ベルワルト BELLWALD
Bellwald ベルワルト ゴムスの吊り橋 Furgangen Richnen Fieschensee Furggulti Risihorn フィッシャー氷河 MGB マッターホルン・ゴッタルド鉄道
アレッチ世界遺産地区の最奥の村、ベルワルトに行ってきました。
今年の夏のスイスは天候不順のようです。スイス到着3日目で、スッキリした天気ではありませんが雨は降らないとの予報なのでハイキングに出かけました。
フィスプからローヌ谷を東へ遡りベルワルトに向かいます。2年前にも訪れたところですが、行ってみたらリフトが改修工事で登れませんでした。事前の情報確認不足でした。そんなこともあって昨年からスマホで情報がとれる様にしています。今回はSBB(スイス鉄道)アプリでもリフトの運行スケジュールに表示されていることを確認しました。フィスプのSBBチケットカウンターでベルワルトまでの乗車券を購入しましたが、最近の洪水でフィーッシュより先は不通となっていてそこから先はバス輸送になっていることを告げられました。フィスプからブリークまでSBB、ブリーク駅南口にあるMGB(マッターホルンゴッタルド鉄道)に乗り換えてフィードバックまで乗車します。ここは氷河急行の区間でもあります。

MGBは狭軌道ですが、窓がワイドな展望車輛です。1時間以内の近距離区間なので普通席(2等車)に乗車。両側2席ずつでスイスの列車にしては狭いですが、ほとんどの乗客はアレッチ氷河の玄関となるメーレル、ベッテンで下車して空席がほとんどです。氷河急行全区間(8時間)乗車するなら1等車がいいでしょうね。
フィーシュで振り替え輸送のポストバスに乗り換えます。142番オーバーヴァルト行き、グリムゼル峠やフルカ峠の近くまで行くようです。
バスは約10分ほどでフュールガンゲン駅に到着。この駅がベルワルトへの玄関。

フュールガンゲン駅北に隣接してベルワルトへのミニゴンドラ駅があります。

ゴンドラ駅を見下ろすと左のゴムス谷に架かる大きな吊り橋が見えます。

中間点で下りのゴンドラと交差します。フュールガンゲン駅の標高は1,202M、ベルワルト駅の標高は1,560M 標高差は358M。ベルワルドまでの交通費は1/2カードで往復@CHF24.4 X 2名分 = CHF48.8(列車は2等)

ベルワルトの集落を抜けていきます。
ランドマークの教会を横目にリフト駅へ向かいます。
リフト駅です。リニューアルされていました。ところが・・・
駅窓口でリフトの最終駅フルガリティまでの往復切符を買い求めたら、「第一区間のリチネンまでしか運航していません」とのことで(+_+)。「SBBアプリには運行時間が表記されているのになぜか?」と聞くと「第二区間からの登山道が残雪のため閉鎖されているので、リフトも第二区間は運行中止しています。」更に「今年は雪が多く第二区間リフトは約2週間延期される予定」とのこと。SBBよ!情報修正をきちんとしてくれ! あ~なんてめぐり合わせの悪いところだ。(笑) これは困った、どうしようか・・・・ 2022年の記事です。リフトは工事運休、最後の山歩き日:夢のあと:SSブログ (ss-blog.jp) スイス
山の上を見上げると青空はなく雲に覆われているが、今更引き返すのは前回の二の舞となる。第一区間のリチネンまで行ってみることにしました。(今回はクルマじゃないので直ぐ行先変更も出来ません。)リフト料金は1/2カードで往復CHF38-(2名分)

ベルワルトでは青空も見られたが、リフトが上昇するほどガスってきました。

リフトは第一区間でおわり。その上はガスが濃く立ち込めていました。標高は2,060Mです。
当初予定していたリジホルン(2,876M)へは掲示コースタイムでは2時間10分ですが、標高差が約800Mの登りなので、我々の脚ではまず3時間はかかります。第二区間の終点(標高2,562M)までリフトでいけたなら、そこからのコースタイムは40分なので1時間程度で登れたはず。ここから上りだけで3時間ガスった中を歩くのは到底無理。
代案としてグレッチャーブリュックというフィッシャー氷河が見れる展望地にしようと思いましたが、登山道に×マーク(通行禁止)です。曇っていましたが、アルプスの雰囲気と晴れ間を期待して少し上へ登ってみることにしました。
標高2,200Mあたりにはヤギが放牧されていました。
シュテイベレガー小屋
小屋には羊・牛追いの3匹の犬。
足もとを見るとアルプスの花
ガスったままで晴れる気配はなし、リフト駅に引き返しました。
リフト駅の横にあるフレッチェンゼー標高2,060M。ここまで下ると晴れ間もあり。

ベンチもあったので、この湖畔でランチ休憩をとりました。

ローヌ谷の南の山並みの稜線はイタリー国境です。もう少し雲がとれてくれるといいんですが・・
見下ろせばベルワルトの集落
一瞬ですが、南西の雲上にはヴァイスホルン4,505Mが見えました。スイスには40座以上の4千メートル峰がありますが、そのなかでもヴァイスホルンは山容が大きく、遠くからでも視認できる名峰です。
ベルワルトに戻りました。標高1,600Mの集落にも高山植物が多く咲いていました。
古い木造の家か倉、ネズミ返しの構造です。
ネズミ返しの土台

ベルワルトはスイスの最も美しい村のなかにランクされてます。
この花は初めて見ました?

ベルワルトから再びミニゴンドラでフュールガンゲンへ下ります。

バス停に近いゴムス谷の吊り橋を渡ってみました。長さ280M、谷底からの高さ92M。

エルネン・ミューレバッハという小集落、ここからのハイキングコースもいろいろあるようです。

吊り橋を戻ります。中央の山はフィッシャーホルン?のようです。
バスでフィーッシュに戻り、MGBでフィスプへ帰りました。
本日のようなことが繰り返されない様、駅と駅前観光案内所で私どもの予定している交通機関の運行と登山道の状況を確認しました。
① 列車はフィスプ~テッシュ(ツェルマットの玄関口)区間の列車(MGB)は運休、同区間はバスで振り替え輸送、路線バス以外に大型バスが待機している理由がわかりました。*本日時点でも不通のまま ② 同様にフィーシュ~オーバーヴァルドも運休でバス輸送 ③ SBBはシエールとフィスプの間もバス振替輸送(これは直ぐ復旧) ④ ザースフェーへのポストバスも天候により不通になることもあるので当日朝に要確認 ⑤ べラルプ~ホンビールのリフト運行開始は上部登山道の残雪により2週間遅れ ⑥ツェルマット・シュバルツゼーからヘルンリ稜への登山道は残雪により閉鎖 +その他方面も出かける前に確認した方がよいとの示唆あり。アプリやWEBの情報もアップデートされてないことがあるようです。
週の天気予報も曇天・にわか雨が多く、比較的天気がいいのは木曜日と金曜日。これら最新の情報をもとにスケジュールと行先を変更。とりあえず、翌日はフィスプの南にあるフィスパーターミネンという高原に出かけることにしました。日本では大きく報道されていませんでしたが、スイスのバレー州では6月下旬より大雨、洪水、決壊、崩落で交通網が分断され大きな影響を受けていることを知りました。また温暖化傾向で雪解けが年々早くなっていると思いがちですが、今年は例年よりも雪解けが遅く山間部の残雪が多いようで登山道の閉鎖区間もあります。
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前回記事での円安へのコメントを戴きましたが、概して「行き過ぎた円安」には否定的なご意見と察しました、当然です。円安になったんで海外旅行に出かけづらい、輸入品コストアップで物価上昇して困るというだけでなく、根本的に日本円の価値・日本の資産がどんどん減ることへの不安、また金融・為替への無策ぶりに対する不満だと思います。ゼロ金利政策で日米の金利差が拡大すれば円安になるのは当たりまえです。日銀が短期金利を0.25%へ上げましたが、依然として大きな金利差があり「適正なレベルの円高」に戻るのは未だ不確かなように思えます。金融政策が腰砕けにならず、着実に正常化に向かうことを願うばかりです。
この記事へのコメント
ベルワルトは古風で美しい集落です。ゴミひとつなくきれいなのが印象的です。
日本人やアジア系は見ませんし、中東・インド系のビジターも少ないです。
あまり知られたくない素晴らしいスポットでもあります。(笑)
joyclimb さん、 しっかりした吊り橋、隙間から見れます。(笑) もっとスリリングな吊り橋がいくつかあるそうです。 素晴らしいハイキングコースの谷奥にあるそうですが、数時間登る必要あるので行けません。
OJJ さん、 4千M峰はいっぱいありますが、ピークハントできるところはどこもありません。3千Mくらいはロープウェイやリフトで登れるるところはいくつかあります。一昨年、ローヌ谷の某所で偶然平出和也さんを見かけました。南無阿弥陀仏、冥福を祈りたいです。
ネズミ返しの家屋、住むところだけでなく倉庫が多いらしいです。夏はいいけど冬は厳しそうです。
暁烏 英 さん、 今回予定が狂いましたが、それでも大変楽しめました。日本の古い山小屋も素敵ですね。こんなところを歩いていると別世界のようです。
八犬伝 さん、 よほど悪い天気でない限り、スイスは午前ダメでも午後晴れること、その逆もあり。スポット天気予報をアプリで調べれば、丸一日スポイルされることはありませんがやはり行先は限定されますね。街歩きも雨だと止めます。;;
drumusuko さん、 ツアーは効率よく回れて、荷物も運んでくれます。航空券と宿、宿までの往復交通機関を手配してくれる自由行動型のツアーがあるといいんですが・・スイス行にはありません。自分で手配するという面倒もあるし、番狂わせもあります。マッターホルンは素晴らしいので、いろんな角度から見たくなりますね。
いろは さん、 スイスでもここを訪れる日本人は稀有でしょう。スイスでももっとも美しい村のトップランキングのひとつです。まわりの山々、昔ながらの木造の家、高山植物の花には癒されます。
ネズミ返し、これで進入を防げれるんでしょうか? 地震のない国なのでこんな構造で建てられるんでしょう。
例年この頃のスイスは晴天日が多いのですが、今年は異例で残雪も多いです。
これが番狂わせとなりました。;;
Inatimy さん、 土台と屋根が石の木造家屋がノスタルジーを感じさせますね。
ゴムスの吊り橋、揺れますがしっかりした造りなので大丈夫、スリル満点です。
真下も隙間から見れます。(笑)
tochimochi さん、 スイスは正確で信頼できると思っていましたが、あんがい杜撰ですね。
その後の予定、観光案内所でもネットでは確認できず、現地に電話して確認してもらいました。
ヴァイスホルンは山容が大きいので、他のローヌの山からも見れる名峰。一瞬の雲のすき間から見れました。ベルワルドの奥に在る高峰も晴れていれば見れるんですが残念です。
花はお天気に関係なく楽しませてくれますね。!(^^)!
ファルコ84 さん、 人気の観光地はオーバーツーリズム、周辺にも素晴らしいとことが多いんですが、これは旅行会社も回避するように企画すべきと思います。
温暖化はアルプスの氷河を後退させ砂礫化が進んでます。また今年のように、天候不順もあり。
これは人類がもたらした人災と云えるでしょう。気になるのは山火事の多発です。
弥生遺跡は好きなのでネズミ返しは幾つか見ましたが、人間の考えることは似た点が有るのですね~質素と言えば質素で生活の厳しさ滲み出ています
渡っている途中で谷底を見るのは、たくさんの勇気が要りそうです。
天気は重要ですね。
ベルワルト、素敵な集落ですね。
フィスプは住んでみたい街に見えます。
どこも花いっぱいで、綺麗ですね。
翁草のような花、開いたのを見たいです。(^^)
スイスは訪れましたが、こちら方面ではなく、初めて見る景色ばかりです。
ヴァイスホルン、素敵ですね♪
高山植物が普通に咲いているのが嬉しいですね^^
ネズミ返しの土台も初めて見ました。
ハイキングが主体ですと尚更ですね。
残雪だ洪水だと、地球が狂ってきていますね。
早く対策をしないと。
こんなところで星空撮影出来たらと妄想してしまいます。
気候が安定しないのは日本の山も同様で、このところ全く撮影ができていません^^;
ゴミ・ホテル高、迷惑・・・マナーなどを守らない人が多い。
異常気候も大きな問題です。
高山植物と街並みが、なんと奇麗なことでしょう
長く維持していきたいものです。
このガスの中では3時間もかけてリジホルン登る気にはなりませんね。
でも一瞬の晴れ間でヴァイスホルンが眺められて良かったです。
見るからに名峰ですね。
下りるにつれて晴れてきて可憐な花々も見れて何よりでした。
吊り橋、高さ92m・・・想像するだけでもクラクラきそうな・・・。
揺れるんでしょうね。
遠くは見ることができても、絶対真下は見られそうにないです。
リフトは残念でしたが・・・。