自衛隊サイバー防衛隊
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自衛隊サイバー防衛隊 | |
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サイバー防衛隊 | |
創設 |
2008年(平成20年)3月26日 自衛隊指揮通信システム隊 |
廃止 | 2022年(令和4年)3月16日 |
再編成 |
2022年(令和4年)3月17日 自衛隊サイバー防衛隊[1] |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 自衛隊(共同の部隊) |
部隊編制単位 | 隊 |
兵種/任務 |
UC混成 サイバー・通信管理・指揮所管理 |
人員 | 約540名 |
所在地 | 東京都新宿区 |
編成地 | 市ヶ谷駐屯地 |
通称号/略称 | JCDC、自サ防隊 |
上級単位 | 防衛大臣直轄 |
担当地域 | 全国 |
特記事項 | 常設統合部隊 |
自衛隊サイバー防衛隊(じえいたいサイバーぼうえいたい、英語:JSDF Cyber Defense Command:JCDC)は、市ヶ谷駐屯地に所在し、サイバー攻撃への対処・関連部隊への訓練支援を行う、防衛大臣直轄の部隊である。自衛隊法第21条の2「共同の部隊」および自衛隊法施行令第30条の18に設置根拠を有する。
概要・任務
[ソースを編集]中期防衛力整備計画 (2005) 構想により、自衛隊創設以来初の常設統合部隊として自衛隊指揮通信システム隊(Command Control Communication Computers Systems Command 略称:C4SC)が編成された。
自衛隊指揮通信システム隊の任務はこれまで統合幕僚監部指揮通信システム部指揮通信システム運用課が担ってきたものである。隊員は陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊の自衛官及び事務官・技官をもって編成されている。2014年(平成26年)にはサイバー防衛隊を新編し、約300名が在籍している。サイバー防衛隊は、人員を将来的に1000名体制に拡大する方向で検討されており[2]、中期防衛力整備計画 (2019)(31中期防)発動以降は毎年度増員(詳細は掲載各資料の「自衛官定数等の変更」を参照)[3][4][5][6]されている。
2022年(令和4年)3月、サイバー攻撃からのシステム防護機能を強化するため、自衛隊指揮通信システム隊を廃止し、約540人規模の「自衛隊サイバー防衛隊」に再編成された[7][8]。
沿革
[ソースを編集](前史を含む)
- 2002年(平成14年)3月:統合幕僚会議事務局第3幕僚室(J-3)に「防衛情報通信基盤管理運営室」を新編。
- 2006年(平成18年)3月27日:統合幕僚監部新編に伴い、防衛情報通信基盤管理運営室は統幕指揮通信システム部(J-6)指揮通信システム運用課隷下に編成替え。
自衛隊指揮通信システム隊
- 2008年(平成20年)3月26日:統幕指揮通信システム運用課中央指揮所管理運営室・防衛情報通信基盤管理運営室を廃止し、自衛隊指揮通信システム隊として編成完結(当時約160名)。隷下部隊は保全監査隊、中央指揮所運営隊、ネットワーク運用隊の3個隊[9]。隊司令は1佐職とされた。
- 2013年(平成25年)
自衛隊サイバー防衛隊
部隊編成
[ソースを編集]自衛隊指揮通信システム隊廃止時の部隊編成
[ソースを編集]- 自衛隊指揮通信システム隊本部
- ネットワーク運用隊:防衛情報通信基盤の維持運営および通信監査を担当
- サイバー防衛隊:防衛情報通信基盤に対するサイバー戦防護を担当[16]
- 中央指揮所運営隊:中央指揮所の管理運営を担当
主要幹部
[ソースを編集]官職名 | 階級 | 氏名 | 補職発令日 | 前職 |
---|---|---|---|---|
自衛隊サイバー防衛隊司令 | 陸将補 | 木村顕継 | 2022年 | 3月17日自衛隊指揮通信システム隊司令 (1等陸佐) |
副司令 | 1等陸佐 | |||
サイバー作戦隊長 | 1等陸佐 |
代 | 階級 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1等空佐 | 糸永正武 | 2008年 | 3月26日 - 2008年11月30日防大20期 | 統合幕僚監部指揮通信システム部 指揮通信システム運用課 中央指揮所管理運営室長 |
防空指揮群司令 兼 府中基地司令 |
2 | 1等海佐 | 坪倉恭司 | 2008年12月 | 1日 - 2009年12月 1日防大22期 | 保全監査隊司令 | 退職(海将補昇任) |
3 | 1等海佐 | 島田正登 | 2009年12月 | 1日 - 2011年 8月 1日防大22期 | 情報業務群司令 | 退職(海将補昇任) |
4 | 1等海佐 | 筧豊隆 | 2011年 | 8月 1日 - 2014年 8月 1日防大26期 | 佐世保地方総監部防衛部長 | 退職(海将補昇任) |
5 | 1等陸佐 | 菅野俊夫 | 2014年 | 8月 1日 - 2016年12月19日防大30期 | 陸上自衛隊補給統制本部 通信電子部長 |
防衛装備庁調達事業部調達総括官 (陸将補昇任) |
6 | 1等陸佐 | 嶌末真 | 2016年12月20日 - 2018年 | 7月31日東京国際大学 [注釈 1] |
陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 | 退職(陸将補昇任) |
7 | 1等陸佐 | 伊藤幸二 | 2018年 | 8月 1日 - 2020年12月21日防大33期 | 防衛装備庁プロジェクト管理部 装備技術官 |
陸上自衛隊通信学校副校長 兼 企画室長 |
8 | 1等陸佐 | 井上勝 | 2020年12月22日 - 2021年11月30日 | 防大35期 | 統合幕僚監部指揮通信システム部 指揮通信システム企画課 指揮通信システム開発室長 |
西部方面総監部総務部長 |
末 | 1等陸佐 | 木村顕継 | 2021年12月 | 1日 - 2022年 3月16日防大39期 | 陸上自衛隊教育訓練研究本部 | 自衛隊サイバー防衛隊司令 (陸将補昇任) |
代 | 階級 | 氏名 | 在職期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 |
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1 | 陸将補 | 木村顕継 | 2022年 | 3月17日 -防大39期 | 自衛隊指揮通信システム隊司令 (1等陸佐) |
脚注
[ソースを編集]注釈
[ソースを編集]- ^ 防大29期相当
出典
[ソースを編集]- ^ a b 防衛省発令(2022年3月17日付:将補人事)
- ^ “防衛省、サイバー部隊千人規模へ 攻撃手段も研究”. 共同通信. (2017年7月17日) 2017年10月24日閲覧。
- ^ 平成26年度概算要求の概要(Internetarchive)
- ^ 平成30年度概算要求の概要(Internetarchive)
- ^ 平成31年度概算要求の概要(国立国会図書館WEBアーカイブ)
- ^ 令和2年度概算要求の概要 (PDF) (防衛省HP)
- ^ “令和3年度概算要求 防衛費、過去最大5兆4898億円”. 朝雲新聞. (2020年10月8日). オリジナルの2020年10月19日時点におけるアーカイブ。
- ^ “自衛隊サイバー防衛隊が新編(2022年3月17日)”. 朝雲新聞. (2022年3月25日). オリジナルの2022年3月28日時点におけるアーカイブ。 2022年3月28日閲覧。
- ^ “防衛省におけるサイバー攻撃対処の取り組みと事案対処省庁としての役割の検討について”. サイバーセキュリティ戦略本部 重要インフラ専門調査会 (2008年7月18日). 2023年6月17日閲覧。
- ^ サイバー防衛隊(仮称)準備室の新設について(防衛省報道資料、2013年5月15日、2013年5月26日閲覧)
- ^ 防衛省人事発令(1佐職、2014年3月26日発令)
- ^ a b 自衛隊法施行令及び防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和4年政令第57号)- 官報号外第51号(2022年〈令和4年〉3月11日)
- ^ a b “自衛隊法施行令第三十条の十八”. e-Gov法令検索. 2022年5月5日閲覧。
- ^ “秘密保全に関する達(平成20年自衛隊統合達第16号令和4年3月17日改正)別紙第3”. 防衛省. 2023年10月24日閲覧。
- ^ “俸給の特別調整額に関する訓令”. 防衛省. 2023年10月23日閲覧。
- ^ “自衛隊にサイバー防衛隊 90人態勢、24時間監視 反撃能力の可否を検討”. 47NEWS. (2014年3月26日)
参考文献
[ソースを編集]- 自衛隊法施行令(昭和29年政令第179号) - e-Gov法令検索
- 自衛隊のサイバー攻撃への対応について(防衛省HPより)
- サイバー防衛隊の新編について(防衛省お知らせ:2014年3月25日)
関連項目
[ソースを編集]- 統合作戦
- 自衛隊のC4Iシステム
- 自衛隊海外派遣
- サイバー防護隊 - 陸上自衛隊の部隊。
- ハイブリッド戦争 - サイバー戦争
- アメリカサイバー軍 - 米軍におけるサイバーテロ対策専門の統合任務部隊。
- 中国サイバー軍 - 中国のサイバー戦部隊。
- セキュリティオペレーションセンター
- カーネギーメロン大学ハインツ・カレッジ - 米国カリフォルニア州にあるサイバーセキュリティの研究機関。防衛省からもサイバー要員育成の観点から幹部自衛官の海外留学を行っている。