勤務先がカメラマンを呼んで教員のプロフィール写真を撮影することになり、私も撮ってもらった。原稿や講演で顔写真の提供を求められることがあるので、データをもらって自分で使用するプロフィール画像のデータを作成した。これまでは画像をいじっていると、画素数が少なくて粗くなったり、よくわからないまま変なことになったりするので、今回は少し調べて、考えてみた。
 もらったデータの画素数は、縦5,584ピクセル、横8,368ピクセル。縦横比は2:3。今回の作業には関係ないが、EXIF情報には350dpiとある。縦にあと16ピクセル、横にあと32ピクセルあると縦5,600ピクセル、横8,400ピクセルになり、実寸は縦16in(406mm)、横24in(610mm)で、ワイド六切(8in×12in、203mm×305mm)の4倍の大きさになる。
 証明写真で使われるサイズの履歴書、パスポート、免許証と、35mmフィルムを加えて、サイズ、縦横比をまとめると、表のようになる。

 

サイズ

縦横比

 

縦(mm

横(mm

35mmフィルム

36

24

3:2

履歴書

40

30

4:3

パスポート

45

35

9:7

免許証

30

24

5:4


 SNSのプロフィール画像の用途がある正方形から出発して、横をトリミングして各サイズに対応させることにした。まず、縦横比の縦の最小公倍数は180であるが、トリミングしやすいように横を偶数にするには、その倍の360とする必要がある。このとき、横は240から360の間の偶数になる。
レイアウト(顔の大きさ)は、パスポートの指定(顔の上4±2mm、顔の長さ34±2mm、顔の下7±2mm)を参考にする。元のデータをトリミングするには、縦2400ピクセルか、2520(360の7倍)ピクセルが適当なようであるが、顔が小さくなる後者を選ぶことにする。
 Windowsの標準ツールを使う手順は、少しややこしい。「ペイント」は、ピクセル数を指定してトリミングできない。「ペイント3D」は、元データのサイズを編集できない。そのため、「ペイント」で必要なトリミングより少し大きくて「ペイント3D」で編集できるサイズにトリミングする。その後、「ペイント3D」で2520×2520ピクセルにトリミングして、プロフィール用画像のデータを作成する。
 以下は、縦を360ピクセルか、2520ピクセルにそろえたときの各サイズのピクセル数である。今後、写真を提供した先でトリミングする場合には、こちらを参考にしてもらうことになる。

縦横比

 

縦(ピクセル)

横(ピクセル)

縦(ピクセル)

横(ピクセル)

3:2

35mmフィルム

360

240

2520

1680

4:3

履歴書

360

270

2520

1890

9:7

パスポート

360

280

2520

1960

5:4

免許証

360

288

2520

2016

1:1

SNS

360

360

2520

2520


 プロフィール写真は普通、縦長なのだが、横長サイズの依頼もあり得る。横長のサイズには縦2520ピクセルを基本として横の空白を増やすことで対応できるだろう。35mmフィルム(縦横比2:3)、SDTV(3:4)、HDTV(9:16)に映画のサイズが考えられるが、映画のサイズがフィルムとスクリーンで少し違っていてややこしいので、横長サイズは考えないことにした。
 いろいろ計算したが、そもそもの写真の問題(眼鏡に部屋の照明が反射している)はどうしようもない。