拙稿「政府対策本部の設置と廃止(続):事例研究 新型コロナウイルス感染症」を公開しました。COVID-19の事例研究の教材として作成したもので、「政府対策本部の設置と廃止:事例研究 新型コロナウイルス感染症」以降の動向を取り上げています。COVID-19が新型インフルエンザ等対策特別措置法の適用を外れる過程を考察していますが、実際の議論と平行して書いていたブログ記事「第6波後半の致死率(そして馬はいつまでも幸せに暮らしました)」、「第7波のデータが公表されない問題点」、「特措法を適用する根拠を失った新型コロナウイルス感染症」の内容を取り入れた上で、新たな論点を加えています。
 事例研究シリーズはこちらで解説していますが、読者に考えてもらうために、特定の結論に誘導することはできる限り避けるようにして、筆者の意見を出すことは控えています。COVID-19対策には正解のない局面も多々あり、事実認識と価値観の違いによる意見の相違はあってしかるべきです。しかし、今回の題材である特措法の適用については、法令に拠らず私権制限をするという考えが見られますが、このような価値観は認めないという立場をとっています。このことから、感染症専門家から出された意見への評価は厳しくなっているかもしれません。

(参考文献)
岩本康志(2022)「政府対策本部の設置と廃止:事例研究 新型コロナウイルス感染症」

岩本康志(2024)「政府対策本部の設置と廃止(続):事例研究 新型コロナウイルス感染症」

(関係する過去記事)
新型コロナウイルス感染症対策本部の廃止

新型コロナウイルス感染症対策本部はいつ廃止できるのか

第6波後半の致死率(そして馬はいつまでも幸せに暮らしました)

第7波のデータが公表されない問題点

特措法を適用する根拠を失った新型コロナウイルス感染症

「事例研究 新型コロナウイルス感染症」シリーズ