UX向上が差別化になる--Pendo.io Japanが事業戦略を発表 - ZDNET Japan

UX向上が差別化になる--Pendo.io Japanが事業戦略を発表

藤本和彦 (編集部)

2024-02-21 07:00

 ソフトウェアやシステムの利用状況を可視化・分析するソリューションを提供するPendo.io Japanは2月20日、都内で記者発表会を開き、同社の事業戦略を発表した。2023年11月にカントリーマネージャーに就任した花尾和成氏は、エンタープライズに向けた体制強化などを打ち出した。

 米国Pendo.ioの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のTodd Olsen氏は、「あらゆるソフトウェア体験を向上させる」ことが同社のミッションだと説明。同社は、システムやソフトウェアの利用状況を把握・分析して改善することで、ソフトウェアの定着化や満足度向上を実現するプラットフォームをSaaSとして提供する。2013年に米国ノースカロライナ州ローリーで創業し、現在は世界8拠点で750人超の従業員を抱える。顧客数は1万社を超える。2020年11月に日本法人を設立した。

Pendoが実現するUX最適化のサイクル
Pendoが実現するUX最適化のサイクル

 Olsen氏は、日本市場へのコミットメントとして、日本にデータセンターを開設していること、CEOが四半期ごとに来日していること、日本人のローカライズ担当者を置いていること――の3点を挙げた。

 花尾氏は、前職のHashiCorpでカントリーマネージャーを務めていた人物。Pendo.io Japanでの役割について、「これまでの事業活動をさらに加速させ、体制強化などを通じた新規顧客基盤、パートナーエコシステムの拡充を図っていく。これによって、ビジネス基盤の確立を目指す」と意気込みを語った。

 デジタル化がますます加速する中、ユーザー体験(UX)の向上が必要不可欠であり、他社との差別化につながる重要な材料になっている。花尾氏によると、Pendoとは「UXの最適化によって事業を加速させるソリューション」であり、UXにさまざまな価値を「プラス」することができるという。

 さらに同氏は、Pendoとアジャイル開発との相性の良さを挙げる。「Pendoが収集する定量データと定性データにより、開発したアプリケーションの課題や改善点を明確にすることで、BizDevOpsを回し続ける動力源になる」といい、ローコード&ノーコード開発ツールやアジャイル開発サービスを提供する事業者や、社内に内製化チームを持つ企業などをターゲットにしていくと語った。

 また、エンタープライズに向けた体制強化を戦略の中核に位置付け、営業および支援体制の強化を図るほか、エンタープライズでのアプリケーション開発を得意とするリセラーの積極採用やパートナーと協業したエンタープライズ戦略、グローバル戦略に沿ったクラウドパートナーとのプログラム展開を計画している。加えて、金融、流通・小売、製造、通信といった業界をターゲットにサービスを展開していくとした。

Pendo.ioの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のTodd Olsen氏(左)とPendo.io Japan カントリーマネージャーの花尾和成氏
Pendo.ioの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のTodd Olsen氏(左)とPendo.io Japan カントリーマネージャーの花尾和成氏

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