サヘル緊急支援 | World Food Programme Skip to main content

サヘル地域の現状

サヘルにおける紛争は生活と生計を根底から覆し、多くの人びとが絶望の淵から逃れるため、避難を余儀なくされています。気候危機の影響、食料・燃料価格の上昇をもたらす世界経済の逆風、農業生産の減少、コミュニティ間の緊張が、サヘル中心部における飢餓の主な要因です。

人道支援へのアクセスが制限されているブルキナファソとマリの紛争地域では、深刻な飢餓が飢きんに近いレベルに達しようとしています。また、ニジェールで進行中の政治危機と、それに続く経済制裁、国境閉鎖は、すでに前例のない水準に達していた、飢餓と人道的ニーズを増大させています。

チャドは、アフリカで最大かつ最も急速に増加している難民人口を受け入れており、食料不安に直面している地域社会に圧力をかけています。隣国スーダンの紛争により、さらに数十万人が国境を越え、現在100万人がチャドに滞在しています。人道的ニーズが急増しているにもかかわらず、対応するための資源は減少しており、支援団体に残された選択肢は数少なくなっています。

サヘル中心部におけるすべての避難民が、緊急支援を必要としています。多くの場合、避難民を受け入れているホストコミュニティも極めて脆弱な状態にあります。人道的なアクセスがますます困難になっている現在、食料の需要は増加の一途をたどっています。

今や命を救うためには、迅速な人道的行動が不可欠です。増大する人道的ニーズに対応することと同時に、コミュニティの回復力構築における近年の進歩を守ることは大きな課題です。

国連WFPは生活の改善、飢餓の終焉、安全でない移住の減少、若者への教育や紛争の根絶を目的とし、命を守る人道主義的な介在を、生活を再建させ、生態系の回復し、雇用を創出し社会的結束を構築する活動への投資の拡大に結びつけることを目指しています。 

国連WFPは、多くのみなさまに寄付を通じた支援をいただいているものの、サヘル中心部での支援活動のため、2023年12月から2024年5月までに5億6520万米ドルを必要としています。

国連WFPのサヘル緊急支援

ブルキナファソ
国連WFPは、国内避難民、ホストコミュニティ、難民と収穫期直前に最も食料が足りなくなる時期に影響を受ける人びとへの緊急食料支援、現地のヨーグルト製造プロジェクトを含む学校給食支援、栄養不良の治療と予防、小規模農家の労働の対価としての食料支援、バリューチェーンへの支援、マクロ・ミクロの保険、政府の能力開発、情報通信技術・輸送サービス、そして必要に応じてパートナーへの支援などを行っています。
マリ
他のサヘル地域同様に、マリも農業と気候に関する厳しい状況に関連した高いレベルでの食料不足と栄養不足、貧困を経験しています。その状況は紛争によって悪化しています。 国連WFPは緊急対応から、コミュニティの回復力強化に及ぶ一連の支援活動を提供しています。レジリエンス(強靭性)の構築に対する統合的アプローチには、学校給食や栄養支援に加え、道路、ダム、貯水池などの資産の形成も含まれます。
ニジェール
国連WFPは難民や国内避難民を含む危機に直面している人びとに対して食料支援、緊急学校給食支援、子どもたちへの特別な栄養支援を提供しています。また、学校給食活動を通じて地元での生産活動を刺激することで、学校に通う弱い立場の子どもたちを支援しています。 国連WFPはコミュニティとの協力を通して資産の開発と自立回復、気候変動対策や地域での購入を含む生活を変える活動を成功させてきました。
チャド
国連WFPは緊急学校給食の規模を拡大し、政府およびUNHCRと協力して、大規模な統合型レジリエンス・プログラムを実施しています。また、保健省が栄養支援活動を調整し、政府の保健施設を通じて治療サービスを提供するのを支援しています。国連WFPは食料不安地域の子どもたちに栄養価の高い学校給食を提供し、拡大中の統合型レジリエンス・プログラムでは、農民のための倉庫の建設、灌漑用水を確保するための堤防やダムの建設に加え、土地の復旧、植林、小規模農家向けの農業市場の支援などを行っています。

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