電話を使った詐欺が増えており、それらは人工知能(AI)によってますます巧妙になっている。そのため、Googleは「Android」ユーザー向けの最後の防衛線として、AIが通話内容を聞き、詐欺の可能性がある場合はユーザーに警告する機能を提供開始した。
この機能の仕組みはこうだ。
通話を始めると、搭載されたAIが会話を聞く。「Pixel 9」シリーズでは「Gemini Nano」、Pixel 6以降の他のデバイスではGoogleの他の機械学習モデルが使われる。AIは、例えば銀行を名乗り、口座情報が侵害されたため急いで送金するよう求めるなど、詐欺によくある会話パターンを検知する。
AIが詐欺の可能性を検知すると、音声および振動で警告し、「詐欺の可能性あり」「この通話で不審な動作を検出」という旨の警告が表示される。ユーザーは「詐欺ではない」または「通話を終了」を選択できる。
現在、この機能は英語のみで利用でき、Pixel 6シリーズ以降のPixelデバイスで、「電話」アプリのベータプログラムに参加している米国のユーザーに提供されている。今後数カ月のうちに、他社製品でも利用できるようになる見込みだ。
詐欺検出機能はデフォルトで無効になっている。電話アプリの設定や、通話中に有効にできる。プロセスはすべて端末上でなされるため、通話音声が保存されたり、別の場所に転送されたりすることはない。
Google Security Blog
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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