ブログのタイトルとしてはかなり重い感じだがこれは書名だ。
この世にたやすい仕事はない(津村記久子著、新潮文庫)を読了。
ネットで読む本を探していて、タイトル買いをした1冊。
裏表紙に書いてある本の紹介は以下の通り。
「一日コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」ストレスに耐えかね前職を去った私のふざけた質問に、職安の相談員は、ありますとメガネをキラリと光らせる。隠しカメラを使った小説家の監視、巡回バスのニッチなアナウンス原稿づくり、そして ……。社会という宇宙で心震わすマニアックな仕事を巡りつつ自分の居場所を探す、共感と感動のお仕事小説。芸術選奨新人賞受賞
14年続けた仕事を辞めた主人公が職安で紹介されたちょっと変な5つの仕事を転々とする様子が描かれていることがついている新潮社2年目の社員が書いた帯に触れられている。
私は「ちょっと変な仕事」でなかったら、この本は読了できなかったと思う。
荒唐無稽な話でこれは自分ならどうだろうと想像しながら読めたりした。
その帯には「なぜ働く?どう働く?」という題名がついていて、最後に「主人公が静かな決意に至るラストシーンは、何度読んでも涙が出ます。」と書いてある。
このタイトルは読了して、なるほどねと思った。
そういう話だった。
ただ、私にはラストシーンに感動はなかった。
そんなうまい話が世の中にあるものでもない。
この世にたやすい仕事はないのである。
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