会保険労務士法人(東京・中央区)
社会保険の手続き、給与・賞与計算ならびに労務相談などを中心に、10人未満の会社から上場企業まで、業種を問わず300社以上の顧問先を支援。総員40名体制で、人事・労務のプロ集団として「お役に立つ姿勢」をモットーに、顧客とともに成長する会社を目指している。

ビー・アイ・シー社会保険労務士法人 代表取締役 森山和博さん

ビー・アイ・シー社会保険労務士法人 代表取締役 森山和博さん

ハローワークのイベントをきっかけに就職氷河期世代を採用

採用に関して、どのような課題があったのでしょうか。

当法人ではこれまで、業務の量に応じて随時採用を行ってきました。おかげさまで、コロナ禍あたりから一段とご依頼が増えていて、新たな人材をいかに獲得していくかが大きな課題となっています。採用にはかなり力を入れていて、4年ほど前は社員18名ほどでしたが、現在は40名にまで増えています。

採用ルートのメインはハローワークですが、顧問先である再就職支援の学校や私の知人からの紹介など、間口を広げています。可能性があり、当法人とマッチするなら、できる限り受け入れようというのが当法人のスタンスです。

採用後の育成も重要な課題の一つです。当初は、採用後にしっかりと育成すれば、ある程度は仕事ができるようになると思っていました。しかし、実際には仕事にうまく対応できない方もいたんです。教育制度をどう充実すれば良いのか、試行錯誤してきた結果、現在はある程度パターンを決めて順調に育成できています。

就職氷河期世代を採用しようとお考えになった理由をお聞かせください。

ハローワークで就職氷河期世代の方を対象とした就職面接会を開催されることを知り、応募させてもらったことがきっかけです。当法人では、その世代の方に絞って採用を行っているわけではありませんが、実際に採用してみて、とても良かったと感じています。

就職氷河期世代の方のなかには、正社員でなくても長年仕事を経験されてきた方が多く、社会人としてのマナーを身に付けていて、電話対応にも慣れています。パソコンも問題なく使えます。そのため、新しい仕事にもすぐに慣れて、力を発揮してくれやすい。私どもの仕事は企業の人事・総務の方を対象としているので、基本がしっかりとしている方に入社していただけると安心です。

実際にハローワークの就職面接会へ参加した際の印象も良かったですね。驚いたのは、知識や教養を兼ね備えた、レベルの高い方が多かったこと。たまたま経済情勢の悪化により就職活動の時期に恵まれなかっただけで、力のある方は多いのだと感じました。

採用に際して工夫した点をお聞かせください。

面接は2回行うのですが、一次面接は私が、二次は3名の役員が担当しています。私が確認するのは、求職者の人となりです。3名の役員には実務を統括する立場から見てもらい、問題がなければ内定、という流れです。

二次面接の際は当法人に来てもらい、職場の雰囲気や仕事をしている様子などを必ず見てもらいます。その中で、実務経験は問わないことや入社後の育成フローなどを丁寧に説明するように心がけています。

順応性の高さが魅力。職場の新たな戦力に

ビー・アイ・シー社会保険労務士法人 代表取締役 森山和博さん

就職氷河期世代の人材を採用した事例をお聞かせいただけますか。

初めて参加した就職面接会では6名の方と面接をしました。そのうち4名の方が2次選考に進み、最終的に1名が入社という流れです。人柄が素晴らしく、これまでの職業経験も豊富でした。就職面接会で初めてお会いしたときから、「ぜひ入社してほしい」と思ったほどです。

入社してまだそれほど時間は経っていませんが、すでに力を発揮してくれています。当法人では一人で職務を行うこともありますが、チェックなどはチームで連携して行います。いつもにこやかで協調性があるので、入社後は、すぐに職場に溶け込んでいましたね。

以前の職場では管理職も担っていたことがあるなど、もともと能力の高い人でもあります。「給与や社会保険という新しい仕事で頑張ってみたい」という意欲も伝わってきます。年内には当法人が実施する給与検定試験を受検してもらいます。本人も「いずれは社会保険労務士資格の取得にもチャレンジしたい」と言っているので、しっかりと支援していきたいと考えています。

さらに二人目の方も採用されたそうですね。

素晴らしい人材を採用できた経緯もあり、就職面接会への印象も良かったので、また別の機会にも参加したところ、そこでも1名を採用することができました。まだ入社したばかりですが、早速力を発揮してくれています。

採用した二人には、できるだけ長く働いてもらいたいと思っています。そのためには、業務が集中する時期もありますが、できる限り本人の希望やライフスタイルを考慮した働き方ができるようにしていく必要があります。そこで、子育て中の人には、当面は残業がない勤務形態を提案するなど、柔軟に対応しています。

採用後の様子はいかがですか。

二人とも実務は未経験だったので、入社後しばらくはメンターを付けました。また社外研修を受講することで、必要な知識を学んでもらいました。これを半年から1年位続け、状況を見ながら、顧問先を徐々に担当してもらうという流れになっています。

ただ、最初に入社した方は、4ヵ月ぐらいで一人立ちができました。今では、従業員800名ほどの会社を先輩と一緒に受け持ってくれています。もう一人も順応性がかなり高いので、すぐに担当を持ってもらうことになるだろうと思っています。

二人が担当している業務は、給与計算や社会保険の手続きなどです。偶然なのですが、二人とも行政書士の資格を持っていたので、当法人が併設している行政書士事務所の仕事も手伝ってもらっています。本当に良い人に出会えたと思います。

就職氷河期世代を採用する魅力、メリットをあらためてお聞かせいただけますか。

やはり長く仕事をしてきて、ビジネスの基本が身についているので、未経験であっても戦力化が早いといった期待ができることだと思います。バイタリティーも感じますね。意欲を持っていろいろなことに取り組んでくれます。

採用に関する今後の展望をお聞かせいただけますか。

私としては、従業員一人ひとりのエンプロイアビリティ(雇用される能力)を高めていきたいと思っています。できるだけ長く働いてほしいと思いますが、何らかの理由で次の道に進まれる人もいます。そうなったときに他の場所でも力を発揮できるよう、能力開発の面での支援を続けていきたいと考えています。

事例2 共栄交通株式会社

共栄交通株式会社(東京・板橋区)
一般乗用旅客自動車運送業(タクシー業)を通して、地域社会の交通インフラに貢献。そのほかにも、LPG販売(ガススタンド経営)や民間車検指定工場など、幅広いサービスを提供している。

共栄交通株式会社 代表取締役 本多 隆さん

共栄交通株式会社 代表取締役 本多 隆さん

コロナ禍を機にタクシードライバーの採用を本格化

採用に関して、どのような課題があったのでしょうか。

当社には現在、200名ほどのタクシードライバーが在籍しています。一時は230名ほどいたこともあったのですが、10年ほど前から徐々に減り始め、「増やさないといけない」と感じていたところ、コロナ禍になってドライバーがどんどん退職してしまいました。コロナ禍でタクシーの需要が急激に減ったからです。当社の場合はドライバーの年齢層が高く、本人にはまだ続ける気があっても、家族から「これを機会に仕事を辞めたら?」と言われた人が多かったのです。その影響で、一時はドライバーが170名前後にまで減ってしまいました。「これはさすがにまずい。どうにか採用しなければいけない」と考え、本格的に採用活動に取り組むことにしました。

まずは手当たり次第に採用の手法を探しました。他社がどんな活動をしているのか、国や東京都、ハローワークがどんな取り組みを行っているのか、補助金はあるのかなどを調べました。勉強しながら、一つひとつ実行していったイメージですね。就職氷河期世代の採用もその一環でした。

なぜ就職氷河期世代を採用しようとお考えになったのですか。

ハローワークから、国として就職氷河期世代の採用を支援していること、職場実習を推奨していることを聞いたことがきっかけです。一人でも多くの方にタクシー業界や当社のことを理解してもらおうと考え、手を挙げました。

当社のドライバーの平均年齢は65歳ぐらいで、業界の中でもかなり高めです。20代や30代はもちろん、40代もほとんどいないくらいですから、就職氷河期世代の方も若い部類に入りますので、採用することで社内の活性化も期待しました。

採用に際して工夫している点をお聞かせください。

就職氷河期世代の採用に関しては、特別に工夫していることはありません。当社では以前から職場実習を行っていたので、新たに何かをする必要はありませんでした。ハローワークに登録するだけで良いので、気軽に参加させてもらいました。

職場実習自体は、かなり丁寧に行っています。参加者一人につき説明役が一人付き、隠し立てをせずにすべて見てもらう、というのが当社のスタンスです。職場の雰囲気や働いている人々の顔ぶれを見てもらうほか、実際にタクシーの運転席に乗ってもらい、装備されている機械について説明しています。

ハローワーク経由の方の場合、これに加えて実際にタクシーに同乗してもらい、大久保にある当社グループの研修センターまで向かいます。その途中で、どこにどんなお客さまがいらっしゃるのか、どのような交通違反が起こりやすいかなどを説明し、研修センターも見学するという流れが一つのパッケージとなっています。

併せて、ホームページでは会社の概要やタクシードライバーの仕事ぶりがわかる動画も独自に作成してアップロードしています。就職氷河期世代の方にもご覧いただいているようです。

面接はどのように行っていますか。

当社の面接は1回だけです。面接も職場実習も常務が担当していますが、「履歴書はほとんど見ない」と言っています。中には、転職を何回か重ねている方もいらっしゃいますが、全く気にしていません。前の職場がたまたま合わなかっただけで、当社に来てくれたら長く続けられるかもしれないからです。それ以上に大事なのは、「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうかだと考えています。

就職氷河期世代の人材を採用した事例をお聞かせいただけますか。

ハローワークを通じて当社の職場実習に参加された方が、これまでに7名いらっしゃいます。その中から2024年1月に1名、7月に1名が入社しました。

1月に入社した人は、当初、タクシー業界への転職はあまり考えていませんでした。職場実習を通じて段々と興味が湧いていったと聞いています。とても人柄が良かったので、そのあたりも評価しました。

7月に入社された人は、もともとタクシーに多少興味があったようです。頑張ってくれそうな雰囲気であったので、採用しました。

就職氷河期世代の採用が職場の活性化につながる

共栄交通株式会社 代表取締役 本多 隆さん

採用後のご活躍ぶりや職場の変化をお聞かせください。

当社では入社後に、さまざまな研修を用意しています。2種免許の取得やグループ会社での接客研修、タクシーセンターでのルール講習、先輩ドライバーによる同乗指導などです。それらを終えた段階で、ようやくデビューとなります。1月に入社された人は、早かったですね。1ヵ月ほどでした。

その後も順調に活躍しています。仕事の勘所を抑えるのがうまいのでしょうね。4ヵ月目あたりからは、月給が前職の1.5倍位になったそうです。本人も「タクシードライバーになって良かった」とうれしそうでした。7月に入社した人はまだ研修中ですが、頑張っているので、今後の活躍が楽しみです。

このように若い人が入ってくると、職場にも良い影響が生まれます。70代のドライバーからすると、就職氷河期世代は自分の子どものような世代ですから、いろいろと教えたくなるのでしょう。会社の雰囲気が明るくなりましたね。

人材の定着に向けて、どのような取り組みを行っていますか。

タクシー業界は職人気質が強く、かつては先輩が後輩に教える文化がほとんどありませんでした。「それではいけない」と考え、当社ではマニュアルを作るなど、早く一人前になるための教育の仕組みを構築しています。また、トップクラスのドライバーが仕事のノウハウを教えてくれる機会も設けています。

就職氷河期世代を採用するメリットをあらためてお聞かせいただけますか。

一つ目は、今の若い方よりも精神的に強いこと。二つ目は、この世代が当社の将来を担う中核になるという期待を持てることです。今後、年齢の高いドライバーは徐々に引退していくでしょう。そのとき、就職氷河期世代の人たちにぜひ、当社の中心的存在として活躍してほしいですね。

採用に関する今後の展望をお聞かせいただけますか。

就職氷河期世代には意欲のある方が多く、タクシー業界で活躍していけると思っています。これまでにチャンスが得られなかった方に、ドライバーとしての楽しさや自身の創意工夫により稼げることをお伝えすることで、ぜひ興味を持っていただきたいですね。元気であれば、これから30年くらい続けられる仕事ですから。

当社としては就職氷河期世代の方の採用を継続的に進めていきたいと考えています。ハローワークの職場実習・体験には毎年参加していく予定です。


バブル崩壊後の雇用環境が厳しい時期に、企業が採用枠を大幅に減らしたことにより、「就職氷河期世代」が生み出されることになりました。現在も不本意な就労状況を余儀なくされている人は多いようです。一方で、就職氷河期世代の中には、素晴らしい人間性や能力を持った人たちが少なくありません。大きな可能性を秘めた世代でもあるのです。今回の2社の事例のように、環境や受け入れ態勢を整えることで、その力を十分に発揮してくれるでしょう。この世代を一括りとして考えるのではなく、それぞれが歩んできた人生や現在の境遇にしっかりと向き合い、最適な働き方を一緒に考え、採用していくことが重要です。

サービス概要

厚生労働省では令和2年度から「就職氷河期世代支援プログラム」に基づき、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った就職氷河期世代の方々の活躍の場を広げるために、就職、社会参加に向けた様々な支援を展開しています。
また、就職氷河期世代の方ご本人だけでなく、ご家族の方向けの相談等の支援や、事業主の皆様に対しては、就職氷河期世代の方を採用する場合等の助成金もご用意しています。

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