たゆたう(長濱ねる著、角川文庫)を読了。
読みやすいい本にしようと駅ナカの本屋で探した時に出会った1冊。
この本が出ていたこと自体は前から知っていたので手に取ったら買っていた。
「稚拙でも、独りよがりでも、矛盾していても、これが私の現在地です」。
アイドル活動を経て、ソロタレントとして活躍の場を広げる長濱ねるが、2020年から雑誌『ダ・ヴィンチ』にて3年にわたって連載をしてきたエッセイから21編を自ら厳選。日常の出来事や、親友や家族、大切な人たちとのエピソード、時には悩み事まで。いったりきたり考えながら、それでも歩みを止めずに進んできた日々を誠実に綴った、自身初のエッセイ集。
裏表紙にはこのように紹介されていた。
その通りのエッセイで、一番の印象が「誠実に綴った」ところだった。
「フィクション」以外は日常のエピソードから自分が思っていることを書いている。
最後が「help」だが、その中にこんな文がある。
「いつまで経っても、こう。腹が括れていなくて、地に足がつかない。」
この後、文庫化に合わせて書き下ろされた「おわりに」へと続く。
ここまで読み進めて、タイトルの「たゆたう」込めた思いが明確になる。
パリ市の標語は「たゆたえども沈まず」。
そんな強さも感じるエッセイだった。
アイドルとしての彼女を知っていたから手にした本だったが、出会えてよかった本だった。
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